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プロフィール

ひら農園

Author:ひら農園
ようこそ、「農園日記」へ
北海道、十勝の新得町屈足地区で農業を営んでいます。
作物たちの成長や農村の暮らし、農園の四季を綴っています。

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北の農園日記
北海道十勝のこだわりのジャガイモ・とうもろこしなどを栽培し、産直販売や観光農園、農業体験も行っている、ひら農園のオーナーが日々の農園の様子をお伝えします。
畑が教えてくれる
9/2
汗だくだくの体験学習~

新得小学校3年生の38名と先生達が「農家のお仕事について知ろう!」と社会科見学にこられました。
当地、予想最高気温が32度!
ジャガイモの縁掘りを敢行!
もーーーーージャガイモも人間もゆだってしまいます!

しか~ぁし!子どもたちは元気ですぞ!
3年生のジャガイモ堀

予定の作業があっという間に完了して、延長戦突入も余裕でこなして揚々と引き上げてくるのです。

まずは水分補給!
(ぷっはぁぁぁぁぁぁ~)
御褒美のトウモロコシ!
(あっまぁぁぁぁぁい!)
ミニトマトのアイコはお勉強が終わってからね!
(えぇぇぇぇぇぇぇぇ!)

さっ!準備はいいかな?農場&ヒラリーのレクチャータイムのはじまりだよwww

農場長「暑い中みんな頑張ったね!あっという間に終わっちゃったね!ありがと!さすがだよ!ごくろうさまでした!
ではみんなからは事前に質問票をもらっていました。農場長やオーナーヒラリーがこたえていきますから、しっかりメモして事後学習に役立てて下さい。

まず~水やりは一日何回くらいやるのですか?

ヒラリーにこたえてもらいます。」

ヒラリー「ハウスの中にある時の野菜やビートの苗には土が乾いたら水を上げていますが、畑に植えてからは水はやりません。雨の日が水やりの日になりま~す!」

子どもたち「えええええええええええええぇ!(驚)」
(なんでそんなに驚いちゃうかね?)

という感じでQ&Aが進んでいきます♪

子どもたち「お仕事では何が一番大変ですか?」

農場長「ヒラリーに怒られることが一番大変ですっ!」
(引率の先生、ツボに入ってましたぞ~)

ヒラリー「子どもたち真面目に書いちゃうから、ちゃんとこたえないさいよ!(怒)」


子どもたち「肥料はどんなものを何kg土の中に入れるのですか?」

農場長「作物によって、畑によって様々です。土壌診断をして肥料をどれくらい入れるか計算して、前の年の作物の穫れ具合などを色々考えて決めます。どの作物に、どれくらいの量を、どのタイミングで、どのようにして入れるのかをお話しするとそれだけで1~2時間授業をしなくてはなりません。土壌肥料学とはそれほどまでに難しくて奥が深いのです。
農場長の奥さんに対する愛情より深いのです!(エッヘン)」
(またまた引率の先生、ツボに入ってましたぞ~)

ヒラリー「余計なことはいいの!(怒)」


子どもたち「野菜を育てる時に、なぜ日光が必要なのですか?」

農場長「う~む…光合成、習ってます?あ、まだ…
そうね~植物は動物みたいに歩けないでしょ?だから限られた空間で生きるエネルギーを手に入れなきゃいけないし、まかなわなくてはならないのね~それでね、植物は太陽の光をエネルギーに変えていくシステムをもっているんだよ。このシステムがきちんと機能するとジャガイモはよりホクホクするし、トマトやトウモロコシはより甘くなるのさ。つまり栄養満点のお野菜になる!栄養がエーヨウ!と、いうわけさ…」

子どもたち「さむっ!」
(暑すぎるから少し、しゃっこくしたよ~)


