FC2ブログ
プロフィール

ひら農園

Author:ひら農園
ようこそ、「農園日記」へ
北海道、十勝の新得町屈足地区で農業を営んでいます。
作物たちの成長や農村の暮らし、農園の四季を綴っています。

カレンダー

12 | 2010/01 | 02
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31 - - - - - -

最近の記事

最近のコメント

月別アーカイブ

カテゴリー

北の農園日記
北海道十勝のこだわりのジャガイモ・とうもろこしなどを栽培し、産直販売や観光農園、農業体験も行っている、ひら農園のオーナーが日々の農園の様子をお伝えします。
宿題を肴にして(その1)
1/29
答え合わせはもう少し先になるけど~

今日は管内の農業士、指導農業士の冬期研修と総会です。

冬期研修は「新しい農業の可能性を探る~農産物の付加価値向上について~」と題し(株)ノースプロダクション代表取締役 近江氏をお招きして講演をしていただきました。
基調講演

その前段、事例報告として先月の農業士協会の先進地視察をプレゼンテーションさせていただいて、事務方から「しゃべり足りなかったでしょ~?」とか「報告書の熱さが伝わってきました!」とか、やいのやいのとなるのですが、研修、総会終了の後の懇親会では、ちょっと別なミッションがあって一次会の畳の上でも、二次会のホステスさんを挟むボックス席でも盛り上がるのです。
(放置プレーしてしまったホステスさん、ごめんなさい)

さて、そのミッションとは例の戸別所得補償制度の現場に向けられた宿題

実はこの前段、北海道農業士協会の役員会(1/26)があって、この宿題を肴に道庁農政部の森経営局長と前週の意見交換会の延長戦をしかけたり、翌日(1/27)北農中の畑作農業課平田調査役にお繋ぎして作戦を立てていました。

そして昨日、北海道農業士協会の会長をされている津島氏(音更町/十勝農業士会の監事)から、件の資料の配信請求があり、それならその宿題を肴に政策議論をキャッチボールしましょう~となるのでした。

(またまた、専門的な農業政策のお話です…)
ではでは、まずはプランAから~
(農業者以外の方には少し優しくないネタです…ごめんなさい)

==============================
プランA

いわゆる平成18年までの旧制度方式をまずは主張したかったのは、そもそも国際規律が強化される中で安定的な制度として“緑”の交付金システムを導入しなくてはならない~はずだったのに、WTO交渉はスタックしているし、言うにこと欠いて政権与党は
「“緑”なんて“バカ正直”に守っているのは日本くらいで、“黄”の余力はまだ×○兆円くらいあるんだ~」
などと主張する始末。
それ…って、グローバルルールを守っている者に対して“バカ正直”とはあまりにも恣意的(怒)!
そんなこと言うんだったらいっそのこと“麦作経営安定資金”や“大豆交付金”のシステムに戻してくれや!
くらいのことは言いたくなります。
そのルール変更と引き換えに構造改革を推進してきたのですから…

それに、このシステム自体、農業者にとっては分かりやすい!それに生産意欲を喚起できます。
あと、“緑ニンジン”“緑ケール”(補助金をもらっていながら対象品目以外の作目を耕作してしまうケース)がなくなってモラルハザードの点から言って説得力があります。

さらに、WTO上“生産を刺激する補助金(黄支援)”は公正な貿易ルールを阻害するものとして削減対象になっていますが、EUや北アメリカ、ブラジル、オセアニアのような“農産物輸出国”の生産刺激的補助金システムの在り方と、日本や韓国のように“農産物輸入国”としての生産意欲を喚起する制度とは本来、その目的も方策も別でなければならないのでは…?
たとえば削減対象にならない“緑支援”は輸出国と輸入国ではその制度の働き方(効き方)が違うのではないか~ということです。
この部分、永田町も霞が関も大手町も総括されていません。

もちろん、予断を許さないWTO交渉もルールの強化に耐えうるか?というマイナス部分はありますが「黄色はまだ余力があるんだもんね~」なんて言うなら、『プランA』はそれはそれなりに筋が通っていると思うのですが…

ちなみに、霞が関の某審議官が言うには
「当初は国際規律の強化に対応する“緑”ではあったけど、農家経営の安定化を図る面でも欠かすことのできないシステムになりつつあるでしょ?」
みたいなことを今更のように言っているようですが、北海道大規模畑作農家を実現させている“輪作農法”を理解されていないウンコ発言です。
もともと、畑作における輪作農法はEUの三圃式、四圃式をベースにした持続的に発展可能な農法で経営技術的にもセーフティーネットを張っているものです。
今一度、北海道畑作本作の何たるかをお勉強していただかなくてはならないとおもいます。
すくなくとも今回のこの制度設計で、畑作本作の現場の特に担い手生産者は誰よりも協力してきたはずですが、ここにきて「話が違うじゃないか!」と思っている生産者にすれば、「もう騙されませんからね(怒!怒!怒!)」という感情を持っていることを気づいていただかなくては…

話し合いのテーブルとしては、まずはそこからです!

(ちなみに宿題の肴は“プランA”~“プランG”まであります。次回はプランBから…)

難しいお話ですが、少々お付き合い願います(願)




スポンサーサイト
実はこんなところ
1/28
そうですね…むずかしいですね…注釈文や解説がないと優しくない記事ですね~

拙ブログの前号の記事は農業者以外の一般の方たちにはなかなか難しくて、分からないことが多かったかもしれません。
そういうものにきちんと答えていけたり、自己発信できる農園日記にしたいと思っていましたから、悩ましい日々が悶々と続いていました。
しかも、このところ業界の会議や懇親会が立て続けにあって、同業者からも注釈が入っていたほうが親切だと思います…などとコアな農園日記ファンに言われて、自然にも子どもにも女性にも優しいエコファーマーな農場長は柄にもなく猛省した次第。

前号の行間…つまり、実はこんなところ~と、いうところを、今回は延長戦っぽく♪
野菜達

==============================
今とこれからの農業を語る上で、「では、今までどうだったの?」をピン止めしておかなくてはなりません。

戦後の農政は「全ての人を良くしようとして、ほとんどの人をダメにしてしまった。」と言われています。
“全ての人”って…たとえば、兼業農家も、主業農家も、大規模農家も、小規模農家も…(ちなみに主業農家→農業によって生計を立てている専業的な農家のこと)たとえどんな形態でも米を作っている、麦を作っている、大豆を作っている時点で補助金が交付され色々な優遇策が講じられてきました。
(これが、いわゆる“バラマキ行政”と言われる所以です。)

そんな中で日本は世界の中でも経済的に豊かな国となり、ワールドトレードの場面で世界と仲良くしながら同時に世界と競争していかなくてはなりませんでした。もちろん、農業、食料の分野においてもです。
経済構造上、社会構造上日本の農産物は特に穀物など土地利用型作物においてコストでは太刀打ちできません。
その部分を実需者を介して国内の農業、農業者を間接的に支援していたのが“関税収入”です。ちなみに米には約700%、小麦には約200%の関税がかかっています。
(だから、日本人は国際価格からみて7倍の米を買わされている…なんて、経済学者が表現していますが高関税品目は日本のコメだけでなくEU、オセアニアの畜産物や後発国の工業製品やもちろん自由貿易を推奨しているアメリカにだって存在していました。)
ところが、WTOはこういった関税障壁を少なくして自由貿易を推進していこう~後発国はもう少し汗をかき、先進国はもう少し我慢してワールドトレードによる世界の富を平準化していきましょう!~となるのです。
(これがいわゆるドーハラウンド“アジェンダ21”と言われているものです)

日本は先進国ですから、今より少し我慢しなくてはいけないグループなのですが、農業の分野でこのことは必ずしも当てはまりませんでした。
海外の生産環境から見て特に水田作は小規模零細な形態が多く兼業率も6割を数えます。これは、ワールドトレード上重要品目として位置付けられている原料型作物(小麦、大豆、甜菜、澱粉原料用馬鈴薯)を耕作する畑作農家や畜産、酪農家の構成比率からみて異常な生産環境です。

このような構造改革が遅延している水田・土地利用型作目農家に、たとえ日本人の主食だからと言って国際規律が強化される中で国民(納税者)の税金を投下する以上、もう少し費用対効果がある施策がないか…?農業者だけでなく国民(生活者、納税者、消費者)も納得でき合意形成できる施策はないか…?

