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ひら農園

Author:ひら農園
ようこそ、「農園日記」へ
北海道、十勝の新得町屈足地区で農業を営んでいます。
作物たちの成長や農村の暮らし、農園の四季を綴っています。

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北の農園日記
北海道十勝のこだわりのジャガイモ・とうもろこしなどを栽培し、産直販売や観光農園、農業体験も行っている、ひら農園のオーナーが日々の農園の様子をお伝えします。
うわさのガジャイモ~♪(その2)
5/28
シリーズ:ジャガイモの好きな人には悪い人はいないようです/小培土編~

先月、植え付けてから約一ヶ月…
萌芽(芽を出すこと/ちなみに、ジャガイモの場合“種イモ”とは言っても、種ではなく“地下茎”なので『発芽』と言う表現はしません。)するまで遅起きですが、彼らが地上に目(芽)を覚ましてからの生育量は北のどの作物より旺盛です。
おはようガジャイモ


69cmの畝間(通常、71cmでしょうか、工夫の一つですが~)が、ジャガイモの茎葉でふさがるのに4~5週間ぐらい。
移植甜菜(66cm畝間)だと8週間でもスカスカですし、インゲン豆は生育旺盛で、それでも6~7週間かかりますが大豆、小豆だと7~8週間はかかります。

そんな、ジャガイモの中耕管理は地上部の生育量にあわせて、塊茎(ジャガイモのこと)の生育スペースを確保するための“培土”(土寄せ)が肝要だと言われています。
いまや、早期培土、萌芽前培土が主流になりつつありますが、地温上昇や雑草対策からいって、やはりジャガイモの生育ステージにあわせて、数回、培土する事が望ましいと思います。
(早期、萌芽前倍土のメリット、デメリットの考察は次シリーズ/本培土編で~)
キャビンから


そこで、ジャガイモ畑に繰り出します!F6600と草カルチ(NAK)の“小培土”セットのコンビです。草カルチはジャガイモの畦幅にユニットをあわせて、まさに“ALL in ONE”の真骨頂発揮と言ったところでしょうか~
初夏のガンケとジャガイモ畑


5/20以降の大雨、天候不順で畑には部分的にイヤらしいところ(湿気ってぬかるところ)がありますが、今回はタイミングとしたらちょっと遅い方…お天気商売の難しいところです。
もし、除草剤をかけない(もしくは、かけれなかった)場合だと、中耕パターンは
① 萌芽前培土(めくら培土):ジャガイモの芽がでかかる前後に、“小さく”培土します。植え付けしてから4~5週間前後のタイミングでおこないます。
② 仮培土:ジャガイモの茎葉が10cmくらいになったら、更に“中位”の培土をします。萌芽前培土から約1週間前後のタイミング。
③ 本培土:ジャガイモの草丈が20cm前後を目安に、最終の培土で“仕上げ”ます。仮培土から約1週間前後のタイミング。

こうしてジャガイモの生育量にあわせて、草退治をかねながら培土をしたいのですが…もちろん、天気の良い日に…できれば暖かい日に…(昨年はこのパターンで上手くいきました!)
ちなみに、“③本培土”のみを萌芽前、あるいはその前後におこなう方法を「早期培土」、「萌芽前培土」といって省力栽培に適うものとして一般化されてきています。

さて、今シーズンは週間予報が落ち着かないことから、作業のベストな状況でしかもタイミングが難しそうなのを予想して、除草剤(土壌処理)の畦上散布をしました。(農園日記:5/15号~おイモさんの寝起きの直前に)
雑草は思った以上に抑えられましたが、これから芽を出したい雑草の赤ちゃんがけっこういたりします。
それに、土を寄せてやっつけようとするのが、このタイミングのこのツール…
小培土全景


“ウイングデスク”の小培土は意外と『フワッ~』と土を寄せますから、芽を出したジャガイモにも優しいですし、“クマデ”がなでていくとこれまた意外に草をやっつけていきます。
(めくら培土の場合、草カルチオリジナルのクマデとチェーンで対応します。)
また、せっかく出てきた芽に土をかけてしまうのは少々抵抗感がありますが、一度地上に出た芽はかなり逞しいので思うほどブレーキになりません。
ウィングデスク

WD作用


しばらく、トラクターの入れない畑があったり、石があったり…で、悪戦苦闘ですが、限られた条件で手を変え品を変えて色々とやってます。
それでも、どうにも、ニッコニコの太陽が待ち遠しい…天気祭りでもしながら、お祈りをしてみましょうか~




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シリーズ/草を見ずして草をとる(その4)
5/24
ここをどう乗り切るか~ビートのカルチ2回目編…シリーズ第4段~

実はこの時期は、北海道畑作農家にとってハードシーズン。
春先からの植え付け作業も一段落して、中盤以降の播きつけ作業…同時に除草剤や殺菌剤散布やカルチングなどの管理作業…おまけに、JAの総会や会議などが目白押し。
しかもこの時期、天候も安定的ではありません。

そんな限られた好条件の中で、良好な作業をしていくのはやはり限界があります。
とくに、除草作業は最終的に除草剤という、“保険”をかけて作業を軽減していくのですが、その最終手段までにしっかり技を使いたいところ…
これが、いわゆる北海道畑作版『プロ農家』のウデの見せ所でした…
(“…でした”~なぜ過去形なのか?/次号以降のシリーズで解析を~)

先日、甜菜の技術情報が関係機関から“除草剤散布”を適期を伝えるお知らせが配信されてきました。
甜菜の初期生育を代償に、雑草退治のリスキーな技術は、薬害が少ない剤が開発されてからかなり一般的になりましたが、それも散布前後の天候によって効果が不安定だったり、甜菜の初中期生育に少なくない影響を与えてしまいます。