そしてこの学習機会のメインテーマかな~
子どもたち「どうして農家になったのですか?」

将来何になる?何が好き?仕事とは?生きるとは?
いろんな“?”が沸き起こる年頃ですわね~

農場長「ひとつはたいへんだけどやりがいがあるから。難しい言葉で言うと達成感があるということ。
ふたつ目は自然の中にいて自然と共に生き、活かされていることを実感します。奥が深いという意味で充実感があるね。
三つ目は究極の答え…農業が好きだから。『なぜ好きか』って?う~む…好きになるのに理由なんてあるかな?
サッカーが好きでサッカー少年団に入っている子いる?なぜサッカーが好き?楽しいから?うん、でも楽しくていいのならテレビゲームでもいいんだよね?ちがう?そう、ちがうよね!楽しいから好き!それ以上をなかなか上手に説明するのって難しいね~」

先生、ウン!ウン!うなずいております~
3年生達

みんなも必ずそんな“好き”に巡り合うさ!

農場長はジャガイモを掘りきった君たちの、今は小さくても未来を動かすその逞しい手が大好きなんだよ…

お迎えのバスがきて、「ありがとうございました♪」と農園スタッフにその小さな手はいつまでもサヨナラとふり続けるのでした。




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言葉の力(その3)
2/9
「地上」特別企画 いちばんモテるのは?~

農業者には意外と厳しいべかぁ?~という、拙ブログの々記事からのシリーズ第3段

会議室で、街頭で、壇上で、農場で、マイクやカメラの前で、ススキノで…
吠えてみたらわかることがありますし、吠えてみなければわからないこともあります。
~という、内弁慶な内輪ネタ…最終回です。

==============================

《各場面編》
聞き流されて終わりにならないために

消費者に、盟友に、ときには政治家や役人にー
伝えられるときに、伝えるべきことを、いかに的確に、かつハッとさせてグッとくるフレーズで発信できるか?


【会議・意見交換会編】
「自家用野菜にいちいち農薬をかけていたら、スーパーで買ってきた方が安くなってしまいます」
―消費者団体との意見交換などでは、農薬の話は必ず出てきます。これは「自家用野菜には農薬をかけていないのはズルい」という質問に答えるフレーズ。よく考えれば当たり前のことですが、出荷用と同じように農業資材を投入していたら、買って食べたほうが安くなってしまいますよね。

「農薬が危険とするならば、その犠牲者は一義的に農業者です。一番近くで農薬を使っているわけですから。そのことを理解したうえでの“無農薬=安全”の主張でなければ、それは単なる消費者、実需者のエゴです。」
―ある団体の幹部から「無農薬の小豆って作れないか?」と聞かれたときに、こう答えました。「相互理解」を目的とするテーブルなら、農業者も言うべきことは毅然と言わなくてはなりません。ピシッと!

「誰も何もやらなかったら100年経ったって伝わらないし、理解しあえることはできませんから」
―私たちは実践者として求められるものが大きいことを自覚するべきです。無自覚なものからは何も生産されません。子どもたちの農業体験事業について話し合う会議で、主体的に取り組む母体をJAや自治体、教育委員会に求めようとしたとき、それよりも「まずはJA青年部、女性部自らが学校、校長室に足を運びセールスしていこう」と呼びかけたフレーズです。

「わたしたちは “運命共同体”です。」
―消費者、生産者との関係を一歩進めたい…そんな思いから生まれました。じつはあるパネルディスカッションで消費者を代表される方から「わたしたちは応援団ではありません。運命共同体だと思っています。」と言われ、うなってしまいました。

「わたしたち生産者も、一消費者です。そんな生産現場を最も知っていて、かつ実践者でもある消費者のわたしたちの主張や意見には、それなりの重みと背骨が入っていなければなりません」
―ときにアピールは声高で農業者のエゴをかもし出してしまいますが、わたしたちは生産者であると同時に消費者、生活者、納税者なわけでその主張はどこのだれよりもドシンとした安定感と説得力がなければなりませんーと、盟友たちに向けたフレーズ。
骨太の主張

【街頭行動編】
「我が国の穀物の自給率は30%を切り、お隣の北朝鮮寄り低いのです…でも、私たちの食生活は北朝鮮より貧しいでしょうか?あるいはそれを実感できますか?食の豊かさを実感できる生産環境や消費環境が必要です。」
―食料自給率は単なる数字遊びになってしまう危険性もあり、本当は“自給力”が上がってこそなのですが、それでもこうしたデーターは使い道によっては説得力を増す貴重な武器になります。