~そんな想いから、H11年に“食料・農業・農村基本法”が制定されます。
“基本法”では、今までは護送船団方式だったけど、これからは優先順位の高い重要な政策を担い手農家に着目してこれに集積、特化していくのだ~と、戦後農政の転換を宣言するのです。
これにより、翌H12年に“基本法”のアクションプランにあたる“基本計画”が策定されて、重要度の高い政策…たとえば“担い手農業者に向けた経営所得安定対策”をどんな形で、どのように導入していけばいいかが議論されるのです。

==============================

これが今まで…そして今は~

この議論の結果、H19年から導入されたのが『日本型直接支払制度』です。
(この時は“戦後農政の大転換期”と言われていました。)
この日本型直接支払制度の骨格は、
農業者では埋めきれない海外との『内外価格差是正措置』を制度によってサポートする仕組みと、国際価格の変動にセーフティーネットをかけた『収入変動緩和対策』((対象品目は国家貿易品目の“米”“小麦”“大豆”“甜菜(シュガービート)”“澱粉原料用馬鈴薯”とされて、いわゆる“品目横断的経営施策”(のちに水田・畑作経営得所得安定対策)と総称されている仕組みがこの2柱制度)と、環境直接支払制度として『農地、水、環境向上対策』もあわせて導入されました。
これらのパッケージな政策を総称して『日本型直接支払制度』としています。
(ちなみに、EUでは一年早く“品目統合支援政策”が導入されます。)

そして『品目横断』の内外価格差を是正する交付金は、“緑”支援(→生産性を刺激しない国際規律上、削減対象外の助成措置/グリーンボックスと言われています)と“黄”支援(→数量ごとに補助金をつけるような生産性を刺激する国際規律上、削減対象となっている助成措置/アンバーボックス~公正な貿易を阻害する補助金)からなっています。
さらにはこれらの施策対象農家は“認定農業者”であることと“面積要件”(府県では4ha、北海道では10ha以上耕作する者)が課せられて、とりあえず“誰にでも彼にでも~”という補助金のバラマキは終始するのですが…

基本計画は概ね5年ごとに見直して軌道を修正するとしていて、今年度はその見直し年にあたりましたがこれらの制度も合わせて不具合や制度の穴の部分をリコールしながらやらなくてはなりませんよ~としていたのですが、想定内としても思いがけず思いがけない方向に議論が進んでしまうのです。

…そう、昨年、政権与党が変わってしまったのです。

==============================

政権与党の民主党は『農家戸別所得補償制度』を導入すると選挙公約しています。
そしてその導入予定年はH23年…来年です!
ところが、今の時点で真っ白~制度設計者である霞が関のお歴々も言い知れぬ虚脱感。
とりあえず、米作のモデル対策はその制度として仕掛けが出来ましたが、来年のことは全く白紙…

なので、「農業者の皆さんも少し知恵を出して下さいよ…」となったのが、件の意見交換会というわけです。

白紙(まさか本当にゼロベース?ってことないよね~)とはいっても、民主党の政権公約では
担い手は×→全ての販売農家(ただし、生産数量目標に協力した農家→ポジティブに“転作”に協力している農家?)とか…
内外価格差は×→経営費と販売金額の差額に着目した交付金とか…
色々なピースはあるのですが、まだそこのところははっきりしません。

もちろん、今までの総括として“緑”の交付金って施策効果は高かったの?低かったの?とか…
セーフティーネットって働いたの?働かなかったの?みたいな整理はしていかなくてはなりません。

でも、でもそんな反省と総括はしつつも、来年どうなるの?~は、農業者や産地にとって最大の関心事項で、この時点で“まだ真っ白なの?”~はある意味悪夢です。

物理的に、法案を通して、通常国会で予算をつけて、デジタルな数字を入れて制度設計していく時間って…どう考えても足りないんですけど…

そんな心配が渦巻いる今日この頃

だから、宿題、早く持ってこい~!ってことなのでしょうが…

今、泣きながらやっているところです(泣・笑・爆)




雨の旭川で吠えてみる?

1/20
戸別所得補償制度モデル対策の説明会の合間のランチに~

H17年
JA青年部東北・北海道ブロック統一行動として盟友が北海道から東京まで自転車でつないだ“日本の食を守ろう!飢えてたまるか!青春チャリンコリレー”のチャリンカーたちの同窓会は、まだ、現役の委員長さんがいるのでなるべく集まりやすい時期と場所をセレクトして毎年行っています。
チャリンコ戦士

今年は同ブロックの大会に併せて地元、北海道ススキノ開催♪
当然、幹事を仰せつかって、ではせっかくなので札幌から苫小牧までつなげた北海道戦士たちにも声をかけましょうと、拡大版の同窓会を1/18(月)に開催。
当時の自転車はスクラップになってなくて、昨秋の福島県青連の事業にリユースされたとか…♪♪♪
(歴史を刻んでいますな~)
img上空2018

また、翌日1/19(火)のブロック大会も青年部エルダーとして参加させていただきました。
ブロック大会

自身の道青協会長時の事務局(4年前から釧路支所)にも再会できて、当時を懐かしく振り返ったし(駒苫が優勝した日の暑い夏は忘れられないよねー!)、
青森県のいち盟友で参加している全青協50周年時の当時の会長とも痛飲したし(“おれも”選挙でるかな!ネタを酒の肴にして盛り上がって~)、
石狩さん、相変わらずお元気そうで(石狩ごめんな!~の“北の大地の万歳”やっちゃったし~)、
十勝は○○王国大好きだし(今回はアームレスリング王国)~
いきなりクライマックスのように盛り上がってしまうのです♪♪♪

実は今回の一連のミッションは、僚友の杉山氏(H18、19年度、第28代道青協会長)に仕切ってもらうのですが、近辺日程のうち1/20(水)から戸別所得補償制度モデル対策の説明会を主産地、上川、空知、石狩と農水省の幹部さんたちが来られて、ランチ付きの意見交換会を地元農業者としたいのでとオファーがあり、一緒に出席してくださいと杉山氏に口説かれて北農中関係者にレクチャーをしていただき、作戦会議をすませて雨の旭川に乗り込んだのが今日(1/20)です。

現地にて僚友中原氏(H15年度、第26代道青協会長)と新年度の空知地区農青連会長と合流。
(中原氏和寒町出身~ちなみに上川管内、旭川は“中原王国”なんですな~)

お迎えするは、事務次官(本当に来ちゃった?)をはじめ前回の制度設計や政策議論にもかかわった櫻庭課長などちょっとありえないタッグチームのお歴々…
座席表

ちなみに井出次官とは、総括審議官や経営局長時代から現地ヒアリングで担い手農業者とノーガードで殴り合う政策議論をやりあった間柄で、畜産部局にもおられたこともあり霞が関にあっては北海道フリークの代表者のような立場だったりします。

でも、そもそも「なんで米地帯のテーブルに平がいるの?」~って、言われたら困るのでおとなしくしていようとお客様を決め込むつもりが、ショーちゃんは亡くなるし、昨年の作況的には十勝独り負けだし、小沢チルドレンの石川さんは手錠掛けられるしで、「十勝はたいへんなことになったね~」なんて世間話チックに次官が切りこんでくるから、和やかにもコンコンとしっかり意見交換が進んでいくのでした。

たとえば…
櫻庭課長から昨年の凶作年においての緑の評価を聞かれ~
「“低反収地域、中反収地域、高反収地域”~のそれぞれに住んでいる“小規模農家、中規模農家、大規模農家”~がいて、それぞれの能力が“低反収農家、中反収農家、高反収農家”だった場合。
3×3×3…27のカテゴリだとします。
緑をポジティブに評価している方はたとえば、高反収地域の大規模農家で中反収以上の農家…この場合、低反収農家も思ったよりお金入ってくる~みたいな人も含めてラッキー感があります。
一方、低反収地域の中規模農家で高反収をあげている農家はアンラッキー感満点です。旧制度(~H18)並みの所得を確保することが担保されていたんじゃないのか(怒)!~みたいな感じ…
具体的に言うと十勝は新得のタイラさんのところはこのカテゴリに入ります。」