我が家の場合、1回目を上々のタイミングでカルチングできた後だけに、2回目のカルチングが重要になってきます。
ビートも大きくなって9葉から10葉展開期。この時期は一週間に一枚の生育量で、しかも葉も大きくなり、手のひらくらいになりました。
ビートカルチ2回目


前回から生き残ってしまった雑草は仕方がありませんが、生き残りがあったとしてもごく局所的に、雑草発生の絶対数を押さえ込むには、実はタイミングが大事…1回目から一週間以上あけてしまうとピンチ…
ところが、このところの天候不順で結局10日以上あけてしまうことになってしまいました。
なんとか、ごまかせる範囲ですがやはり前後の天候が良くないと雑草退治の効果は半減してしまいます。
でも、指をくわえてやらないでいては雑草は大きくなるし、畑は乾かないし、ビートも大きくなりません。
ビートカルチ2回目株間輪


一回目同様、補助者が後まわりをしますがトラクターの車速も早くなりヒラリーは、
「いい運動になるわ~」
と、息を切らせて秘密兵器“スモールホー”を持って残草をやっつけていきます。(もちろん目に付くところだけの草退治~)
しかも、“スモールホー”は“株間輪”や“クマデ”に挟まった夾雑物の除去など管理棒的な役割をはたしているので意外と重宝です。
スモールホー


一回目の畦間ソイラーが効いているのか、大雨(5/20)の影響も最小限にくい止めることが出来たようです。
2回目セット


次回は約10日後…生育の加速度がこのままだと株間はビートの葉で隠れます。
つまり、『作物に草をとらせる』という、あらたなステージに突入していくのですが…
ニッコニコの太陽さんが恋しい季節です!




“やる”…で、結果オーライの確立80%以上の法則
5/19
天気予報では、翌日20日に大雨、大荒れでその後の週間予報も思わしくなく~

前日、前々日から色々と段取りをして、早朝からスィートコーンの除草剤(土壌処理剤)を終えて、そろそろの小豆、大豆の播種作業をするか…、やめようか…
これからの作業のこともあるので、出来るだけ滞らせたくなく…
そうかといって、“播きもの”は、晴天時の条件の良い時にしたいのですが…
…で、はっきりしない曇天の空とニラメッコ。

もし、これで雨がバシャバシャ降ってきたのなら、
「今日はや~めた!」
と、なるのですが、時々の雨粒が数滴…晴れるのでもなく、降るのでもなく…でも、明日は大雨予報。
悩ましいのですが、こんな迷ってしまうときは基本的に“やる”ことにしています。

《理由》
やらないで後悔するほうがイタイから…
同じ後悔するのなら、“やって”後悔した方がいい~し、ほとんどの場合“やって”上手くいくほうが多いから。

JA青年部の役員だった頃、人間行動学的見地から体得したパーソナルな法則です。

そこで始まりました。小豆の播種。品種は“エリモ”
昭和40年代製造のフォードの3000と、あちこち修理しながら30年経ってしまったタバタのプランターコンビが、大地に繰り出します。
小豆播種


工夫と言えば、単肥配合施肥でリン酸強化しているのと株立て本数を多くしているところ。
今年の種は若干小粒なので、種板のセレクションは悩みましたが、小豆だと“2粒1粒の30穴”と“チドリの30穴”を用意しています。
通常、株間21cmの2粒なので、株立て本数は14,400本程度。
30穴播種板は約19,000本…3割り増しの播種量が必要ですが、収量が安定するようです。
小豆播種板


もちろん、ホー除草が出来る株間ではありませんが、“シリーズ:草を見ずして草をとる”~を実践しているので、除草剤の畦上散布と組み合わせての除草体系から確立することが出来た密植栽培方法です。

大豆は自家用(自家用といってもそれなりの面積ですが…)で2種類。
ヒカリクロと音更大袖振(通称:オオソデ)
オオソデは枝豆でも、ミソでも、豆腐でもOK!風味が良くこくがあって美味しい大豆。鳩も大好きな品種です。
大豆播種


大豆の播種板も“チドリの30穴”
自家用とはいえ、もちろんたくさん穫るつもり…真剣です!
大豆播種板


上手く芽が生えて、除草剤が効いて、いいタイミングでカルチがいれられたら…

“やってよかった~”か、どうか…
その答えは、神のみぞ知る…そして、農夫達も秋には分かる(秋まで分からない?)のですが…




大きなタマネギのしたで
5/16
タマネギ移植の秘密兵器~

ここ10年ほど前から、農大の同級生の留辺蘂の“茂住君”のところにタマネギの苗を分けてもらっていますが、タマネギの植え付け、補植も終わったということで前日、お邪魔して~
(十勝ではあまり見られない機械や小道具が色々~)
タマネギの苗

苗取り機


自家用とはいえ…、それはそれなりの(けっこうな面積)タマネギ畑に移植開始!
(以前、全青協理事の現地視察の時、「あれは、自家用のタマネギ畑…」って見せたら、「あれで、自家用!?…うちら(府県)じゃ、あのくらいで“タマネギ農家”って言うとります~」って驚かれたことがあります~)
ほぼ、無農薬栽培…年によっては殺菌剤をかけますが、それなりにちゃんと管理するには面積が小さすぎで、でも手間をかけなきゃピンポン玉みたいのしかならなくて…
タマネギ栽培は難しい!
タマネギ農家さん、ありがとう!!!
茂住家のタマネギ畑