「自身の糧を得るーつまりかわいい嫁さん、めんこい子どもたちを養って行かなければなりません。その産業行為の延長線上に、この国の緑と水と大地が守られている」
― 一瞬「ん?」となってしまいそうですが、よく考えれば「うん、うん、そりゃそーだ!」とうなずけませんか。農業者は「緑と土と水を守るため」とか「多面的機能の発揮」というためにやっているのではなく、これらは農業者が農業という産業行為を取り組んだ結果として生まれてくるものなんですよね。その順番が逆になっては意味がありません。

「愛する者の笑顔のために!郷土の笑顔のために!食卓の笑顔のために!」
―いわゆる“三題”です。この場合は三つの「笑顔」。字面も耳ざわりもよくありません?“ガンバロー”に転用可能。中途半端な心がけだと「愛する者の笑顔のために」はかなり恥ずかしいので、にやけないでまじめに言うべし!


【スピーチ編】
現場でおきてるんだ

「どんなに美しくたくましい議論がされていても、この会議室からはお米一粒、ジャガイモ一個、牛乳一滴たりとも生み出すことはできない。それを生産しているのは現場の人間、わたしたちです!」
―某ドラマで有名になった「事件は会議室で起きているんじゃない!現場で起きているんだ!」の活用フレーズ。「その現場の人間が故なき理不尽にあわず、自身の描いた夢が自身の努力によって実現できる…ただそれを望むのみ!」と続けて、会場から大きな拍手をいただきました。現場を遠く離れた都会の会議室などで使うとより効果的?

「青年であれば、その土塊の手はせめて愛する人の肩を抱き、髪をすき、頬をなでる手でなければなりません」
―JA青年部の総会時、翌年度の新体制の役員たちを激励する最後の締めの“ガンバロー”や“万歳”のときに、「ぼくらのこの手は新しい春を動かす土くれの働き者の手、それで新会長の背中を押してやろうじゃないか」という前段のフレーズです。
愛する人に触れていますか?そういう者にわたしたちは支えられているのです。やたらベタベタ触ったら怒る人もいるけど、まずは触れたい人に愛されましょうよ。

「2時間後…4時間後の皆さんの前と、後ろと、斜めを見ていただきたい。」
―大会などで「公聴態度が悪い」と言われがちだった青年部。ちゃんと座って聞いているということが基本的に苦手?
そこで座席票を作り「○○地区のみなさん、手を上げて下さい」と出席を取りました。会が進行するにしたがって、前と、後ろと、斜め…もしそれらの席がボロっと空席になっていたら、それは農業の未来の姿としてなげかわしいですよ、その席に座っていることは汗はけしてむだにならないですよ!―というメッセージを込めた開会式のあいさつにて。

「大地に足ふみ、太陽に感謝し、雨風に笑う農の防人として…」
―5年前の2月、日比谷公会堂ステージにて。正面2階席前列に地元の仲間たちをみて、全青協副会長立起表明のクライマックスのフレーズ。ノンペーパーで臨むために、暗記する時間をさんざん費やしました。


【ヒアリング・コメント編】
「北海道畑作は日本農業のクリーンナップ、さしずめ5番バッターです!~ホームランを打っても派手にガッツポーズしない連中です」
―北海道農業について、大手町や霞が関などでいろいろ言われてきたなかで、「やることはちゃんとやっているんだ、それが産地の生産責任、供給責任を果たすこと!」という意味を込めたもの。この野球のたとえはわかりやすいらしく、使い回しやバリエーションなどを買えると、ウケがよかったりします。

「見るべき目を持って見て、聞くべき耳を持って聞けば、わたしが何を言ってきたか、わたしたちが何をやってきたか、わかるはずです」
―現地視察などに来られる省庁の幹部さんたちは、長くて1時間、短ければ30分…「そんな駆け足で、ちゃんとわかるんだべか?」しかも、たいていは大名行列。もし、ちゃんとした目と耳があればもう少しまともになることもあるかもしれませんが…そうならないから、言っておかなくてはなりません!と思って出たフレーズ。現場のことを分かってくれる人がいると思うから、がんばれるんですよね。