一同、笑…

「なんなら、ここ3年のクミカンの伝票、このテーブルにぶちまけて見てもらってもかまいませんよ!
あんなに豊作なのにどうなっているのさって…金輪際借金が減る計算にならないのですから!」

一同、う…む………

「でもね、評価されるところはあったじゃないですか~
たとえば、担い手要件、面積要件をかました時点でそれによって…、少なくともH17年10月の大綱決定以降、ワールドトレードのネゴシエートの場面で後ろから鉄砲玉が飛んでくることはなくなりましたよね!」

一同、うん、うん、うん…

「つまりは、納税者のコンセンサスが得られていることが前提の制度でなければダメでしょ…って、担い手の私達は主張してきましたよ!私たち生産者は同時に納税者でもあるわけですから~だから、新制度には“担い手加算”って必要でしょ?政権与党は“担い手”って言葉使っていないですが…」

一同、そう、そう、そう…

中原氏に気を使っていただいて、雑豆対策を呼び水してもらったので~
「あと、今回のモデル対策で大きな収穫がありました。米の岩盤、いわゆる定額部分の15千円の算出基礎です。経費を7中5とか、販売金額を直近3年とかそれなりに、整合性があるのでしょうが、これを雑豆に当てはめるとマイナスになりますから、放置プレーは解消されるのかな~と思いますけどね。」

一同、ちょっと“ぎょ!”

新制度に向けては~
「新制度に期待するところなんてないですよ。それは前回も同じ~公正に評価してほしいという主張です。『俺たちの農業人生、バラ色だべや~』を担保してくださいなんて思っていません。
ただ、突貫工事の結果出来てしまったシステムが欠陥だらけだったら意味ないわけですから、そこはきちんとやってください!
リセットするのか、リユースするのか、リサイクルするのか…そこのところはっきりさせながら!
場合によっては23年スタートにはこだわりませんが、激変緩和対策を担保してもらえるなら畑作版のモデル対策を先行導入させるなんてことでもかまいませんよ。
ただし、それなりのレスポンスを持って…大臣交替のレスポンスだけが速いのはダメですからね!」

一同、あ~~~(苦笑)

もう時間もあまりないからと、次官が~
「たしかに欠陥品は作れないし、モデルとは言えやるならオールで取り組む…ただ、あまりのんびりしてると気がついたときに使いたい予算がないなんてことになるから、悠長に構えていられないわけでね。
ただ、畑作はやはり難しい…まずは現場から何か持ってきて欲しいんだよ。」

意見交換終了後、後段、櫻庭課長には
「期待していないなんてとんがった言い方してすいませんでした。でも、希望は捨てていないですからね!」
と、ワビを入れて念を押しながらご返杯すれば、原料型作物を扱う実需者との絡みを仕掛けていけないかを提起されました。
(う~む…どうすれば、何をすればいいでしょう?ノーマーク…勉強不足だわ…)

次官からも別れ際
「中原君ばかりよこさないで、平君も東京出てきなさいよ」
あ、ありがとうございます!
別に田舎に引きこもっているわけではないですが、田舎には田舎のままならないところと同時にやりがいもあるのですよ♪♪♪

僚友、中原氏と杉山氏にプロデュースしてもらい、あらためて札幌や東京に行かなくては分からないことがたくさんあるんだな~を実感。
(中原氏、杉山氏…北農中のブレーン…に感謝です。)

でも、真っ白なキャンパスに描いてこい~だなんて…
えらい宿題もらっちゃったな~久々腕まくりしてみようか!
(え?嬉しそうだって…?そんなことないです。)

そう言えば冬休みの宿題とかって、最終日に泣きながらやったタイプなんだな~

誰にも褒められないけど、自分と郷土のためでもあるのだから~
泣きながら…
トレードマークの鉢巻きをして、泣きながら宿題やってみましょう!




うまくいかない
1/17
本当はもっと美味しく食べたかった~

今日は農事組合の総会、新年懇親会
~で、久々の地元有名焼肉屋さん♪での想ったアレコレでちょっと憂鬱チックに…
トレードマークの黄色の鉢巻手拭い
(今日はグソグソの愚痴ネタなので嫌な人はここの時点でドロップアウトしてください。たぶん読んでいても楽しくありませんし、生産的でありませんから…ごめんなさい)

2年程前に農事組合再編があり、55戸(当時)で構成されている農事組合の組合長を務めています。
…といっても、ほとんどはJAや役場からの配布係で、それは役目なのでたいしたことがないのですが、地域を代表して選出するJA役員や農業委員の選考委員などのお世話係となると、これがなかなかままならないのです。

「やってられるか!」なんて、選考委員で推薦したにもかかわらず思いっきりドアを“バンッ!”と締めて、逆切れて会議室から出って行ったりする人…
皆さんの拍手をもらっていながら「俺は承諾していない!」って言ったり(選考委員会で指名されて拍手をもらった時点で“内諾”したことになっているよね~?普通…)~っていうことは、普通にアリアリの世界なのでこれから何があっても別にそんなに驚かないけど…
(田舎ってカッコよく決められないんだよね~って悟りましたから…)

ただ、生産的でなくてもどうしても書いて留めておかなくてはならない想いがあるのです。

憂鬱な理由は、「そりゃそれぞれみんな大変だけど、何とかやろうよ!みんなでちょっとづつ頑張ってさ!」って、ならないのですわ…
一番困るのは、言っていることと、やっていることがチグハグで、しかも、さも自分の意見が“ど真ん中だ!”的な断定的な物言いをされると、さすがにニコニコとはしてられない~

件の某組合員、農民運動会の後の懇親会を農事組合事業で賄うことが面白くないよう…
(しかも事業計画が承認された後だったりするし)

「なんでそんなところに金使うのかわからん!そのために全体懇親会やっているのだろ!」

いや…ですから、組合員だけでなくその後継者や家族にも還元性がある事業ですから…

「だから全体懇親会やっているのだろ~農事組合だけで反省会なんか必要か?他の地区なんてやっていないだろう」!

………

運動会のことだから勝った負けたで楽しく反省会やるのって、意味も意義もない?
そういうものに共感するから地域ってまとまっていくのではないのだろうか?
もちろんそういう背中を若い後継者は見ているし、少なくとも農作業の合間に参加協力してくれる選手たちに、労いの反省会を明日の活力にしてもらう事業目的って意味ないの?
それに、「みんなやっていないからやる必要がない」って…そんなの個人的に大嫌いなんですけどー
そもそもあなた、農民運動会に顔出したことないじゃん!
出られない、出たくないはあっても全体懇親会に出たことすらない人が、そんなものの言い方ある?

…と、心の反論を反芻して自己消化~

分かりました。貴重なご意見、ありがとうございます。
では、いかようにすればよろしいでしょうか?おはかりいたします…

その後、先輩達から建設的なご意見をいただいてなんとかおさまるのですが~

分かったことが一つ

“グソグソの会議の後の焼き肉もビールも美味しくない”

反論を自己消化したつもりでも、なかなかこの焼き肉素材たちは胃にもたれましたわ。
そして、ふと…美味しく食べられないうちは、農家の、農村の、私達農夫のレベルって上がらないのかもしれないと思いました。

いつか…
いつか、焼き肉もビールも美味しいと感じる時が来ればいいのですが…
(あ…そもそも保健指導中でしたけどね~)



まっすぐに打ち込んで!

