FC2ブログ
プロフィール

ひら農園

Author:ひら農園
ようこそ、「農園日記」へ
北海道、十勝の新得町屈足地区で農業を営んでいます。
作物たちの成長や農村の暮らし、農園の四季を綴っています。

カレンダー

07 | 2019/08 | 09
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31

最近の記事

最近のコメント

月別アーカイブ

カテゴリー

北の農園日記
北海道十勝のこだわりのジャガイモ・とうもろこしなどを栽培し、産直販売や観光農園、農業体験も行っている、ひら農園のオーナーが日々の農園の様子をお伝えします。
これからの春
3/12
ハウスの中は土のかおり~

身体も心も筋肉痛な農場長です
(甜菜の播種作業の巻)

震災から1年…
あの時も甜菜の播種作業(通称「種おろし」)をしていました。
屋外の仕事だったので、なんだかフワフワして最初地震だとは気付きませんでした。
たしか2回目の揺れで水たまりがチャポチャポして、ガンケ冬夕陽のガンケ
がガラガラと崩れて「これはただ事ではない!」と思ってちょっと早めに仕事を切り上げてTVをつけると目を疑う画像が…

あれから一年
人生が変わった人、考え方が変わった人、価値観が変わった人…
豊かだったはずの変わり果てた故郷、そして今だ足を踏み込むことさえできないでいる傷ついた郷土…
変わったものがたくさんある中で、それでもその季節がくれば毎年当たり前のように迎えるこの風景が実はどれほど大切なものなのか考えずにはいられません。
被災地が一刻も早く復興され、被災された皆様が心穏やかに普通の暮らしができることをあらためて切に願う次第です。

さて、今年は~
別にあてにしていたわけではないけれど、「春休みだから任せておけ!」と豪語する大学生の長男スケ-ジュールにあわせて段取りしてみたけど、天気予報では肝心な時にお天気が悪そう…
育苗土の土通しはお天気が悪いと上手くいかないので、小学生の助っ人(スケート少年団員)を擁して、なんとか終わらしたのが1週間前の3/4
晴れの土通し

その後苗床に散水し、かけ土を通して、段取りとセッィングして~
試運転が3/10、本格始動が3/11
前年秋の天候のせいか育苗土の歩留まりが悪くて育苗土が足らなくなるアクシデントがあって(ローカル情報だけど今年はどこもそうらしい…)、ちょっとパタパタしましたがホクレン原料所職員のおかげで何とか前夜のうちに確保して本日午前中に完了♪
種おろし土詰め機

終わってみるとヤレヤレですが、なかなかもっとサクサクと出来る方法ないかしらね…と、いつも終わってからアレコレと考える(苦)
ポット整然と

ちなみに農場家は1日約5haの種下ろし。段取り後片付けをいれて3日間。
作業人員は家族(農場長、ヒラリー、父、母、長男、次女、三女)+2~3名ほどのアルバイト、パートさんで総勢10名程度

一冊一冊、一粒一粒の作業だから最終的には人の目と手にかなわないけど…
でも、甜菜移植農家さんはこの時期、だいたい同じ作業ステージなのでよそ様がどんな風にやっているのか?それがいい方法なんか?わが家の改善余地がどの辺にあるのか?意外と分からなかったりします。
う~む…だから農家って先進性や進歩性がないとかって言われちゃうのかしら?

反省…

でも、筋肉痛が薄らぐころにはその反省心も薄らいじゃうんだろうな~

そういえば、最近はWeb情報などでパソコンの画面を見ながら有益な情報を割と簡単に得ることができます。
たとえば中古農機具情報、営農技術情報、農政や関係団体の組織活動情報まで
そこで「甜菜 播種」とか「ビート 種おろし」とか検索してみると皆さん色々工夫してますね~的な情報も自宅に居ながら手に入れることできるようになりました。
便利ですなーーーー(楽)

でも、でも…本当は実際に見て、聞いてみないと“肝”部分はわからないと思う。
いやまてよ、あーそんなところが前時代的なアナログオヤジなのか(沈)

しかし、もっと楽にできる方法ってないかしら~って、パソコンで色々と検索してみても、そもそもそういうデジタル情報を有効に活用できる感性や感度こそ必要なのでしょうね?