「もしここに農業の神様がいたら…」
―霞が関の特命チームのヒアリングにて。まさか政策議論も神頼みなんてことはないのですが、ものすごい大雪のなか飛行機が飛んでくれたので、目に見えないものの力を実感。霞が関では似つかわしくない毛色の言葉なので、各省庁の幹部や大学教授たちも「ぎょ!」っと、したかもしれません。でも、農業の現場にいると、そんな見えないものに背中を押されている自分自身のちっぽけさみたいなものを感じたり…しませんか?


【メディア編】
「畑と台所と食卓…この三角形の中に大切なものがたくさんあります」
―某ローカルラジオ局で毎週木曜日の朝はJA青年部が約5分間、電波を通じてリスナーに発信しています。数年前、ケガを機に収穫時期のハードシーズンに農作業ができず、“おさんどさん”を仰せつかりました。そのときの実体験から、その三角形にはとても貴重でたいせつな宝物がたくさんあることをいまさらながら知りました。

「手に取ったもの、まな板にのせたもの、食卓に並べたもの…どんな人が、どこで、どんなふうに作っているのか?汗を流しているのか?ちょっとだけ想像してみてください。それが愛食です」
―地産地消、旬菜旬消、食農教育、フェアトレード、スローフード…色々言われていても、基本は“愛食”ですよね。それは、自分のお口に入ったもの、胃袋を満たしたものがどんなものだったかちょっと想像してみることから始まると思うのです。


【JA青年組織綱領編】
「“農魂”を読んでもらえばわかるんだけど~」
―「農魂」、ご存じ全青協50周年の記念誌です。わたしはその編纂にあたる担当理事を担っていました。新綱領ができてから6年。JA青年部の役員会などでは、組織活性化やJA青年部の農政活動について「どうしよう、こうしよう…」と紛糾し、なかなか意見がまとまりません。
そんなとき「“農魂”を読んでみたらわかるのに…」とある方は思ったそうです。行間まで読みこめば、意外と深くJA青年部とは何か?を、探求できると思います。

「農業者と生活者の視点を合わせ持った責任ある政策提言を行う」
―食の現場に携わる実践者として、特に担い手として責任ある立場から、“甘え”の構造から脱却し真に我々の自立と、国民、生活者の負託に応えうる自律を目指すーことを表現した“新綱領”の第2条のコンセプト。
批判のための批判ではなく『こうありたい、だからこうすべき!』を“政策提言”という形で実践していきたいものです。

「我々は良質な好敵手」
―当時、全青協綱領解釈文やJA青年大会の宣言文などで、いずれも削除されてしまった文言なのですが…もちろん“青年部=仲よしクラブ”ではないのですが、聞く人が聞くとかなり過激な表現?結局、この想いは第4条文『われらは、多くの出会いから生まれる新たな可能性を原動力に、自己を高める』とまとめられ、盟友の営農技術の向上と相互研鑽を図ると、解釈文で補完しました。
でも、たとえば、星君と花形君の関係のような、よきライバル関係って、だいじですよね。
食卓の笑顔のために

【おまけ編】
「全青協役員規程には、体重制限がございませんから…」
―立起表明時の導入フレーズ。メタボな自身の自虐ネタ。愛ある保健指導のおかげで少しずつ改善の兆しありますが…

「農協青年部の盟友はススキノで一番モテています。まさにセイネン部の“セイ”はリッシンベンに生きるです。」
―冗談です!ところでリッシンベンに生きる…書けるでしょうか?