1/10
豆剣士たちの鏡開き~

今日は地元剣道少年団の鏡開きでした。
鏡開きレジュメ

少年団は自身もOBで、30回をこえる鏡開き大会は細々とではあるけれど伝統の寒中行事。
こんな田舎なので団員数も知れていますが、受験生の中学3年生たちも初稽古に参加してくれて、和やかに、にぎやかに、そして少しだけ緊張感の張りつめた中での気合の掛け声と竹刀の交わる音が体育館にこだまします。
鏡餅と初稽古

自身は…
思えば今やこの子たちは孫弟子にあたり、すっかり審判要員と賞状書きの係を任されて(?)防具をつける代わりに、贅肉をつけた事務局担当の先生です。
恩師でもある剣道連盟の会長からは「たまに一緒に稽古したいな~」とチクチクと口撃してきますが、既にかなり慣れてしまい素振りをして汗をかくことはなくなりました。

実は3年前にアキレス腱を切ってから、別な膝を壊してしまって思うようにスポーツができません。
そこにもってきて、オーバーカロリー、オーバーアルコール…
(ケガをするのも不摂生も自分のせいだけどね~)
本当は“先生”なんて呼ばれる資格はないのですが、それでも欠かすことのできない年中行事はそれはそれで毎年すごく楽しみにして、子どもたちと正対し正座をするのです。

「せいざーーー!」

主将の掛け声とともに、自然と背筋がシャンと伸びます。

どんなときでもシャンと背筋を伸ばしておきたいのですが、心にも身体にも贅肉が付いてくるとなかなかそれもままならないのですな~
清剣…、正剣…、精剣…、勢剣…、誠剣…
孫弟子たちのまっすぐ打ち込む“清剣”に、実は教えられることの方が多い新春を迎える初稽古。

そして今は生るための剣、“生剣”をめざして~
生涯スポーツの明日が、まだぼんやりとですが少し見えてきたような気がします。
それでもいつまでも若い“青剣”でありたい。
(若い…成長してないってことじゃなくてね)

まずは、正月太りのヒグマのようなこの体躯をどうにかしなければ~
久々に素振りで汗をかいてみましょうか…

もちろんそろそろ保健指導に忠実に従わなくてはならないのですがね~




リンクの風になれ!
1/9
スーパー中学生を育てるリンクとリンクサイド~

いよいよバンクーバーオリンピックもすぐそこに♪
ウィンタースポーツの祭典では、やはり道産子にとって特別な思い入れがあります。

特に、“十勝モンロー”などと称されている当地は、“○○王国”というのが大好きで~

農業王国(食料基地北海道の農業粗生産額25%の生産高を誇ります~その額2,500億円!)…
酪農王国(全国の生乳生産量の10%を2,000戸弱のデイリーマンが搾っています)
スィーツ王国(六花亭さんや、柳月さんや、近年では花畑の生キャラメルとか~)…

そして“スケート王国”
Gotothestart.jpg

この時期、管内の小学生を持つ親御さんで、ミニスプリンターを目指している相当数の家庭では日夜、校庭に作られるスケートリンク場のキーパーに励み、学校の体育はスピードスケートの時間になり、冬期間は毎週、競技大会で連戦転戦し、子どもたちは目の色を変えてトレーニングに励みます。

でも、携わらない人にすると、正気の沙汰じゃないです。
寒いし…(競技開始時の気温が氷点下20度なんてこともあるし)
痛いし…(見るからに身体に悪そうなあの姿勢)
楽しくないし…(某県の知事は“ミズスマシみたいで面白くない”なんて言っていました~オリンピック開催地のオリンピックイヤーにね~)
猛吹雪の中の練習、大会…とにかくつらい…

でも、なぜかリンクに立ってしまう。
立つと滑りたくなる。
滑ると、もっと速く滑りたくなる。

もっと!もっと!!速く!!!風を切り、もっと速く!!!!

そんな今日は、士幌大会
最後のコーナー

ヒラリーは元ローカルのスケート選手(道民スポーツ大会で金メダルもとったことがある♪)で、今は地元のスケート少年団のコーチングスタッフ。
そんな下半身美人のコーチのリンクサイドの応援に農場長はお伴しました。

実はわが家の子供たち4人、小学生時代には管内の選抜選手権大会に連続出場を果たして11年間リンクサイドに通ったミニスプリンター家族でした。
~ので、当事者ではなくなってもやはりこの時期、ワクワクと、ソワソワとしてリンクサイドに来てしまいます♪

そしてこの時期…
オリンピックイヤーにがぜん注目度が高くなったのが、スーパー中学生の高木美帆選手。
次女と同学年で、予選、決勝で同組だったりしたことも何度か~
高木選手は当時から、どちらかと言うと華奢な感じでしたが、でもどこにその脚力とパワーを秘めているのか、彼女の前を滑る選手を一度たりとも見ることはありませんでした。

ちなみにこの士幌リンクでは中学年時の次女、決勝の1000mで高木選手と同走して最初の200mまでついて行ったものの、コナーでおさえられなくて転倒してしまい、リンクサイドの選手たちのチェアーをなぎ倒していったことのある想い入れのあるリンク。

今ではいい想い出ですが、そんなリンクサイドにはJA青年部つながりの後輩や僚友たちがあちらこちらに~
「高木選手はこのリンクでもレコード持ってるもんね~♪」
スーパー中学生のおかげでモチベーションも上がって、ついつい話し込んでしまいます。

みんな、一所懸命だね~
「はい!1秒でも、0.1秒でも、0.01秒でも速く、自分のベストタイムを目指して頑張ってます!」

そうなんだよな~わが家もそうだった…
そして、そんな頃が振り返ると一番楽しかったかもしれない~
一緒に子どもと頑張ってる!子育てしてるって実感していたなぁ~

今よりももっと速い自分を目指して、今の自分と闘っている!

がんばれ!
リンクの風になって、最後まで…ベストを目指し、最後まで駆け抜けろ!




新春特大号・ニューカントリー
1/6
猛吹雪の前にもう一度、二度読みふけってみる~

農業政策のカテゴリばかり続きます…申しわけありません。
(お正月ゴロゴロがたたり若干ネタ切れぎみ?)

ニューカントリー
ニューカントリー1月号

産地の取り組みや、営農栽培技術、農政時事などわかりやすく総合的に解説する北海道の耕種農家にとっての業界専門紙。
表紙の女の子がヒューマンチックでいいです♪
ちなみに、JA青年部機関誌的全国紙の“地上”も表紙はH17から農家子女になりました。
(農場長が家の光協会の理事だったころ要望しました~)
どちらの雑誌も、一般の方が目にすることは稀です。

前月、編集部の北海協同組合通信社からオファーがあり、特集「農系ブロガー大集合」の記事に寄稿しました。
ブロガー大集合

拙ブログ「北の農園日記」も紹介されて、編集部から

==============================

軽妙な語り口で農政問題に切り込む。
農道整備事業が一面的な費用対効果で事業仕分けのやり玉に挙がったことを受け、十勝農業の生産性向上がその効果であると誇り高く主張した記事が印象深い。
また、意見交換会などに参加した際は農水省や議員との生々しいやり取りがほぼすべて公開されており、報道的価値も高い。
ケガで療養中に主夫の経験もあり、記事の幅がますます広がった。

==============================

~と、コメントをいただいて恐縮した次第。
(お神酒も手伝って、ちょっとだけいい気になっております♪)
友人や僚友たちからの年賀状にも
「農園日記みてるよ~」
とか
「ブログチェックしてます!」
とかが、何枚か♪
素直にとてもうれしいです♪

さて、そんなニューカントリー誌は新春特大号と銘打っただけあって今月号は読み応え満点!
~が、ふと思います。
はたしてどのくらいの農業者がしっかり読んでいるでしょか…さらには、編集部が意図するその行間まで読みとっているでしょうか?
そんな業界紙に限らず、もっと生産者がしっかり自身や産地のビジョンを持っていれば…あるいは、ちょっとだけそんなことに関心があって、意欲を持ってお勉強していたら、もう少し何とかなる部分があったりするのでは…なんて、自己反省的に思ってしまいます。

そんな自己批判に応えるための触媒として、「北の農園日記」を介して自己発信しているのですが…
そんな中でもやはり農政に関する政策議論の記事は、一人相撲になっていないか?傲慢になっていないか?他人を傷つけていないか?分かりやすくて優しい表現か?
特に気にしているつもりでも、色々な想いが巡ります。