早く移植しないと曲がっちゃう…曲がっちゃうと、秘密兵器…『タマネギ用のカラスグチ』(通称:テッポウ)がその威力を発揮しません。
タマネギ作付け産地や農家だと当たり前のアイテムですが、十勝管内には珍しい道具~
コレも茂住家からいただき、我が家ではたいへん重宝しています。
自家用タマネギ移植


ちなみに、マルチを張ったところに播くスィートコーンや、インゲン豆の補植や、花豆・キヌサヤエンドウの播種などにも使います。
播種深度が深くならなくて、軽い!~優れものです。
タマネギ畑とガンケ


ヒラリーとLFS研修生で良い条件で植え終わったようです。

あとは、収穫するまで…
クサ退治、クサ退治に明け暮れます。
「~屋根の上に光るタマネギ~♪」なんてくらい、大きなタマネギになってくれたら…いいな~




おイモさんの寝起きの直前に
5/15
馬鈴薯の除草剤散布は技を使っています~

植え付けてから、約一ヶ月…馬鈴薯も萌芽期を迎えようとしています。
萌芽期


そんなタイミングを見計らって、土壌処理除草剤…ベテランタッグの登場です。
今回からのF5000は、足まわりも管理作業モードでロークロップタイヤを履き替えて圃場内を闊歩します。

散布の技は…畦上散布!

スプレアーの中ブームと左右の第1ブームの噴管を改造して噴口を畦上…つまり、作物が植えてある上だけにかかるようにします。

通常は33cm間隔(ノーマルは30cm間隔ですが~)なのを…
噴間33cm


馬鈴薯の場合だと、69cm間隔に変更~
噴口変更69cm


これを第2ブームまでこの仕様にしないのは、噴口が畦上の真上に来るように精度を高めるため
(片側9m先の誤差が大きいから…ウデが悪いので…畦たての…)
畦上散布


これによって、理論上は薬量半分(水量も半分)、10aあたりの散布水量が100リッターだとしたら、我が家の1300リッタータンクのスプレアーだと2.6ha(通常の倍の面積)散布できることになります。
水の供給時間が削減されるので、実作業率もあがり効率的。

少しでも、農薬コストを抑えることが出来たら…、土や作物に優しかったら…、健康リスクを回避できたら…の工夫です。
ただし、風があるとフォームノズルでも噴霧が流されるので、ほぼ無風で土が湿っているとき(土壌処理除草剤の場合)のピンポイント作業!

天気と、畑と、作物と、雑草と相談しながらのスプレアー管理作業は、作物達や我が家のこども達がまだ寝ているうちから始まるのです。
「おはよー!」
…我が子を見るように…
今年も…、今日も…元気に起きてきそうです!




ハレオンナ参上
5/14
レディースファーム(LFS)研修生OGの来道にニコニコのお天気~

この日、なんとかビートのカルチを終わらせたくて…でも、前日の天気予報は下り坂~
ところが、朝から太陽さんがニッコニコッ!
「よしっ!頑張って終わらすぞ!」
と、早朝からのカルチング、猛チャージ…

そんなとき
「北海道旅行で、彼氏と一緒なんです。お邪魔させていただきます~」
と、H13に受け入れたLFSのOG、“アユミちゃん”がお昼過ぎめがけて来宅。
当時は東京農大を休学してのLFS入校に親御さんはさぞかし心配されたでしょうが、本人は北の農業をしっかり満喫したようです。
そんな娘さんが、今では逞しくもすっかりお嬢さんになっていました。
アユミちゃんと彼とヒラリー


アユミちゃんと一緒の職場だという、パン職人の愛知県出身の彼が、
「忙しいのに、すいません。突然お邪魔して…」

「いやいや、来てくれて嬉しいよ!本当に、よく来てくれたね~それにお天気、助かったよ!むしろラッキーなくらい~さてはハレオンナ、ハレオトコでしょ?」

「はい…(照)」
アユミちゃんとみんなで


中学生の娘達は、当時保育園児と小学一年生。部活と新聞配達を早々と終わらせて笑顔の再会です。
本当に、家族中大喜びで懐かしい話題に花を咲かせるのでした。
我が家にとって一期生の、“みなちゃん”“アユミちゃん”コンビはやはり特別な想いいれがあって、思いがけない再会に、ヒラリーも父も母も感慨ひとしお…
我が家の一期生みなちゃん

浴衣のアユミちゃん

「パン屋さんなら小麦粉の高騰は堪えるしょ~?」

「はい、でもむしろバターが無いのが困ります。」

「あ…そうか~業務用バターね…」

一昨年、牛乳廃棄から生産調整に現役のウシを処分してまで減産に協力したのに、バターが足りなくなって海外から緊急輸入???
酪農家にしてみたら、『ふざけるな!!!(怒)』と、霞ヶ関のテーブル、ひっくり返してやりたい想いではあっても、今の段階で実需者、エンドユーザーの声に応えられないのも事実。

「でも、でも、現場の…そんな気持ちをわかってくれや…」

「はい!」

実直で真面目な青年です。
ステキな彼氏に出逢えたよう…よかった、よかった…

「遠いけど、来てみれば近いだろ?北海道…帯広-羽田は500マイル、90分だよ~また必ずおいで…気を付けてね~」

「はい!また必ず!ありがとうございます~皆さんもお元気で…」
アユミちゃんお見送りの記念撮影


札幌に向かう彼女たちのレンタカーを見送るサヨナラの手に、ポツリポツリと雨粒が落ちてきました…



シリーズ/草を見ずして草をとる(その3)
5/14
こだわりのカルチング~ビートのカルチ1回目編…シリーズ第3段~

ニチノー“草カルチ”(NAK)との出逢いは、けっこうドラマチック。
それまでのカルチ、ADK(アクツ式)のプラスチックブッシュにガタが来て、部品の取り寄せをJAの整備工場に注文したところ、たまたまニチノーのセールスが整備工場にいて
『だったら、NAKの販促にJA新得分に割り当てたうちの一台を、実演新古車で使ってみてください。払い込みは来年でいいから~』
…を、二つ返事で了承し即日圃場実践となったのです。H7のことでした…
“草カルチ”とベストパートナーになったF4000は翌年のH8に中古で導入し、H12には、我慢ならない理由がありビート4畦の移植機に入れ替えて、今の状況に至るのです。