===============================

「ススキノで一番モテる」は、生前JA青年部でもずいぶんお世話になった相馬先生(2005年すい臓がんのため死去 享年63歳)の遺言でもありました。
北海道と農業を愛した氏は、「農業こそ未来の花型産業、農業青年こそススキノで一番モテる時代がきっと来る!」なんて、講演で吠えておられました。

農場長がモテたか、モテなかったかはおいといて、たいていお兄ちゃんたちはモテたいから頑張っちゃうんですな~
もし、大切な人に「がんばって!負けないで!あきらめないで!」なんて、ウルウルした瞳で見つめられたらアドレナリン全開で頑張っちゃうんですわな…
たぶん…ほとんどの男の子は…単純ですから~

たとえばもしも、そんな関係だったら~

都市と農村…
消費者と生産者…
そして農園日記を読んでいただいているお得意様と農場長&ヒラリー…

もし、そんな相思相愛の関係でいられたら、もっと食と農は豊かになるはずです。

ちなみにヒラリー、いわゆる不適切な関係には鷹揚ですが、農場長は恐妻家(愛妻家?)なのでススキノでモテた経験は未だかつてありません。

でも、一度くらい「もーやめてぇ~!(恥)」っていうくらいモテてみたいです(照)
ただ、言葉巧みに~ってくどけませんな~
シャイですから…

だからこそ、“言葉の力”磨きましょう↗↗↗
(その前に内臓脂肪パンパンのそのお腹、なんとかしようね~byヒラリー)

注:この原稿をあげたときは順調な保健指導成果が表れていましたが、年末年始のオーバーカロリー、オーバーアルコールのおかげで昨シーズンの努力が水の泡状態です。
まずはそこをなんとかしなければ!
(健康野菜を栽培している農園の農場長が不健康ではシャレにならないですからね~)




言葉の力(その2)
2/8
「地上」特別企画 たしかに安ければ嬉しいけれどね…でもその安さって誰かが誰かに搾取されているのかもよ?~

農業者以外にも優しかったよね?~という、拙ブログの前記事からのシリーズ第2段
身内のネタなのですが、「へぇ~」とか「ふぅ~ん」とか思っていただければ、自然にも子どもにも女性にも優しい…もちろん、家族にもヒラリーにも優しい農場長はいとうれし…

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《メディア出演編》
マイクやカメラの向こう側へ
マイクの向こう

ラジオやテレビ、インターネットなど、近年は農業者自身がメディアに登場する機会も多くなった。
マイクやカメラの向こう側にいる、顔の見えない消費者に、なにをどう伝えるか?


今日は地元ローカルラジオ局の収録。“がんばれ!日本の農業”みたいな企画の番組です。
マイクの向こう側には、たくさんの方がいます。運転中のドライバー、家事をしながらの主婦、職場でラジオを流しているところもありますし、もちろん、トラクターをのりながら、あるいはハウスや牛舎の中で仕事をしながら聞いている、そんな同業者や盟友たちもいるはずです。以下、パーソナリティーの質問にたいするわたしなりの返答例をご紹介します。

Q「農業をしていていちばんうれしいこと、楽しいことはなんですか?」

アンサー例(以下、A)①「『おいしいです!』『堪能しました!』『またがんばって作ってください!』そんな笑顔や言葉をもらえるときです。どんな仕事でも同じだと思いますが、なんといってもお客様が喜んでおられるのが分かったときが、いちばんやりがいを感じる瞬間ですね。」

A②「明日雨が降るというとき、この仕事を終わらせておくと作物が喜ぶだろうな~と思ってやりとげ、予報どおり雨が降ってきたときですね。農夫たちの体にもちょっとインターバルとれて、雨上がりの晴天の下、畑の作物たちがびっくりするくらいすくすくと育っていると、『よっしゃー!』と、こぶしに力が入ります」

―こうした喜びは、自然や天候の変化のなかで仕事を続け、同時に生命をはぐくんでいる農業者でなければ感じえない喜びや満足感かもしれません。

A③「収穫、豊作の喜びを家族や友人など大切な人たちと分かち合い、食卓の笑顔がいっそう華やかになったとき」

―生産者ならではの喜びですが、それが食卓と結びつくことで消費者としての一面も見え、距離が縮まります。

A④「地元の農業高校に通う長男がトラクターやコンバインを操る腕がちょっとたくましくなったなぁ~と思うとき」

A⑤「夜が明ける前からのカルチング(除草機作業)でにっくき雑草たちを思ったようにせん滅した時!腕が上がったなぁ~って自画自賛してしまう。この雑草退治に失敗すると、逆に奥様たち『草取り部隊』に怒られまくりですが…」

―こういう家族ネタは、農業者という「遠い存在」を身近に感じてもらえるという意味で有効かも?