例えば、“ウラがきちんと取れているか~?”
そのためには、ディテールがしっかり張られていなくてはなりませんし、ちょっとだけ噛み砕いた説明や解説もなければ読みにくいものです。
いきなり経営所得安定対策に求めるものは、 “将来的にはEUの共通政策にあるクロスコンプライアンス”だ~なんて言われても、どのくらいの農業者が「うんうん!そうそう!」となるでしょうか…

そんなこんなでいきおい、「日記」の体裁でも文字の量は多くなってしまいます。
(ひら農園の農園日記を「勉強になる!おもしろい!」って言ってくれる僚友の皆さん…この文字の多さって苦痛にならないかぃ?)
ただ、しつこいようでも、これでもか!と「その時の、あのことって、こうだったんだよね~」と、書いてしまうのにはもう一つ別な理由があるのです。

前回の食料、農業、農村基本計画の見直し年(H16)に、道青協の会長を務めていました。
農業の担い手育成議論が盛んで、しかも日本型直接支払制度の柱になっている「品目横断施策」は北海道畑作農業をクローズアップしましたから、当事者でもあり北海道農業の担い手を代表する立場で会議室やホールのある時は最前列にすわり、ある時はひな壇や壇上に上がり、色々な話を聞き、させていただくのです。

そんな時、プライベートでたまたま地元のJA青年部の盟友と食事とアルコールを交えながらお話しする機会があったのですが…
某「品目横断ってよ~単位面積当たりナンボってもらえるんだから、面積いっぱい作っている人が得するんだべ~?」
私「はぁ~?そんなこと誰が言ってたのさ?」
某「みんな言ってるさ」
私「え~~~?みんなって?」
某「み、みんなって…JA役員とか…農業委員とか…」

あのね…となって、
「仮にそうだったとして貴方はそれでいいと思うかい?
確かに農水省は『“緑”のみの交付金システムの方が、北海道に一番予算がいくでしょ?一番面積作っているのだから~』なんて言っていたけど、それでは穫っても、穫れなくても作っているもん勝ちみたいなモラルハザードが生じちゃうし、そこは公平、公正に評価してくれなくては困るし、おかしい!そういう声の束が“バラマキ農政”の批判の根幹になっていることを、産地の担い手は主張しているんだよ!ましてやそもそも納税者が納得しないでしょ!俺たちだって農業者であると同時に納税者なんだから~」

某「はぁ…そういう話って、俺たちに届いてこないからさ~」

(…って、まさか知らないことを盾に“みんなが言っている”から、これからは土地ころがし的なブロカーをやって、真面目に穫らなくてもたんまり補助金もらっちゃた方がいいべやぁ~なんて、思っていたわけじゃないよね???)

…そこのところ、現役のJA青年部員なら何となく伝わっているはずだし、農業新聞やそれこそニューカントリーをそれなりに読んでいればそんなチンプンカンプンな話でないことくらい分かることだし、もっと詳しくちゃんと知りたいと思うのならJAの担当者に聞くなりインターネットで調べるなりすれば、「みんな言ってる」なんてトンチンカンなこと言えないはずなんだけど…

逆説的で誤解を恐れない言い方をすれば、農業新聞やニューカントリーなんてろくに読んでいないし、ましてやJAの事務所に赴いて聞くなりWebで調べるなりなんてことは考えもしていない農業者って潜在的に多いってこと…
(農場長もその一人だけど)
一番哀しいのは、伝えていたつもりがきちんと伝わっていなくて、その方も地域を代表する担い手農業者の一人だということ…

関連業界紙を読め!とか、自分で調べろ!なんて、だいのオトナに向かって今更言えないけれど、伝えていたつもりが伝わっていないのだとしたら、それは情報を持っている川上の人に工夫が足りないということかも…

「みんな言ってるし、届いてこないからさ~」に愕然とし自己反省した先に、道青協HPにはコラムを掲載することになりその延長線上にこのブログがあったりするのです。
ただ、“伝えたい!”~という想いからです。

もっとも、その方とその方が言う“みんな”が拙ブログを読んでいるかは分かりません。
それもまた、伝えているつもりが伝わっていないことになるのかも…
だけれどもというわけではないですが、農業者のレベルを上げていくのは農家自身ですし、何者かに搾取されていることに甘んじていることに自身たちを追いつめているのも農業者自身だったりするのだと思います。
“我が敵は我にあり”
自身の足らなさは今更ながら…
そんな自己反省から生まれた『北の農園日記』なのですが…
でも、やはり分かりやすくしかも簡潔に伝えることって難しいです。

どうしたものか…

お屠蘇の酔い加減も徐々に醒めてくる年初めの斜読、乱読、熟読です。




新春特集・日刊北海協同組合通信
1/5
大雪を前にもう一度、二度読みふけってみる~

日ごろお世話になっている北海協同組合通信社からオファーがあり、それぞれの雑誌に掲載されて、ゆっくりなお正月中ゴロゴロと駅伝やラグビーのTV観戦しながら乱読した次第。
協同組合通信

日刊北海共同通信は道内のJA組合長さんたちならわりとしっかり読まれている日刊紙だそうで、実は道青協会長就任時(H16)に一度、インタビューを受けたことがありました。
(こんな機会でもないとなかなか目につかない日刊紙ですけど…)

先月、“農業・農村の現場から新政権への提言”と称し<新春座談会>を企画していますと、参加の依頼をうけてちょうど前週北海道農業士協会の道外研修での顛末もあって、関係者におつなぎしたいこともあっての札幌2連泊。
(前段、後段の関係者とのやり取りの方が実は内容が濃密だったりしますが…)

副題を「戸別所得補償制度への提言」としてあらためてテーブルを囲んでみると、道内の農業政策に精通されてその業界では第一人者の某松木先生(北海道武蔵女子短大准教授)と和寒町で町議会議員をされている僚友の某中原氏(第26代道青協会長)
久々の邂逅でも、だいたい手の内を知り尽くしている間柄で和やかに座談会が進んでいくのです。

==============================

リード
 政権交代から4カ月、北海道農業をめぐる状況も大きく変わろうとしている。北海道にとって、現行の水田・畑作経営所得安定対策とは何だったのか、そして来年度からモデル事業が始まる農業者戸別所得補償制度は真に自給率向上につながる政策となるのか―。制度・経営問題に詳しい北海道武蔵女子短期大学の松木靖准教授と、ともに元JA道青協会長として、当時から積極的な情報発信を続けている和寒町の中原浩一氏、新得町の平和男氏の3人に、課題を探っていただいた。