筋肉痛と戦う春は感性を磨く心もまた筋肉痛になってみたりするのです。

【追記】
土通しの段取りの時点で軽い“ぎっくり背中”(ぎっくり腰の背中バージョン)だった農場長。
いきなりの力仕事とはいえ以前のように一杯一杯スコップでどうにかするわけじゃないけれど、でもやっぱり少しつらかった(泣)
そもそも何時の、何の、どれが、どの筋肉痛か分からなくなっている…し、そもそも筋肉痛かどうかも分からなくなっているあり様(沈)
確実に老人化している肉体とどの辺で折り合いをつけながらやっていくか?
なんだか難しい年頃なんだな…と思う今日この頃(苦)

難しいと言えばヒラリーも女性的に難しい年頃でしかもやっぱりアチコチ痛いらしい。
当然ね…

でも、急遽の声かけでも来てもらえる地元のパートさんやアルバイトさんには感謝♪
ヒラリーコネクションのたまものなんですけど、それもまた人生の宝物ね(嬉)

ヒラリーのイタタなところを優しくマッサージしながら、もっと楽に効率的にできる方法はないかしらね~なんてあーだこーだやっている時間も、これまた夫婦の宝物の時間なのかもしれませんな~なんてね(汗)

《次記事予告》
―春一番情報~の心―




スポンサーサイト
目の数
6/26
ビート(甜菜)の根際防除~

腕前にも年季が入ってきた農場長です。
(管理作業の折り返し)

除草剤散布作業はどの作物も気を使いますが、特にビートの根際雑草をやっつけるタイミングはことのほか時期を選びますから難しいです。

週間予報は雨の後、気温は高めに推移とのこと…
よしっ!ではこの雨前に!

根際アタッチメント登場♪
根際ドリフト3

15年ほど前に自作した実にシンプルな構造
一年に一回の出番でもよく壊れずに、しかも細部の作りは本当にテキトー…
でもでも、そのイイカゲンでテキトーさが逆にいいのか、除草剤もよく効いて全く不都合を感じません。

ちなみに除草剤の種類は“レナパック”と“ハーブラック”の混合。
ハーブラックはタニソバに卓功あり♪
ビートへの薬害も“ベタナール”程ではありません。
根腐れ病の殺菌剤は“リンバー”

ビートの根際目がけてしっかり散布されていきます。

タイミングの難しさは第一にビートの茎葉の状態。
日中暑いと葉が“へにゃ”っと、なってしまい雑草が隠れて薬剤がかかりません。
そもそも枯らしたい雑草が大きすぎても、生えてなくてもダメです。
また、雑草が朝露や降雨直後で濡れていてもダメ。
散布後、薬剤がしっかり乾く天候で、午前中の涼しい間か夕方の涼しくなってから…適期がピンポイントです。

工夫は改良した『6頭口』
根際6頭口
散布角度がマルチプルですから畦間のほぼ100%を網羅します。
10a(1000㎡)あたり130ℓに圧力を調整して、しっかり、効率的に、しかもローコストの散布で効き目もばっちり♪

唯一弱点なのは、取り外しに時間がかかること
天候や作物の生育ステージによって防除のベストタイミングは変化しますから、その作業ロスはあとあと致命傷になることもあります。
結果、他の作物の重点防除を間に挟めないので、一度セットすると最後までやりきらなくてはなりません。

植付時期の天候不順で遅れていたステージも6月の好天でずいぶん持ち直して、農作業も順調です。
例年からみると1週間ほど早い作業となりました。

とりあえず順調な作物たちに期待を込めて、一年の半分を折り返そうとする農園にはトラクターのエンジン音がいつも以上に力強く、軽やかに響き渡るのです。

【追記】
特に除草剤散布の作業はあとで振り返ってみたら、「あの時じゃなかったらできなかったな~」みたいなタイト、ナーバスな作業です。

人生もそうかしらね~?
でも、「あの時のあの判断はあれでよかったのさ~♪」より、「あの時、もしこうしていたら、もっとこうなっていたかもしれない…」と、悔やんだりする方が人生を振り返ると多いかもしれません。
だからこそより良く、より良いタイミングの見極めが大切なのかも~
モアベスト、モアベターの積み重ねこそが次のステップにつながるのでしょうが、実はその積み重ねってコツコツと地味で小さいものなのだと思います。

それでもせいぜい雑草退治の話…
「あれは、あれでよかったのさ~♪」的ケセラセラで、ここは乗り切っていきましょうか!

残っちゃった雑草はアナタがなんとかするのよ~!byヒラリー

《次記事予告》
―修学旅行気分で♪~の心―



雨まえに
5/12
甜菜定植終了~

まずはやれやれな農場長です。
(なんとか遅れた春を取り返したいね)

本日、甜菜定植完了いたしました―――!