Q「今年の天気や作柄はどうですか?」

A①「昨年は凶作でしたが、今年はそれより作柄は悪いかもしれません。でも、こんな年でも順調に生育している作物、畑があります。それは“土づくり”をしっかりやっている畑です。“土づくり”は手間がかかります。費用もかかります。しかし、輪作体系を守りながら地道に“土づくり”に取り組んできた畑はこんな年でも地力がなんとかしてくれます」

―天気や作柄はいわば「お約束」の質問。天候不順による不作は多くても、「だめです」とか「順調です」とかいうだけでは発展性がありません。
そこで、こんなふうに話題を「土づくり」に発展させると…

A②「“土づくり”“畑づくり”は農業の基本ですが、「もうからないからや~めた!」と企業論理で簡単に農家がやめてしまったら、10年、20年と長いスパンで取り組まなくてはならないこの“土づくり”はだれがやればよいのでしょうか?今の担い手が、そしてその担い手の卵たちが、しっかり腰をすえて“土づくり”ができる生産環境でなければ農業の持続的発展をかなうことはできません。この農業の持続的発展こそが、みなさんの食卓を豊かにする基礎になるんです」

―時間が許せば、ここまで踏み込んでメッセージを伝えたいですね。


Q「消費者の皆さんに『これだけは知ってもらいたい』と思っていることはどんなことですか?」

A①「『この美味しい道産米、どこでどんな人が作っているのかしら?』『今年のジャガイモ、おいしいね!どこでどんなふうに作られているのかな?』『牛乳って健康にいいんだって。でも、どんな牧場でどんな牛から搾られているんだろう?』
そんなふうに、口に入るものにちょっとでも関心を示してもらい、さらに『おいしかったよ!またがんばってつくってね!」というエールをもらうことができたら…生産現場でも大きく変わることが、たくさんあると思います」


A②「穀物の国際価格が上がったことで、パンやめん類など小麦粉製品の店頭価格も上昇したのは記憶に新しいことです。海外からの輸入飼料価格が高騰したため、牛乳や乳製品などの価格も上がりました。近年は全国的な天候不順などから野菜が高騰して、家計を直撃しています。
でも、ちょっと考えてほしいのです。日本の農産品はちょっと安すぎないでしょうか?
牛の命を削ってしぼられる牛乳は、ガソリンより安い。生産者価格はコンビニのミネラルウォーターより安いのですよ。
子どもたちが大好きなカレーライスに入っているジャガイモ・タマネギ・ニンジンは消費量の多さから『重要野菜』と位置づけられており、産地はいかに安定供給できるか取り組んでいますが、近年は『低値安定』で生産者サイドからすれば所得の増加にぜんぜん結びついていないのが現状です」


―“価格が安い”というのは、生産者ならだれしも感じていることだと思いますが、それをストレートにぶつけても「生産者のエゴ」ととられかねません。だからこそ、農業者のリアルな実情を訴えながら、共感してもらえるような伝え方をしたいものです。

A③「『高く買ってくれ!』と言っているのではありません。私たち農業者も一消費者ですから、『できるだけ安く』はじゅうぶん理解できます。ただ、適正な価格形成によって売価が担保されないと、体力のない産地や生産者は淘汰されてしまいます。その結果が農村の荒廃、限界集落を生み出していることを理解してほしいと思います」

==============================

ちなみにJA北海道青年部協議会(道青協)はオンシーズンに、ローカルラジオ局(STV)の「がんばれ!北の農業」のコーナーでパーソナリティーとキャッチボールしながらリスナーにむけて送信しています。
やはりそういう場所や機会は与えられた者でなければ体験できないのですが、だからこそ普段からアンテナって磨いておかなくては~と、思います。
心いやされる美術や音楽鑑賞、心躍るスポーツイベント、心ふるわせる映画やドキュメント、心洗われる読書、そして心温まる大切な人たちとの一時や新しい出逢い…
そういうものに磨かれて発信器のコイルはいっそう強く巻かれて、強力に自己発信出来ると思うのです。