■水田・畑作経営所得安定対策の評価
【松木】 新政権というと、どうしても議論が農業者戸別所得補償制度のほうに引っ張られがちになるが、まずはこの3年間やってきて、そして来年度もなし崩し的に1年間据え置かれることになった水田・畑作経営所得安定対策の評価からお話しいただきい。
【中原】 水田地帯では、麦大豆を含む水田転作の所得を稲作の水準までもっていくために産地確立交付金と合わせて経営所得安定対策が組まれているが、十勝などと単収を比べると、まだ差は大きい。さまざまな条件不利を是正する対策として水田地帯では経営所得安定対策と産地確立交付金は不可欠な制度であり、現行の仕組みについては一定の評価をしている。ただ、それでもまだ水田並みの所得確保としては不十分だし、来年度から米のモデル事業が始まれば、転作との格差はさらに拡大することになるという問題がある。
【平】 国際規律が強化される中で緑の政策の導入についてはだれもが理解していたが、いざ制度が設計されてみたら「頑張った分だけ入ってこないじゃないか」という不満があった。緑ゲタを見直すまでは取り続けなければいけないが、やってもやっても報われない。そういう中で、旧制度下では「若い者には負けない」と言っていたベテラン経営者がリタイアしていく。この制度がそういう人の営農意欲を削ぎ、やりがいと生きがいを奪ってしまったというのは実感としてある。
 また、自給率向上ではなく輸入を前提とした制度のため、どんなに大豆や小麦、砂糖やでん粉が豊作になっても、自給率の向上につながっていかない。砂糖なら64万㌧という上限が決まっていて、とれ過ぎたとしても農業所得としてはケアされない。その結果何となく産地全体がどうでもよくなってしまった。しかも頑張った人ほど目減りしている。結果論だが、残念ながら産地や生産者の意欲を確実に奪っていると言わざるを得ない。
【松木】 旧制度と比べてよくいわれるのは、単収を横軸、収入を縦軸にとったときの「収入線」が変わり、19年産のように増収したときほど収入が少なくなる。一方、21年産のように基準年より減収したときは収入の減少が小さくなるから、「トータルでは同じ」というのが農水省の説明だった。
一方、価格を数量当たりでみると、18年までは単収が変わっても単価は同じだったが、生産にかかわらない支払いが入ると、単収が上がるほど数量当たりの単価は下がる。つまり固定払のような生産を切り離した制度は、WTOのルールには適合しているが、これは過剰国が単収を下げるために仕組んだ制度。だから、この制度が入ってからは皆が土地を拡大したがっているが、それは単収を上げても収入が増えないからで、面積を拡大してコストを抑え、ひいては単収を抑える方向に向かうという制度的効果の表れといえるが、北海道農業の実態になじむのかは疑問だ。
【平】 十勝でもちょうど30~40㌶の中堅層を担う高単収農家ほど、旧制度からみて所得が目減りしている。しかもかなりの減少だ。ここはわれわれ生産者にとって明らかにリコールの対象となるはずで、この点については19年1月の時点で農水省に指摘していた。
また、市町村によって緑ゲタの単収が違うので、平均単収が低い町村の高単収農家の手取りが、平均単収が高い町村の中単収農家の手取りよりも低いということが起きている。これも明らかに制度の穴であり、ここは新制度に移行する前にきちんと総括するべき。
もうひとつの問題点は、耕作権の移動と合わせて、モラルハザードが出てしまっている点。本来は意欲と能力のある担い手をつくるための経営所得安定対策だったはずなのに、そうなってないというのが現場の声だ。
【松木】 農地の権利移動にかかわる問題は、水田地帯でも起こっている。例えば、麦大豆の固定払がついている農地を取得して米だけつくる。われわれはそれを「グリーンライス」と呼んでいるが、制度負担にもかかわって、整理しなければならない課題だろう。
それから、基準となる時点の単収に応じて固定払単価が固定されるから、もともと単収の低い人が仲間と同じレベルまで単収を上げても、収入は絶対に追いつかない。単収が低い人を切り捨てていくことになってしまう。
【平】 問題点のオンパレードになるが、新しい制度で同じ轍を踏まないためにも、新政権にはここをしっかりと総括してもらわなければならない。黄ゲタの水準が3年間固定されたことについてはいい面もあったが、残念ながら19、20年は悪いほうにしか振れなかった。確かにこれほど燃油や肥料が上がるとは誰も思わなかったが、旧制度のようにパリティ指数によって黄ゲタを変動させることが担保されていれば問題なかったというのがひとつ。加えて収入減少影響緩和対策はまったくセーフティネットとしては機能しなかった。
【中原】 ただし21年産だけをみると、これほどの長雨・低温・日照不足の中でこれだけ収量が落ちながら、米を含めて価格はまったく上がらなかった中で、緑ゲタの存在は大きかった。皮肉だが、このような年に初めて一定の評価が初めて出たという面もある。
【松木】 確かに、緑ゲタの部分は将来の見通しが立ちやすいというメリットもあったと思うが、しかし今回はそこが厚すぎたのではないか。また、セーフティネットの部分をどう組んでいくかというのも今後の課題だろう。
【中原】 肥料高騰に関して言えば、20肥料年度は国などの肥料高騰緊急対策もあったが、21肥料年度は何の対策もなければ、結局は今以上に経費がかかってしまう。現行制度ではそこがなかなか見えず、後付けでいろいろな対策を打ってきたが、それを今回の対策ではどうやって補ってもらえるのか。経費から収入の足りない部分を補うという戸別所得補償制度では、この問題点も含めてどうやっていくかが重要だと思う。

 ■構造改革を実現した北海道農業
【松木】 北海道の場合、今の経営所得安定対策に対する期待は高かった。それはそもそも品目横断という発想自体が北海道の畑作をイメージしたものだったからだ。構造改革も終わってEU並みの規模を実現し、水田地帯も府県とは違って構造改革が進んでいる。それだけ頑張ってきた地域の農業をどう安定化させるかというのが本来の話だった。だから北海道は、自分たちはプロ農家であり兼業農家とは違う、農業で生計を立て日本の食料を支えている自分たちを、国は何とかしてくれるだろうという期待があった。
【平】 当時の担い手農家は、その先に何があるのか、お手本はEUの共通政策であり、いずれクロスコンプライアンスが必要になってくるだろうこともよく理解していた。しかもよく見ると北海道は案外頑張っていて、畑作も酪農も、スイスやフランス、ノルウェーなどに比べそんなに規模が小さいわけではないし収量もある。もう少し評価されてもいいのではないかという思いを持っていた。
十勝の農家戸数は7000戸を切り、昭和55年に比べると半分になっている。これは産地の自己淘汰によるもの。地域はとっくに枯れ進んでいて、そろそろ政策的なカンフルを打たなければ生産環境があっという間に崩壊してしまうということはわかっていたが、制度を仕掛けてみたらそっちの方向にいかなかったという、忸怩たる思いがある。特にわれわれより上の世代は、頑張ったらそれに見合う夢を持てたが、われわれや下の世代は頑張っても夢が持てない。地域の農業は枯れ進ませられないが、隣の農家がやめない限り規模拡大はできない。これではもうもたない。
【中原】 水田地帯はもっと深刻で、戸数は55年からみれば3分の1ぐらいに減っており、淘汰による規模拡大とともに、農村としての地域形成ができない状況になりつつある。
とは言いながら、周囲を見ると若い担い手が増えている。今は企業も疲弊していて、若い人がリストラに遭っているからだ。和寒町でもここ2、3年でUターン就農したのが10数人おり、これが地域の活性化につながっている部分もある。しかし半面、個々の規模もある程度限界にきている中で、息子が帰って来たらもっと土地を増やさなければいけないが今後の経営が不安だ、という思いが親父連中にはあるというのが現状だ。
【松木】 農家数がここ数年で急速に減っているというのは全道的な流れだろう。そういう意味ではすでに規模拡大は進んでいるが、それでもなぜ諸外国とのコスト差があるかというと、これは農業者の責任ではなく、取り巻いている要素価格が高いからだ。それを零細な農業構造が残る府県と同じ水準で、コストを下げなさい、同じテンポで規模拡大しなさいというのでは、北海道は厳しい。