なぜ、我慢ならないのか?
“草カルチ”のユーザーで、2畦の移植機でビートを植えている人であればその歯がゆさが理解できると思うのですが…
この“草カルチ”のウリは『オール イン ワン』…一台で何でも出来ちゃう♪
…と、いうものですが、当時も今も画期的だったのは「水平軸に回転する株間除草ツール」でした。

実は「垂直軸に回転する株間除草ツール」は、普及こそしませんでしたがかなり以前(昭和40年代)から開発、市販されていました。
結局、満足した効果と結果を出せないまま、作物の株間の草は人間の手で取るか除草剤…と言う時代がしばらく続くことになるのです。
やがて、平成になり減農薬の気運が高まる中、ようやくこの水平軸のツールが誕生~
畦間のセンターを寸分違わず走らなければ…と、いう“プロのウデ”が必要であることが前提ですが、5mm…、10mm…のかなり際どいところをビリビリと草をとっていきます。
ウィングディスクと株間輪


なので、2畦で植えて4畦で処理…は、精度から言ってどうしても我慢ならないのでした。

そんな、ビートカルチング、1回目のこだわりとは…

《こだわり1》真ん中を走る
いわゆる見当畦になる、移植時の走行後を補植時に歩かないようにしています。
…で、F4000の腹の下にはバックミラー。見当畦直下の畦にあわせて…
見当畦


見当畦とバックミラーと作業機とを見ながら…3速の1200回転~カタツムリのようにノロノロと…しかし確実にセンターを出しながら丁寧にいれていきます。
カルチバックミラー


畦間ソイラーでセンターを出していくので2回目以降は楽ですが、それもこれも初めが肝心!
けっこうな集中力に、ヘトヘトになりますがそれでも、一日の作業量としは2~3haでしょうか…
畦間ソイラーナイフ


《こだわり2》作用ツールが多いこと
だいたい、教科書どおりにセットしてカルチングしていきますが、1回目としては“ウィングディスク”と“株間輪”の相性は抜群!しかも“ヤスミバ式除草クリーナー”がイヤらしいところをしっかりやっつけていきます。
さらにいうと、株間の“地割れ”効果で幼少の雑草をやっつけていくのですが、その“地割れ”効果をより上げるために、畦間、畦上は“成形”されていたほうがよいので…だから、鎮圧と同時にそんな効果を狙うために移植時、ローラーをかけていくのです。

…で、カゴローラーに装着しているのがクマデ。
これだけでも、独立した効果の高いアイテムですが、組み合わせることで驚くほど殺草率が上がります。
カルチクマデ

クマデ


弱点は、ツールが多いので取り付け、取り外し、調整に時間がかかること…と、作用ベースが長くなるので出入り口のラグがあること。
あとは傾斜…“ウデ”で、カバーするしかありませんが~

《こだわり3》ヒトの目、ヒトの手、ヒトの声
一番のこだわりは、ヒラリーや補助者に後まわりをしてもらうこと。
株間輪は石や枝に弱いです。いまだ、改良の余地があるかも知れません。そこを補うのがヒトの目です。
補助者ヒラリー


「ホー除草するつもりなら、この方がずっと楽!」
ほんとうに、助かります。
…が、同時に、草カルチの威力をマザマザと見せつけることに~

ちなみに、町内にはこんなことまでしてカルチをいれているヒトはいません。
(きっと変な目で見られているだろうな…)
ただ、コレのおかげで初期の除草剤がパスできます。イコール除草剤代がうきますし、ビートにストレスをかけないので、より初期成育を良好に確保できます。
ただし、管内には同じようなユーザーさんがいたりして、ニチノーのセールスさんからは
「さすがヒラさん、使い切っていますね!ありがたいですよ!上手に使っている方は奥さんが“後まわり”してますもんね…」
なんて言われますが、むしろ喜んでいるのは草取りの部隊長です。
“かあちゃん喜ぶ”…このカルチには、当初そんなコピーもあったような気がしますが、使い込んでいくと作業機もその工夫も、色々と進化していくようです。

5/14
天気予報は曇のち雨…ところが、朝からお日様がニコニコと!
傾斜で新墾の畑を最後にして、1回目を終了~

終わると同時に、
「2回目はどのタイミングでやるべか?」
週間予報と、殺し損ねた雑草やこれから生えてくる草と、おがるビートと相談です。
(実は1回目と2回目の空け方とタイミング…大事なんです…が、シリーズ第4段以降で…)

今年も、気の抜けない草退治シーズンが開幕しました。




シリーズ/草を見ずして草をとる(その2)
5/13
カルチングの効果を高める条件とは?ビートのカルチ1回目編…シリーズ第2段~

例えばビートだと
「カルチいれるとよけい草生えるから、除草剤でやっつけるんだ」
…と言うヒトがいます。

もちろん、それで何とかなっているのだとしたらその人はかなり技術度が高いヒト…と、いうこと。
この場合の“技術度”はいわゆる、“反収が高い農家さん”という意味合いと、“草を生やしていない”という『プロ度』を言うのですが、初期成育を高めるためのカルチングの効果はけして小さくありません。