あと…
実はキャプチャーや解説文は編集者の足し算、掛け算の部分がありますが、やはり唸ってしまいました。

そう…たしかに“家族ネタ”は「遠い存在」を身近に感じてもらえるという意味で有効ですね~
(実際はハニーなのにオニ嫁といってみたり、恐妻家なのに愛妻家といってみたり…)

掲載された記事を読んだヒラリーの感想は…
「言うほどたいしたことないのに~ねぇ?」
さげすまされております…でも、おっしゃる通り、返す言葉がありません。

タイトルとは真逆、言葉に力なく…です。
(次回、シリーズ最終回)




言葉の力(その1)
2/7
「地上」特別企画「いかに♡を…」~

業界紙、家の光協会のJA青年部愛読運動推進誌「地上」が編集部から送られてきました。
実は、昨年12月に某日に取材を受けておりました。
掲載は3月号ということで~
地上3月号

それにしても、お仕事とは言えさすが業界人。
キャプチャーやまとめ方がうまいわ~
料理人たる編集者の力量でお料理はいかようにもなる好例かと…
(あらっ削りでも、素材がもっと良ければ言うこと無しだったでしょうが~)
こんな風に料理していただいて、感謝です♪

前回の掲載から一年以上…
実はあまり成長していない(胴周り以外)ので、本当に自分で書いたのかどうか今更ながら不安になってきます。
~が、それでもたまたまご縁があっての「地上」編集部とのお付き合い。
後輩、盟友、僚友たちに何か伝えるものがあるのなら…みたいな想いで綴ってみました。
前回はいわゆる“Know How編”、そして今回は、“実践編”~

農場長の想いは通じるでしょうか?


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言葉の力でマンネリ打破!
言葉の力

農の魅力を伝える、仲間のやる気を引き出す、組織を元気にする、会議を深めるーーーーー
いま、様々な場面で農業者自身のアピール力や説得力が試されている。
日々その特訓を農の現場で実践している雄弁なる北の大地の農業者に学ぶ、現場発、言葉の力の磨き方!



はじめに
いかにハートをキャッチするか
しゃべることは難しい。
伝えることはなおさらだ。
シャイで寡黙な農業者から、一歩前へ進むための心の準備。



思いをいかに伝えるかーそれには「ふだんからの準備」こそがたいせつだと思います。
(「地上」2009年11月号別冊付録にもそうありました。)
いざ壇上に立つ、あるいはマイクが渡されるーその前に準備しておかなくてはならないことが、じつは本番のほとんどを占めています。農業界でよく言われるように、「段取り八分」。話そうと思うことは、日常の生活のなかで思っていること、考えていることから外れることはありません。
奥行きのあるフレーズは、ふだんから“よく聞く”“よく見る”“よく読む”というトレーニングから生まれてくると思うのです。さらには「誰に聞いてもらうのか?」を、より具体的にイメージすること。たとえば「消費者のみなさん」とか「主婦の方々」といった漠然とした対象よりも、「お隣の奥さん」とか、「JA青年部事務局の○○女史」というように具体的にイメージしたほうが言葉に力と魂が入ります。

共振から共鳴、そして変化へ

「土に起つ者」だからこそ言えること、分かること、伝えられることがあります。言葉に力と魂が入っていれば、聞く人は「あー!そうだったのか!」と心を揺さぶられるはずです。そんな心の揺さぶりが共振して、わたしたち生産者と共鳴すれば…さまざまなことが変わり、そして変えることができるかもしれません。
でも、そのエッセンスを的確に伝えるのは難しいものです。田んぼや畑で、ハウスで畜舎で、心が動くことがあったなら、そういうものを心にとめておけるよう、普段から自身のアンテナを磨いておかなくては。そうやって磨きあげたアンテナは、受信機と同時に強力な送信機にもなるはずです。
農業者はシャイです、寡黙です。ときにそれで誤解を生じることもあったかもしれません。過去、農業の近代化が叫ばれていた時代から、わたしたちはだれに向けてプレーしてきたでしょうか?ファン(=消費者)のみなさんがうなるようなプレー、ハートをゲットするようなメッセージを発信してきたでしょうか?
いま、わたしたちはムシロバタを掲げて「ハンターイ!」とこぶしを突き上げるだけでは、応援してくれる人のハートをキャッチすることができないことに、気づいき始めています。
こうした気づきは、わたしたち農業者だけではありません。消費者もいま、なにかに気づき始めているようです。
お互いがともに気づき、伝え合うことで、そこから新しいものが生まれてくるかもしれません。
そのためにも、言葉のもつ力をもう一度磨いてみようではありませんか。