 ■戸別所得補償制度への期待と不安
【松木】 焦点の戸別所得補償制度に話を移していきたい。現時点で米のモデル事業については固定部分がプラスになるが、関連する転作の水田利活用自給率向上対策では単価が下がりそうだという話になっているが。
【中原】 やはり転作率が多いところほど、今回の戸別所得補償ではメリットがないのは明らか。米だけ見ると定額部分がもらえるわけだから米作農家にとってはいい対策だが、これとリンクする水田利活用は、産地確立交付金とその他関連事業を廃止して一本化しようというもので、戸別所得補償に関する予算5618億円のうち、米が3371億円で、水田利活用は2167億円。今までの産地確立交付金はその他関連対策など含めてトータルで2500億円ぐらい入っていた。ということは、これまで生産調整実施者が恩恵を受けていた部分が、自給率向上のための施策として打ち出すことによって、広く薄くなってしまうというのが最大の問題点だろう。
 それともうひとつは、北海道のように、今まで生産調整を真面目にやってきた優等生が馬鹿をみる対策になってしまっている。米政策改革をはじめ、これまでも100%満足できる政策はなかったが、今回は制度が始まる前から穴が見えてしまっている。麦大豆についても3万5000円でいってしまうと、転作をきちんとやっていた地域ほど所得が目減りしてしまう。国は米とのバランス、全体の所得で考えればいいというが、地域ではいい米がつくれる地帯や転作中心の地帯など、品目ごとにある程度決めながら産地形成を進めてきた。さらに、地元ではかぼちゃとキャベツが有名なブランドになっているが、それを特例作物として位置付け、地域の特性を生かす農業が展開できたのは産地確立交付金があったからだ。それが、今回の制度はまさに昔のような、単なるお金による作物の誘導対策になってしまっており、これでは「昔のやり方に戻った」と言わざるを得ない。やはり、ある程度の予算配分の中で、地域の裁量で振興作物を含めた産地形成ができる体制づくりが重要だ。今回のモデル事業を生産者が納得できるような形でスタートできなければ、23年度からの本格導入も先が見えている。
【松木】 全国一律という点についてはどうか。その中で家族労働費は8割という水準が示されているが、全国の生産費をみると、家族労働費の8割が補てんされる場合、5㌶以上だと全額補償されるが、3~5㌶層だと家族労働費の一部分しか出ない。だから、ある意味この8割というのは、規模が小さくてコストが高い農家は労賃の一部しか補償しないという線引きの意味もあるのかもしれない。
【中原】 われわれも10割を求めてはいたが、農水省の担当者と試算してみたところ、北海道はもともとのベースとなる中小企業の労賃が全国平均より低いため、それを当てはめると10割でも1100円程度だが、全国平均の8割だと1320円ぐらいになる。要するに北海道の米農家としては全国平均のほうがメリットあるという数字が出てしまっている。しかし、一方でこのやり方をそのまま畑作にもっていくと大変だという問題もある。
【松木】 例えば北海道の畑作物について現行の経営所得安定対策は全算入生産費ベースで支援水準を考えているが、そこから家族労働費は8割で切るということになれば、支援のベースとなる水準が下がることになる。そこは危惧されるところだ。
【平】 少なくとも畑作の部分については責任ある立場の人が外骨格を示していないので、何とも評価のしようがないが、ただし不安という言い方をすると、先ほどの話では、結局どちらが損か得かという話になってしまう。それでは最初から条件闘争をしているようなものだ。制度としてこういう理想があって、国際規律が強化される中でより安定的な制度であること、そして地域の意欲と能力のある担い手をしっかり育てる制度なんだということを最初に言ってくれないと、どっちが損か得かという話をフライングしてしまっては、まずいのではないかという不安がある。
もうひとつは、生産数量目標をどこの時点でだれがどうやって決めるのか。生産数量を国が示す単収で割り返して面積に換算するのなら、分母となる単収が出てこない限り、仮に10㌃当たり3万数千円という数字が出てきても、実際に面積当たりどれぐらいになるのかわからない。その数字をだれがどういう責任でどうやって出すのか、それは実現可能なものなのか。今のところ何も語られていないし、シミュレーションもできていない。
【松木】 地域によっての利害対立はある。こういう考え方だから全国一律にする、こういう算定式を使うという形で、きちんと最初に制度の考え方を説明してから仕組みの話に入っていかなければ、うちの地域は困るとか、うちは多くもらっているから言わないほうが得だとか、逆に地域間や農業者間で猜疑心が生まれることになりかねない。
【中原】 言葉と数字が一人歩きしてしまったため、全国レベルで各地域が損得を考えるような状況になってしまった。やはり自給率向上を目標として制度を仕掛けるのであれば、その裏づけとなる議論の過程があって、その上で労働費は8割だとか、どれだけの経費に対して固定部分がこうなったということを、われわれが納得できるような形できちんと説明してもらう必要があった。
【松木】 特に米については今まで支援していなかったのに、なぜ新たに支援しなければならないのか、それがこの国にとって必要なことなのかということが最初に出てこないと、納税者や国民の皆さんにも支持されない。マスコミの論調では、まるで農民票を金で買ったような報道になっているが、それが結果的に消費者の農業に対する見方を歪めてしまうことにつながっていく懸念もある。
【平】 やはり本筋から言えば、政権が変わったのだから、民主党政権下で新たな基本法を制定し、そのアクションプランとなる基本計画をつくり、それによって作目別・政策別の大綱を示し、制度設計するという順番であれば納得もできるが、どうもまだ選挙対策のアドバルーンという部分が抜け切らない。
 併せて、政策決定のプロセスが現場と共有できていないと、知らない間にだれかが勝手につくった制度だとなれば、補助金はもらったもの勝ち、という話になってしまう。やはりわれわれ生産者の代表が思いを伝える場所をきちんとつくり、政策決定のプロセスの中に、われわれの意識や思いをきちんと織り込んでいただきたい。政治主導は大いに結構だが、大臣と副大臣と政務官で勝手につくってしまったという仕組みでは、真に農業者の自立につながる政策にはなり得ない。

 ■財源問題、生産者としてのジレンマ
【中原】 米に関して言えば、今までは出口制限として17年に始まった集荷円滑化対策があるが、今のところ戸別所得補償では出口制限を設けていない。流通量が増えて需給バランスが乱れれば、価格が下がって農水省の予算経費も増えることからいくと、出口制限としての対策は講じるべきではないか。
【松木】 変動部分で価格が下がった分は補てんするという仕組みになっているが、そうなるとやはり財源が問題だ。下がった分はどこかから仕分けしてもってくるというのでは、米価の下落に追いつかなくなる。結局は生産数量目標をどんどん下げ、対象数量を抑え込んでいくことになるが、そうするとそこからはみ出る人が増え、米があふれて価格は下がるという悪循環に陥ってしまう。
【中原】 全体的に価格が下がった場合は、単収を上げたり、高く売れる米をつくった農家が勝つ、それが担い手育成につながるという意図もあるようだが、私はそうは思わない。麦や大豆のように自給率が低いものは増収という方向で育てていくべきだが、米の場合は頑張ってたくさんつくったら所得が上がるという方向が、果たして全体的な自給率向上とのバランスの中でマッチするだろうか。予算削減の中で、今回は懸念が非常に多い。
【松木】 そこがやはり、日本が直接所得補償を導入するときの苦しいところだ。アメリカやヨーロッパは、もともと高い価格を支えるために膨大な金をつぎ込んでいた。それを直接支払いにしたのはそのほうが安くつくからであり、その時点ですでに納税者負担になっていたが、日本の場合、これから何でも国際価格水準に近づけていくとなると、補償の原資が別に必要になる。これは大変な問題だ。それが砂糖の64万㌧という枠を新政権が外してくれるのかという問題にもつながる。
【中原】 しかし、砂糖の関税についてはこれからも国際的に厳しい議論があるだろう。輸入粗糖からの調整金を国内の農業政策に回してきた中で、WTO如何ではその予算も確保できなくなると、いよいよ財源の出所はどこなのか、という不安が非常に大きい。
【松木】 現在の条件不利補正対策は予算ベースで約1500億円だが、このうち農畜産振興機構からきている砂糖とでん粉の調整金が221億円で、食糧管理勘定、これは麦会計だがこれが775億円だから、これら2つを合わせると約3分の2は特定財源だ。これは農水省として財務省に頭を下げなくていい財源だが、今後ここを維持できなくなり財務省にも「知らない」といわれたら何もできなくなってしまう。ここをきちんと国民に説明し、一般会計から支援してもらう形に切り替えていかなければ、ジリ貧になっていく。
【平】 一定の輸入量を維持しなければ国内生産の原資が確保でいきないという、そこは生産者としての大いなるジレンマだ。
【中原】 しかし、本当に自給率向上のための対策なのであれば、低いものを頭打ちすることは、間違いなく目的と相反している。
【松木】 やはり自給率向上ということであれば、そのために必要な財源は輸入品に頼らない形で手当てしなければ。そこが生産者の意欲を削ぐ状況をつくってしまっている。
【平】 それは牛乳も同じ。アクセルを踏みながら一方でブレーキも踏んでいなければならない。これでは生産現場はたまらない。能力いっぱいつくりたいというのはだれもが思っていることだが、今はそれが適わない。
【松木】 このやるせなさが閉塞感につながっている。水田地帯に元気がないのは生産調整を40年もやってきて、米に関しては頑張りすぎてはいけないというのが染み付いているからだ。それが次は畑作にいき、酪農はすでにそうなってしまっている。「頑張れ北海道」といくら言われても頑張りようがない。やはり頑張りが報われるような政策がほしい。
【中原】 戸別所得補償については、もう8年ぐらい前から民主党の農業政策として言葉が踊っていたわけだが、再生産に向けて来年度もまた生産意欲が沸く制度として期待した部分はあった。しかし実際にふたを開けてみると、自給率向上対策といいながら、麦大豆については単価が低くて生産意欲が沸かない。では米をつくったほうがいいといってもつくれないのが現状。再び閉塞感を感じている。
【松木】 今の形が良くないのは、消費者には何も言わないで上乗せしていることだ。消費者は砂糖の値段はキロ200円だと思っているが、そのうちのいくらが国内の生産者を支援するために使われているのかは知らされていない。そこを整理し、最低限の食料供給力を維持すためにはこれだけ負担していただかなければならないということをきちんと説明し、見える形で示してほしい。国民それぞれが負担し合い支援し合うという形を、各政党とも早急に提示すべきだろう。
【平】 われわれも生産者であると同時に納税者。自分の経営だって借金でいっぱいなのに、子供や孫に時代に、日本という国はどれだけの借金を抱えることになるのか。舵の取り方として、早急に考えるべきテーマだ。