その、カルチングの効果を高める条件について思いつくところを…

《条件1》週間予報をみて…
天気が続くと、地温の上昇も顕著で殺草率も安定的に上がります。
できれば、日中気温が高い状態でそんな日が3~4日続くような時がベストタイミング。
もちろん、気温、地温が上昇している最中の作業が大事なのでそれ以降(2~3時以降)の作業は労多くして…状態。殺草率が極端に落ちます。

《条件2》出がけをたたく!
雑草の芽が、出ているか出ていないか…と言うタイミング。
双葉が開き、本葉が抽出している頃なら、もうなかなか雑草は死にません…雑草が雑草たらんことを言わしめている証拠ですが…
雑草が小さいうちは、思った以上にしっかりやっつけることが出来ます。
もし、それで済むのなら作物にも、土にも、コスト的にも、そして農夫達の健康リスクと言う観点からも、除草剤を使わないで済むのなら使わないに越したことがありません。
カルチ殺草


《条件3》根際をきわどく攻めるために
草退治にばかり気を取られて、肝心のビートを傷つけてしまっては元も子もありません。
気温が最高点に達するまで…約午前中いっぱいいっぱいまではビートの葉も“立って”います。
根際をきわどく攻めて、株間の草をやっつけるためにビートが“立って”いる状態…早朝から作業をする(早朝から晴れている状態)必要があります。
早起きは三文の得…耕種農家がこの時期に早起きなわけには、そんな理由があるのです。
株間輪


《条件4》水分をとばす
土壌水分が多すぎる状態だと、砕土性が悪くて後々の作業に支障を来します。
むしろ、乾きすぎているな…と、いう状態のほうが思った以上に精度の高い良好な作業結果になったりします。
土ぼこりがあがるほどの干ばつ気味でも(もちろん程度にもよりますが…)、毛管作用によって水分を呼ぶので意外と作物達はしっかりしています。
地温上昇


以上、4大条件…『天気』『草』『作物』『土』
これらを、ジグソーにしてよりベターな結果を出すために作業を進めるのですが、実はそんなにどれもこれも100%の条件でカルチング出来る日は、シーズンに何日もありません。

その限られた条件から、好条件、好時間帯をピンポイントで狙ってファーマー達は腕まくりをして、真っクロになってトラクターのワッパを操るのです。

明日も、晴れてくれよ…と、祈りながらベッドの枕に頭をおいたら3分…zzzzz
早寝、早起きはカルチシーズンの定石です。




シリーズ/草を見ずして草をとる(その1)
5/12
除草管理作業開始!ビートのカルチ1回目編~

ビートの移植から約2週間がすぎて、すっかり活着(根付くこと)6~7葉展開期といったところでしょうか。このところの寒さにも負けず、頑張って大きくなろうとしています!
活着


ビートに限らず、北の作物達は限られた生育期間の中で、特に春先の初期成育をいかに順調にその生育量を確保するかが、増収のカギとされてきました。
しかも、この時期…地温の上昇とともに、雑草が生えてきます。
作物の生育を促し、除草をする…
北の耕種農家は収穫までのシーズンを、まさにその管理作業に心血を注いでいくのです。

その手始め…最初の一歩がカルチベーター(除草機)作業です。
クサカルチ全景


今年は、移植も順調だったので例年より早いカルチ掛け!
それでも、平年でも5月の三半旬(5/15)前後から作業を開始していきます。
ちなみに、『カルチ』は例えば、“カルチャースクール”とか“カルチャーセンター”とか“カルチャーショック”のカルチャーやアグリカルチャーのカルチャーと同義語。
つまり、耕すことは文化であり農業であること…(ちょっと深淵)

巡回しているホクレンの現業所職員によると、町内ではトップバッターだそうです!
…そう!実は早くいれたい、いれなければならない理由があるのです。

《理由1》上農の格言~草を見ずして…
いわゆる上農が言う雑草退治の極意~『雑草は小さいうちにやっつけろ!』
雑草は大きくなってからでは、物理的、機械的方法ではなかなか退治できません。
そうなると除草剤に頼ることになるのですが、それでも殺草率は100%ではありません。最後は、ホーイング(ホー除草)するか、手で抜き取ることになります。
見た目には楽そうに見えるホー除草も、実はかなりの重労働…しかもそれに時間をとられるとなると、他の作物達の管理もままなりませんし、余剰労働を生み出して新規の事業にも取り組めません。

雑草の小さいうちにしっかりやっつける…
この時期…ビートだと定植してから2~3週間目。活着してから7~10日目のカルチは、芽を出したくてウズウズしている雑草達をやっつける絶好の機会なのです。

《理由2》地温を上げる
いわゆるカルチングによって、土を膨軟にし土壌水分を拡散することで地温の上昇をはかります。太陽の恵を蓄熱と言う形で畑に取り込むのです。
また、土中の気相を確保することで、微生物や作物の根を活性化させ施肥効果を高めます。
結果、相応量の初期成育を確保することになるのです。

良い条件で、カルチをかけ終わり一晩たったら…見違えるほど大きくなっていたりします。(ホントだよ…)
パンケ山とカルチ後ビート


そして、この1回目の作業(シーズン中、5~7回)の精度の高さ、良否がそのシーズンの草取り作業の楽苦を大きく左右することになります。
…絶対手の抜けない…できれば、最良の条件でやり抜きたい『カルチング』のアレ、コレ…ミソのミソ、コツのコツと工夫とこだわりをシリーズで紹介していきます。

さっ!明日も早起きだっ!!