==============================

実践編とはいっても応用、実用フレーズというのではなく、あくまでも《農場長の“農場長だったらこんな風に想うし、こんな風に言ってみる”的ココロだぁ~》みたいな感じです。
よって、マスターベーション的、自己満足的記事なのですが~
なので、編集部にはあらためてヒトコマいただいて(しかも9ページも!)感謝します。

このところ農業政策議論難しいネタシリーズ化していましたが、今回も少々内弁慶でしかも「地上」販売促進ソースがふりかかる家の光協会のマワシ者みたいな「言葉の力」シリーズ
(やたら安易なシリーズ物→ネタ切れ回避の水増しブログか?)
(お願いです…そんな風に深読みなさらないで…)

農業者の胸の内の内緒話に、少々お付き合いください(願)
(次号予告/マイクの向こう…メディア出演編)




安心のコスト
11/17
今日は何かな?学校給食運営員会の給食試食会~

今日は、PTA会長の立場から委嘱を受けている学校給食共同調理場運営員会の会議~
給食の試食会です♪

「では、いただきましょう~」
給食試食
…と、ついつい美味しそうなので、はしたなくもパクついてしまい、撮った写真も中途半端に↘
米飯、鮭汁、ゴーヤチャンプル、シュウマイ(2個)
美味しくてあっという間に完食!(ちなみに中学生分量)

お米はイエスクリーン米で、この11月から道産米の新米“ななつぼし”。
鮭汁やゴーヤチャンプルに出番が多かった豆腐は十勝産大豆指定。
ちょっと前まで世間を騒がせていた事故米、汚染米を使用した加工米製品も納入使用されていないとのこと…ごま油なんかも、国産に切り替えていたりと、本当に、給食を調理していただいている現場はよく頑張っています!

ただ、地場産、十勝産、道産、国産から食材を選ぶことは、同時に食の安全、安心に応分のコストがかかり増しすることもあって、管内でも給食費が高い本町でもやりくりは苦しいとか…
現行で小学校では1食210円、中学校では250円。それを年間194食…子どもたちの食を支えてる学校給食の重要性をあらためて認識したのですが…

そこで協議事項…給食費の値上げ改定について
PTA会長としては『値上げはやむをえないけど、その上げ幅はできるだけ抑えてほしい…』を、言うべきなのでしょうが、小麦製品が上がり、乳価も上がり…で、少なくとも農業者の経営環境にも直接的に関係することなので想いも複雑です。
しかも、小麦製品は道産小麦を指定していてお得意様!
国産麦の入札制度の変更により、私たち小麦生産者にとっては適正な価格形成を担保できるものでなければならないと思っているのですが、それも買ってくれる人、食べてくれる人がいるから…
学校給食の場合、安けりゃいい~と、いうわけではありませんし、もちろん安全ならどれほど高くても構わない~と、いうわけでもありません。
やはり、その辺の折り合いが難しい…

そこで、1食当たり小学校で25円、中学校で30円の値上げ改定で答申することに…
2、30円…たいしたこと無さそうですが、年間だと4,800~5,800円ほどの値上げになります。
う~む…ここでも家計を直撃しちゃうか…
保護者の理解を得るのには、そのかかり増しする安心のコストの小さくも重要なことに気づいてもらうしかないのですが…

食育が言われて久しいですが、こんな時こそ関わる者の知恵と工夫が試される時!
私たちの…、私たちの子どもたちの食は大丈夫でしょうか?