 ■最後は国民理解、食農教育が重要
【松木】 すると、最後は国民の理解をどう得ていくかということになるが。
【平】 畑作産地としては、過去はより実需者に愛されるものを安定的にできるだけ安くつくることが最大のテーマであり、その向こう側にいる消費者や納税者へのアクションという意味では何もやってこなかった。これは大いなる反省点。そういう部分ではJAグループも生産者自身も、工夫しなければならないことはたくさんある。ホームページなどの自己媒体を使いつつ、生産者の言葉でしっかり伝えていくことが大切だ。
もうひとつは学校教育。北海道は一歩外に出れば田んぼがあり、牛舎があり、ビート工場がある。小中学校の社会科教育の中で、地域の産業として農業のことを伝え、将来の納税者をしっかり育てていくことが大切だ。
最後に言えるとすれば、やはり食べ支え、愛食だろう。毎日は無理でもときに産地のことを思う、そういうアプローチの仕方も重要だ。そういう意味では追い風も吹いている。
【中原】 食農教育という意味では、われわれが受け皿となり、都会の子供たちに現場を与えていくことも大切だ。今は修学旅行のカリキュラムに体験事業を入れる学校が増えており、チャンスでもある。また、都会の人たちに国産の農産物を食べてくれとお願いするだけではなく、生産者が出向いて食べ方や性質を直接伝えるべき。エネルギーは必要だが、そういうことを行政などが下支えしてくれれば、生産者個々にもできることはある。
【松木】 同じ食料輸入国のスイスではかなり高いレベルで直接支払をやっているが、それに対する国民の理解も高い。これはやはり教育を含めた国の方針や、農業団体によるアクションの積み重ねという部分もある。日本でも農業サイドからいろいろな提案をしながら、国民の皆さんの理解を得る活動をぜひ積極的に進めていただきたいと思う。

==============================

当日、60分程度の予定でしたが当然そんな時間では収まるわけがなく、予定を90分以上オーバーして司会の某松木先生がまとめました。
担当者も原稿を起こすのがたいへんだったことでしょう~

ちなみに、もし言い足らないことがあるのだとしたら…

現行制度(H19~)は、ダメダメのオンパレードとなってしまいましたが、少なくとも担い手の要件で“認定農業者”と“面積要件”を付したことはバラマキ農政を転換したものとしてそれ以降、国際交渉の場面で“後ろから鉄砲玉”が飛んでくることはなくなりました。

例えば、経営所得安定対策等大綱が決定したのがH17年の10月
前の月の郵政民営化の是非を問う総選挙で自民党は圧勝し、反動として中山間農業を多く有する県の議員から「全てが北海道のようになれるか!」と、いわれなき北海道バッシングを受けながらでも農業構造改革は時代の潮流としてその大綱をまとめました。
おかげでその年の12月、香港で開催されるWTO閣僚会議
「譲るものは譲るが、守るべきものは守り、攻めるものは攻める!」
を中川農水相(当時)が掲げて、負けない試合をしたことは今でも鮮明に記憶に残っています。

応分の税金を投入するとなれば、その施策対象者には相応の対象責任があり、経営改善計画の提出者(市町村が定める認定農業者)と土地利用型作物耕作者の“面積要件”(府県4ha、北海道10ha)はその第一ハードルにして、構造改革を納税者のコンセンサスを得たものとして国際交渉のネゴシエートを推進するものとなったのは、現行制度の功罪の“功”の部分だと思うのです。

だったら、農政において新政権に望むものは~
例えば、新政権では“担い手”とか“農業構造改革”という文言は使われていません。
「小規模、零細農家も希望の持てる農政を~」は、一歩間違うとバラマキ農政に逆戻りです。
本来なら、その部分と意欲と能力のある担い手農業者を公正に評価することとは別問題のはずです。
しかし、今のところ新制度では“規模拡大加算”とか“担い手加算”なんていう構想もはっきりしていません。

大臣、副大臣、政務官も精力的に現地ヒアリングに赴いていますが、逆にそれがアリバイ作りになってしまうのではないかとの危惧もあります。
しかも、農水省幹部いわく「農業再生に向けた『壮大な社会実験』」~だなんて、生産者だって産地だって生ある生身の人間なんですけど!
実験体にされて手術は成功したけど患者は死んじゃった~なんてことになったら誰がどうやって責任を取るのでしょうか?

この冬は~
制度の変わり目で北の農業が埋没しないよう、今少し汗をかかなくてはならないかもしれません。




新年の想いの吹きだまり
1/1
あけましておめでとうございます~

暴風雪警報が各地で発令されている中、当地十勝管内はわりと穏やかな新年を迎えることができました。
初日の出も、雪雲に見え隠れしながらカムイロキの美蔓台地から顔をのぞかせています。
美蔓台地から初日の出
合掌…さて、新年をむかえて期するものは~
初日の出

穏やかな新年…良い年でありますようにと、孫的な愛犬と共に初日の出に手を合わせて一年の計を思い巡らせてみるのです。
初日の出いっしょパンちゃん
初日の出一緒クウちゃん

~が、年末のしばれから膝の古傷がやんだり、底冷えしてくるとアキレス腱がシクシクしてやはり健やかに過ごせるよう体力づくりや治療(対処療法だけど)などしっかりやって、それなりにいい身体を取り戻したいところ…

その手始めにまずは保健指導も第2ステージへ!
…ってその想いも、おせちや年始のご馳走でこれまた早々とドロップアウトしそう…

でも、そもそもそんなユルユルでは思いは叶いません!
(ビリーキャンプも三日坊主だったし、健康太極拳もとりあえず教材を買っただけ…)
そうそう!身体を鍛える前に、心を鍛錬しなければ!

今年こそは…
農園事業で“当たり”を出したい!
(←いつも段取りの段階で挫折する計画性の無さ)
奥さん孝行を遂行するために旅行に行きたい♪
(←そもそもヒラリー飛行機がダメ)
いっぱい勉強して新しいことにチャレンジしたい
(←新しいこと…探しているうちに一年終わっちゃうなぁ)
皆が健康で明るく過ごせますように…
(←世界人類が平和でありますように…「新党平和」の理念by新党平和代表・農場長)
悪党にキャラチェンジする!
(←でも結局「優しいのね…いい人ね…」で、いっぱいいっぱいだしね~)

毎年想う“今年こそは…”をやはり今年も想い新たにするのです。

家族一同に会した新年の朝は昨日からの降雪と地吹雪で、道路のあちらこちらに吹きだまりが…
(あ…想いだけでも吹きだまっちゃうさ)
ふきだまり

皆様の新しい一年が、充実の笑顔と愛ある一年でありますよう~
今年もどうぞよろしくお願いいたします。