忠犬伝
5/11
ここ掘れワンワン…大判小判がザックザク…に、ならないかな~

アタシの名前は“シロ”
ヒラ家ではそう呼ばれているワン…
シロとお庭
ついこの前かしら、予防接種の案内が来たけど登録上の名前は“チコ”
前の飼い主さんはそう呼んでいたの。
でも、気に入らないのは性別欄…“♂”だって…失礼しちゃうわ~避妊手術しているからって“♂”はないワン!
手術は前の飼い主さんがしてくれたみたいなの…小さかったからよく覚えてないワン
でも、年齢のわりには幼い…って、ヒラ家の人達によく言われるの。
何歳?これでも、ミスよ!犬でもレディーに年齢を聞くのはエチケット違反!
でも…実はけっこうな歳…もう、若くはないワン

ヒラ家に来たのはH17の12月…雪で真っ白…そんな季節だったワン
たしか、オトさんが何とか青年部の役員で、札幌やら東京やらよく出かけていた頃よ。
帰宅してきたとき、知らないヒトかと思って
「ワン!ワン!!ワン!!!」
って、吠えちゃったくらい…オトさんには怒られたワン…

何日か前だったかしら…前の飼い主さんと猟に出たんだけど、迷ってしまって帰り道が分からなくなってしまったの。
今までも、何回かはそんなことあったんだけどその冬は雪も深くて…で、たまたま迷い込んだのが、ヒラ家だったわけ。
普段から、首輪なんかしたこと無かったしヒラ家の人達は
「ちゃんと躾されているし、人なつっこいな…野良犬じゃないね、迷い犬だね~」
って、不思議がっていたの。

アタシもそんなに長居するつもりはなくて、少し体力が回復したら帰るつもりだったんだけど…アタシ…そこで、運命的なヒトに巡り会うの。

ヒラ家は昔、羊を飼っていたらしくて野犬や野良犬はカタキらしかったのね。
実際、アタシ達犬族はあの“羊”って生き物に噛み付きたくなるの…DNAがそうなのね~そういう衝動抑えることが出来ないワン。だから、ボーダーコーリーさん達なんてよく訓練されているな…って、感心しちゃうの。
だから、ヒラ家の人達どちらかというと犬嫌いなヒトが多いみたい…
実際、ヒラ家に迷い込んだときに、保健所に保護してもらうかどうしようか話し合っていたワン。

ところが、そこのオニイちゃん…その時、中学2年生だったかしら…が、動物好きで日頃から『犬が欲しい、犬飼いたい!』って言っていたらしいのね。
アタシを見たとたん、とても気に入ってくれて…
なんだかアタシも、そんなオニイちゃんの愛に絆されて結局は居着くことになったんだけど、今想うと何故そうなったかは分からないワン
ちゃんとした理由がないときってあるでしょ?その時もそう…だから、それはきっと運命だったと思うの…

飼うことが決まってからはヒラ家の人達も、とても良くしてくれて…アタシって自分で言うのもナンだけど、とても躾けられているから凄く気に入ってくれたみたい。
それに、干支も戌年を迎える12月だったから、縁起ものだ…って言うんですっかり、ちゃっかりお世話になることになったの。

ちなみに、人づてで、前の飼い主さんにはヒラ家でお世話になっていることが知れて、それでも
「子どもさん達に、そんなに可愛がってもらっているのならチコも喜んでいるでしょう…」
って…ちょっと複雑だけど、アタシのまわりって優しい人達ばかりなのね。
おはようシロ
当時オニイちゃんは、野球部のキャプテンで新聞の朝刊や夕刊も配っていて、英語の塾にも通っていたから、一日、20kmは自転車で走っていたかしら…
「シロ!行くぞ!」
…って、言ってくれるの!アタシ達って走るの大好きでしょ!一緒に新聞配達したわ…授業中は、野球部の部室の前で待っているの。
なんか、みんなの人気者になっちゃってその地域の瓦版に掲載されたワン。
楽しかったワン…アタシも若かったし…

どうでもいい話だけど、ヒラ家に迷い込んだ頃、オニイちゃんはウサギの“ピョンコ”を飼っていたのね。
それまではオニイちゃんは“ピョンコ”に夢中だったけど、アタシに出逢ってからはアタシしか見えない感じだったわ…略奪愛?って、いうのかしら…“ピョンコ”には悪いことしたけれど、アタシだって…あんなションベン臭い娘には負けないワン!

そんなアタシ…最近お気に入りなのは、オジイちゃん~
オニイちゃんは高校に進学して寮に入っているから、いつもは会えないの…でも、平気…オジイちゃんは車に乗せてくれてどこにでも連れていってくれるの。
たまに、
「今日は留守番だよ~」
って、言われたときは凄く寂しいけど、オトさんはトラクターにも乗せてくれるし楽しみがいっぱいなの!
トラクター好きスフィンクスシロ
でも、トラクターっておもしろいわ…畑の中、いろんな機械つけて行ったり来たり~アタシも、つい楽しくて後をついて歩ったり、併走したり、トラクターの前を先導したりするんだけど、ちょっと疲れて畑に寝そべると気持ちがいいのよ~
忠犬ビート畑に
あと、トラックの助手席は好き!高くて、見晴らしがいいから悠々気分で最高よ~♪♪♪
助手席シロ
みんなとお仕事するの大好きなの!
みんなとイップクするのも好き!
甘いものも大好き!そのせいか最近、メタボ犬って言われてるの…気を付けなくちゃ~
そうそう、食べ方が上品だ…って、褒められるわ。
『食べていいよ~』って言うまで食べないように、躾けられたからよね。
それにちゃんと知らないヒトや不審な人が来たら、番犬にもなるワン!ワン!