数日前の週間天気予報
次日から、天候がくずれて週明けまで雨や雪マークがチラホラと~
ヤバイぞ、ヤバイぞ、ヤバいぞー
なんとか終わらして区切りよくしなくてはー
最後の圃場

そんな時、長男が講義に行く前の早朝、苗とりをしてくれて、整地もしてくれました。
しかも長男の彼女も早朝ヘルプで苗とりを手伝ってくれました!助かりましたぞ~♪
しかもしかも、LFSのルーキーはチーちゃんも連続早朝出勤(現場5時30分)で肥料切り
いやいや、ホントに助かりましたwww

予定では150間の最終の圃場、畝枕が残しちゃうかも?…みたいなきわどいところでしたが、順調に作業が進んでおかげさまで明るいうちに定植が完了したのです。

クシトリ挑戦3
(チーちゃんも最後にクシトリに挑戦です)
クシトリ挑戦

雨にたたられた今年の定植作業
定植初めが4月30日ですから、2週間近くかかってしまいました。
ここ10年間でもっとも遅い春作業になった昨年より、結果的に植付完了がさらに遅くなってしまいましたが、農夫の力ではお天気をどうすることもできませんね。

それでも農園作業は集落の中では早がかり~
まだまだこれから…まだ1本も定植していない…なんて農家さんも散見します。

この飛び石雨では整地しながら、肥料を切りながら(定植前にあらかじめ施肥をしておきます)定植するので、はかどりませんでしたがそれでも10aでも1haでも植えていかないと終わりませんー
ちなみに朝から晩まで一日しっかり稼働したのは、昨日と今日だけでした。
(こんなに進まない定植作業も珍しい)

まずはやれやれの定植作業完了
順調

寒さで縮こまった幼苗も、しっかり雨をもらって遅れた春を取り返してほしいところ

甜菜の苗が活着するころ、北の大地もまもなく新緑の季節を迎えます。

【追記】
夜、「雨まえに終わりましたぞー」と、子どもたちにメールしましたらそれぞれ個性のある安堵とお疲れ様の返信メールが届くのです。

結果的に遅れてしまった春はどうすることもできませんが、それでも家族の力は偉大だな~と思った次第。
苗箱を持つヒラリーの逞しい腕にも助けられましたな♪

《次記事予告》
―北の春の次のステージ~の心―




今は小さいけど
4/30
いよいよ甜菜移植作業開始~

乙女心のような春のお天気の神様にちょっとモンクを言いたい農場長です。
(どうにも雨ばかりで思うように植付が進まない春の件)

4/27に馬鈴薯の植付が終了して(農園暦的には例年並み)『さぁーーー!これからビートだ!』と気合を入れ直したとたん雨…雨…雨…
萎えますな…しかも週間予報は飛び石で雨マーク↘↘↘

そこは気を取り直して、高校生の娘たちも帰省しているし、長女と長男は職場や学校も休みでスタッフはそろっているし、ルーキーのチーちゃんもいるし、畑に入れるのなら少しでも植えましょう!~となって、本日午後から甜菜移植開始です。

でも定植作業は段取りが色々とあります。
まず撒水、殺虫剤や殺菌剤、葉面散布剤の散布~今では散水機で手間いらずですが、それでも結構デリケートな作業です。
植付散水

そしてこの後、苗とり~重労働ですな…しかし今回は長男が自ら志願してやっております。
ビート苗分離
「じいちゃんにまかせられんだろーーー」なんて老人会長の農場長の父を気遣ったりして、普段は全然あてにならない長男だけど、やはり少し逞しくなった思う~

畑ではブロードキャスターで全層施肥~
施肥ブロキャス

トリムラインをサブソイラーで心土破砕して~
ようやく整地~
ビート畑を整地

そして畝切り~
ビート施肥

めまぐるしく畑をトラクターがいきかいますが、とりあえず天気予報は下り坂なので、約こ半日程度の畑を準備して、やっと移植機が登場します。
移植機

ちなみに農園の移植機は4畦の2人乗り~
トラクターは2速のカタツムリ状態ですが、それでも4畦なので植えだすと早いです。

定植作業自体は4日あればお釣りが来ますが、畑を作りながらだと5、6日。
途中雨が降れば、やはり7~10日間ほどかかります。

あとは天気が続くことをお祈りして
ポット健苗

さて、強力な念を込めてテルテル坊主をつるしておきましょうか…

【追記】
まさに北の農園の連休は家族総出の農作業。
ヒラリーもイギリスからのロイヤルウエディングの招待状が来なかったようで(本人は呼ばれる気満々みたいだったけど…)、北の大地に腕まくりで気合いが入っております。