この春は少し乾き気味で、この前まで土ぼこりでアタシも真っクロ…ほとんど毎日お風呂だけどオジイちゃんが優しく洗ってくれるの~
オカさんも美味しいオヤツくれるし、アタシがキツネと格闘して怪我したときは、オバアちゃんも我が子のように看病してくれたし…
ほんとうに、ヒラ家の皆さんにはよくしてもらっているワン。

ただ…オトさんだけが、ちょっとハラグロイの~
ここだけの話だけど
「みんなに可愛がられて、ヒラ家にきて幸せだな~シロ?」
って、ちょっと恩着せがましくてイヤだな~って思っていたら
「ここ掘れワンワン!って、お宝…掘り当ててくれないかな~?シロ…」
だって…そりゃー“ポチ”だってば…

それに、悪党なヒトの言うことは聞かないワン!




期待のマイ スィート ハニィー
5/8
スィートコーンの播種…トコトコと~

本日は早朝から缶詰用(日本罐詰株式会社~キューピーさんの『アオハタ』缶詰)のスイーコーンの種まきです。
今年の種は今までにないくらい小さくて細い種…
そんな種の大きさ、太さにあわせて何枚かの“種板”を用意しておきますが、通常だと12~13mm。
…で、今年のだと11mmでも大きいくらい~
そこで、登場…薄板バージョンの11.5mm!
それをプランターの播種部に取り付けて、いざ畑に~
スィートコーンプランター


種はコーティング種子もカンヅメ会社で用意できるのですが、我が家では裸種子。
安い分、間引きをしなくてはいけないし、播種時の作業速度も遅くて非効率ですが、裸種子の方が発芽力があって生育旺盛のような気がしますし、カラスにイタズラされません。
SU333種子


歩く速度よりも遅く~(裸種は不定形で、スピードが速いと種板にちゃんとおさまらないから…)トコトコと…それでも一日4~5haくらい植えることが出来るでしょうか~
畦幅1m…往復6mなので意外とはかどります!
がんばれF3000!~と、コーンプランター


…が、先日の恵の雨以来、このところ天候がやや不安定~
突然の雷、突風…そしてスコール!
頼むから、播き終わるまでは邪魔しないでおくれ…
モクモクと沸きたつ日高山脈の向こうの積乱雲と、マーカーの見当畦と交互のにらめっこが続きます。



恵雨に桜巡り
5/5
恵の雨に生き返る作物達と咲き誇る桜達~

天気予報よりも少し早い雨の降り出しに、我が家的には骨休め…
待望の雨で、むしろ夜にかけての方がまとまった雨になるようです。
(『う~む…、一円玉や十円玉が降ってきてるな…』なんて、表現したりしていますが→ゲンキン?)

そんなこどもの日に桜が満開をすぎて、早いところだと葉桜になっています。
今年の春は気温が高かったので、花の色もピンクが濃いようです。

ご近所やお出かけ先の桜達に色々な想いを交錯させてトツトツと…

《子どものいない校舎の桜》
閉校になった小学校の敷地内に植えられている桜達は、なぜか哀しいくらいきれいに咲きます。
“現役”だったころ、それとは気づくことはなかったのでしょうが、りっぱな『教育木』だったはずです。
「きっと、子ども達がいなくて、寂しくて、それで『みんな“ワタシ”を観て!こんなに綺麗に咲いているのよ…』って、咲いているのかもしれないね…」
桜色が、いっそうもの悲しく映える五月の空です。
バス停のサクラ

校庭のサクラ
《守護する桜》
集落の単位毎に奉られている祠は、開拓の当時からその地域の人達の文化や社交や祭りの拠り所になっていたはずです。
今では、それを管理することすらままならない限界集落…、村立基盤を失いながら規模拡大に邁進してきた“負”の農村新興の姿がそこここに見られるようになりました。
たぶん、20年前には想像できなかった世界ですし、ここ10年…その枯れ進みは加速度を増しているように思えてなりません。
そんな、神社の境内に植えられている桜は、これもまた哀しい中にあって凛々しさを感じます。まるで、その祠の神様を守っているような凛とした清々しさが桜らしさを強調しているようです。
神社のサクラ
《畑の中心で桜が叫ぶ》
おそらく愛された屋敷木だったのでしょう…
今では、住宅もサイロも牛舎も倉庫も取り壊され、畑の真ん中にぽつんとたたずむ桜。
なぜか、『あ…まだ、頑張っているのだな…』なんて思ってしまいます。
畑の中にサクラひとり
《美しい花の下には…》
民間伝承が元になっているのか恐怖譚の中には、その咲き乱れる桜の木の下には遺骸が眠っていることを想像させる物語があります。
真意はともかく、いくら剛胆でも真夜中にお墓に咲く満開の夜桜をめでることができるヒトは、そういないのではないでしょうか?(案外恐がり屋なモンで~)“咲き狂う”…そんな狂気が墓地の桜にはあるようです。
その黄泉の国の入り口から、死者達は桜の花の美しさをどんな風に眺めるのでしょう…
美しさと怖ろしさは実は背中合わせだったりします。
墓地に咲くサクラ
《シンボルツリー》
数年前に亡くなった分家の叔父さんが幼少の時に植えたという桜(~だから樹齢は70年を超えているはず…)は、我が家の屋敷林のなかでも強烈な存在感があります。
ただし、桜の寿命は意外と短く50~60年と言われてますから特に近年、イタミや枯れ進みが酷くなっていきます。
私が、小学生の頃は桜吹雪に庭中一面、桜色の絨毯になったのですから…花びらの生産量もめっきり少なくなりました。
いつまでも、いつまでも…咲き続けて欲しいのですが…
シンボルツリー
サクラとガンケ
《桜とジンギスカン》
集落毎にある集会場(公民館)も、おそらく桜が満開の頃をめがけて春の植え付け作業の第一段を終え、花見の会場になっていることでしょう…
定番は炭をおこしてジンギスカン焼き肉。
「今年も公民館の桜、きれいに咲いたな~、順調な植え付けで、秋にはいっぱい穫れたらいいな!」
…そんな笑い声が聞こえてきそうです。
そんな笑い声が…だから、桜を綺麗に咲かせているのかもしれません。
集会場のサクラ
《丘に咲く桜》
誰が植えたのでしょう?それとも、自生木でしょうか?
人工的に植えられている街路樹や道路沿線の桜並木は、けっこう大きくなってからも枯れたりします。もともとそういう樹種に向いていないのか?それとも、酸性雨や気候の変化や排気ガスのせい…?
それでも、自生する桜の中には『何故ここで咲くの?』と、思えてしまうほど印象深くきれいに咲く桜の木があります。
そして、その自生する山野の桜がなぜかとても逞しく見えたりします。その種子は、鳥達に運ばれまた新しい命をつないでいくのでしょう。
丘に咲くサクラ
《あの角の桜を曲がると…》
何かの目印か区切りにして植えられている交差点や境界ごとの桜は、行き来する人達の路順や経路の目標物や道しるべになっているはずです。
これが、府県なら塚毎の松であったり、地蔵堂とともにある雑木であったり…その拡大版が鎮守の森になったのではないでしょうか?
スイスはラウペンからジュネーブまでのマーチに参加したときも、十字架や道標木が分岐点や角々に配され植えられていました。通訳してもらうと、やはり日本の○○塚毎のお堂や松と同じ存在なのだそうです。
道標のサクラ
…あのサクラまで…そのサクラを曲がったら…
人生の道しるべにそんな桜の木といくつ出逢えたことでしょう…
そして、こらからいくつ出逢うでしょう…