今は小さな緑でも希望の苗が整然と植え付けられていきますが、その苗はそんな家族たちの想いも大地に植え付けていくのですな~

もしかするとテルテル坊主より、盛大に天気祭りでもやった方が効果ありでしょうか?
二日酔いの方が畦、真っすぐ切れたりしてね♪




やはりあまくないか
12/14
ビートコロコロ楽しそう♪~

まずはそれでもやれやれの農場長です。
(庭先貯蔵もきれいになって~という話)

前日、製糖工場にて立会~
実検

一昨年から新得町のビートの立会業務は各農事組合の甜菜委員も担当することとなりました。
立会の工場は隣町十勝清水町にあるホクレン清水製糖工場の直送パイラーです。
パイラーホッパー

ちなみに、十勝管内では芽室町には日本甜菜糖業、本別町には北海道糖業と三工場があり、そのうち芽室町の製糖工場は東洋一の砂糖を精製する工場なのです。まさに十勝農業はこの国の甘味原料を供給するいちだい生産基地でもあります。
付け加えると管内には他に東洋一の農産施設が二カ所。
士幌町の馬鈴薯コンビナート工場と広尾町の農協連の小麦貯蔵タワーサイロがそうです。

さて立会の仕事は~というと査定員が判断するビートの歩引きと石などの夾雑物の目見値の照合確認で、自主検定に照らした生産者責任的業務ですが、たとえば直播と移植、品種の違い、タッピングの加減やビートチップから糖分や収穫機のスペック、病気株から育苗履歴や栽培技術、圃場の特徴など生産者によってビートの表情も全然違うので、色々と勉強させていただいております。
今年は…やはり例年からみてかなり根腐根が多いようです。8月の集中豪雨で病害防除も苦戦でしたからね~厳しい↘
そしてやはり気になるのが自分のビートがどんなふうに評価されているのか…なのですが、自分の収穫物は自分で立会できないことになっています。

~というような前日の晴れから一転して夜半からの少々まとまった雪。

あらららら…

実は本日、予定より早まって農園の庭先貯蔵したビートの出荷ですが、雪が降るとビートに掛けてあるシートをはがすのがかなり難儀で面倒なことになるのです。
(雪、けっこう重たいんです)

でも、今年は大丈夫!
業者に委託すればシートをはがしてたたんで後始末してくれることになりました。
テントはがし

余計な経費が発生してしまいますが、こんな時に限って別な会合が入ったり、家人もいなくてあてにならなかったり…ちなみにしばれたシートをたたむのを一人でやるとなるとなかなか骨が折れます。
(昨年は農場長、尾てい骨粉砕骨折しましたし…)
このシートを綺麗にしまえるか、そのまま放置するか~は農夫の心持としては大きな違いがあって、やはりやり残しをしたまま雪の下にしてしまうのは非常に切ないものがあります。

~と、言ってたり、やってたり、思っているうちにビートもみるみる運ばれていきました。
今年のこんな天気でビートも苦戦、予定の数量からみて足りないパイルでしたが無くなってみるとまずはとりあえずヤレヤレです。
貯蔵積み込み

さてさてパイラーではどんな評価をされたことでしょう?
数日後にはFAXで歩留まりや糖分の一覧表が配信されてきますが、今年の場合は楽しみというよりはあらためて苦しみを実感することになるのでしょうけど~

来年こそ…そんなつぶやきを乗せて最後のトラックが発進していきました。

甘い砂糖を生産する現場は消して甘くありませんが、砂糖の白さには太陽と大地の恵と、そんな人達の想いがつまっているのです。

【追記】
今回の立会トラックの搬入台数で180台ほど。
そのうち2回ほど実検値をとることに~

実検~実際にパイラーを止めて所定のエリアにどのくらいの割合で対象物があるか計量して目検値と整合性をとる作業。

やはり査定員の目検もビートの品質がこれくらいタフだと判断が難しいのでしょう。
また今回は緊急停止が1回。
ジュースの空き缶が入っていました。これがもしアルミ缶だと、磁石で除去できないので見逃して裁断機に入ってしまうと大事故です。
一見ゆるくて退屈そうな仕事ですが、なかなか気が抜けません。

ヒューマンエラーがあってはならない地味で精神的につらい仕事ですが、現場を支える人とその想いで砂糖が作られていることをあらためて実感します。

甘い砂糖をつくる現場もけして甘くないです。
もちろん保健指導中の農場長にとっても甘いものは鬼門ですが、普段は厳しいヒラリーの時節柄甘い言葉にも、気をつけなければならないと思った次第。

《次記事予告》
―一年を締めくくる前に~の心―