順調な春仕事のおかげで出逢うことが出来た桜の木々に、咲かせ方と、散り方と、美しくも逞しくもある在り方と、そしてそんなものに出逢うその“時”の大切さを想うのです。




ベテランの最強タッグ登場
5/2
今日も真夏日…マックロクロスケ~

昨日(5/1)は、前進栽培ニンジンのパオパオ張り。
4/29に播種したニンジンも、好天続きではあるものの、この時期の気温差は20℃近く…地温を安定させるためにも光と雨を通す被服資材(パオパオ)を敷いて保温をします。
ただ、心配なのはこの乾き…ある程度予想して若干深播きにしたものの、やはり雨が待ち遠しいです。
パオパオ


~と、その前に土壌処理の除草剤を散布するベテランの最強タッグが登場―
スプレアー


フォードの5000は昭和40年代に製造されたもの。今年で35歳!
その5000に三点直装されているのが、防除・除草剤散布でシーズン通して活躍するスプレアー…東洋農機ペガサスシリーズの1300リッターです。
愛機F5000


これも、H2…来春高校を卒業する(予定の)長女が生まれた年に導入したもの。
当時は最新鋭のスプレアーも今ではボロボロ…でも、使い勝手が良いのでついつい使い込んで間もなく20年を迎えようとしています。(農機具屋さんが儲からないわけだ…)

土壌処理は早朝、露がおりて土壌が湿っている状態でなければ除草剤の処理層が形成されません。
前日の空走行の段取りで準備も万端~いつもよりはやく起きて早朝から、走らせるのですが案の定、この乾燥状態で露が弱く、①水-②除草剤-③水-の“サンドイッチがけ”を敢行!
効きは条件の良い通常の状態から見て8割程度ですが、三倍の時間をかけても草を生やすよりは、どうせかけるならしっかり効かせたい…
そんな想いから、そんな技が繰り出されるのですが乾いてしまったらアウト!
太陽がジリジリする前までの、時間との戦いです。

こうして、このあと風が弱いうちに…と、パオパオが張られていくのです。

あとは、ビートも、ニンジンも、そして追肥をした小麦も…
雨待ちなのですが~
もう一つ…農夫達のからだもでした。




幼穂におかわりっ!
5/1
夏の暑さの中、サクラ満開に~
サクラ満開とガンケ


我が家では、秋まき小麦の追肥は2回、起生期と幼穂形成期。
幼穂形成期のタイミングは、カミソリで削いでみて幼穂が3~5mm程度の大きさを確認した時。(あくまでも我が家では…)
それより早いと、無効分けつが多くなったり遅れ穂がでたり…
それより遅いと、窒素を食べきらないで上がりが悪かったり、倒伏したり…
~で、このタイミングの“分肥”
いわば、雪解け間もなくの起生期の追肥がお目覚めの朝ご飯だとしたら、このタイミングの分肥は、小麦の赤ちゃんがちょっとお腹が減っての“おかわり”に対応したもの。
幼穂

(ちょっと見えづらいかも…)

厳密に言えば、土壌水分とか降雨や気温で追肥効果が現れるのはタイムラグがあるのでしょうが、このタイミングが我が家ではベストです。
起生期の追肥で茎数を確保して、幼穂形成期の分肥で穂重を確保して、なおかつ倒伏などのリスクを解消する施肥プログラムは、例年連休明けですが今年は生育ステージが早くて4/30に実施しました。
毎年、ビートが終わるか終わらないかという微妙な時期なので、けっこう気を使います。
今年は、心配なのは雨不足で生育量が抑えられていることと、ここ10年ぐらいの作業歴が役に立ちそうにないこと…それぐらい、ステージが進んでいます。

そんな状況にもきちんと対応できるのが、『プロ農家』なのでしょうが…
それも、これも穫れてみてから分かること。
“百姓は毎年一年生”を言わしめている理由がそこにあります。