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プロフィール

ひら農園

Author:ひら農園
ようこそ、「農園日記」へ
北海道、十勝の新得町屈足地区で農業を営んでいます。
作物たちの成長や農村の暮らし、農園の四季を綴っています。

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北の農園日記
北海道十勝のこだわりのジャガイモ・とうもろこしなどを栽培し、産直販売や観光農園、農業体験も行っている、ひら農園のオーナーが日々の農園の様子をお伝えします。
クモオ君受難

5/23
危険な情事の代償~

なんかアダルトなキャプチャーですが北の農園日記の趣旨からいって、そういうカテゴリではありません。期待された方、あしからず…
ちなみに、豊かな農園の自然をテーマにしたネタです。
(生理的に合わない方もいると思われます。万が一心身に異常をきたす場合もあるかもしれませんが、当方では責任を負いかねます。ご心配な方はこの時点でどうぞご遠慮ください。)

人参にパオパオ
結局思ったような天気にならず、小雨の中人参のパオパオがけに娘たちをかりだしてなんとか終わらせて、雨がやんだすきに馬鈴薯の除草剤をやり終わらせて(寒かったwww雪降るんじゃないかと思ったくらい…)、終業の燃料をトラクターに給油していると、フワフワと目に留まるものが…

「??????なんだべ?」

フリースペースにパレットを積んでいるのですが、そのパレットの端に~

愛のディスプレイ

あら…蜘蛛?
どうやら、愛のディスプレイ中のようです。
何とも器用にダンスしますな~

そういえば、春は恋の季節で農園のあちこちに愛の花が咲き乱れております。
ハクセキレイのダンスもなかなか見ごたえがありますし、猫たちも「ミャーゴ!ミャーゴ!グルルルルゥ」とサカリのついた猫みたいに(猫か…)うるさいし~
ただ、こんな天候不順な冷春、カエルやエゾハルゼミの大合唱は未だ聞けずじまいか…
ヤバイですぞ!地球!(←おおげさか)

件のクモオ君も、涙ぐましいくらいに一生懸命です。
まさに性と生がかかっていますから…って、誰にむかって求愛しているのでしょう…と、よく見ると~

ただいま
いました…メスのクモコちゃん。がしかし、すでに抱卵しておりますぞ!
ちなみに、こんなのヒラリーが見たら卒倒してしまいます。
大の蜘蛛嫌い…そもそも、あまり好きな人はいないけどね~
(そういえば、幕末回天の志士、坂本龍馬も蜘蛛は苦手だったとか…)

そのクモコちゃん、全然相手にしません…というか、むしろうっとうしいと追い払うようなテンションです。
すると、下の階(マンションじゃないっての)から別なメス蜘蛛(しかも抱卵してるし)が出てきました!
仮に、クモミちゃんとしておきましょうか…クモミちゃん微動だにせず上の階の痴話げんかにそっと聞き耳を立てている様子。

はぁ~がぜん興味がわいてきましたよ♪
(↑天気が悪くなるというのに、何をやっているんだか↘)

この辺からクレヨンしんちゃんのネネちゃんが傾倒しているリアルおままごと風に、解説を入れていきましたらこんな感じになるのでわ?
(北の農園日記の趣旨からいって、そういうカテゴリではありません。あくまでも、“ネネちゃん”ならこういうストーリーと脚色にしちゃうだろうな~ってことで)

♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡

導入部分:とあるマンションの2階、長期出張から帰ってくる御主人

クモオ「ただいま~今、帰ったよ♪クモコに会いたくて、会いたくて仕方がなかったよ♡」
(注:春なのでテンション高いクモオ君)
クモコ「はぁ?どうなんだか(呆)軽々しく近寄らないでよね」

三角関係

クモオ「どうしたのさ~大好きだよ♡愛してるよ♡クモコ♡」
クモコ「アタシそんな気、全然ないから(怒)妊娠していてそれどころじゃないのよ!」

クモオ「わかってるさ~もちろんその子たちは僕たちの愛の結晶さ♡」
クモコ「へっ!何をいまさら!アタシがなんにも知らないとでも思っているの?」

クモオ「(ドキッ!)なにさ、なんのこと?」
クモコ「あんた、出張なんて言って下の階の奥さんと何してたのよ!(怒!怒!怒!)」

クモオ「(やばいぞ!ばれたか?)え?なに?クモミさんとどうかしたって?」
クモコ「しらばっくれるんじゃないわよ!アタシ知ってるんだからね!クモミさんだって妊娠しているじゃないのよ(怒!)」

修羅場

クモオ「知らない、知らない、知らないよwww」
クモコ「アタシという者がありながらーーーー!きぃーーーー!くやしいーーーー!」
(注:修羅場突入~)

クモオ「ごめんなさい!ごめんなさい!ごめんなさい!」
クモコ「」許さない!許さない!許さない!(怒!怒!怒!)」

愛人の目の前で

そんなやり取りを下の階からジッとみているクモミ
クモミ「ふ・ふ・ふ…」


♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡

怖い…怖いですね~
でも、同時に妊娠させちゃダメですね~
クモオ君、いい思いした分だけしっぺ返しも大きいってことでしょうか?ほんと、ダメですね~
殿方、気をつけましょ~
天網恢恢疎にして漏らさず…どんな悪事も、たいがいクモの巣のようなトラップで露呈するものです。
もちろん、クモの巣で射とめた美しい蝶が美しいままとは限らないのです。
ヒラリーの場合すでに、毒蛾になっていますし…あはははは…
(毒蛾で悪かったわね!ドスッ!バキッ!ボコッ!byヒラリー)
(↑やられるの分かってるんだから言わなきゃいいのにね~by毒蛾の娘たち)

農園、そんなクモだらけ…
あ!だから晴れないのか?(クモだけに)
週間天気予報もクモオの未来もまさに暗雲なのであります…




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期待のアイスラッガー

5/22
NAK:通称クサカルチの“カブマリン”をバーションアップしますよ~

桜も散り始めて畑も桜色のじゅうたんに♪
畑にピンクのじゅうたん

そんな時、雨あとはどれもこれもいっぺんになってしまった管理作業の段取りをば…
と、この後のことをシミュレーション↗

人参にパオパオ被覆したいので速攻で土壌処理の除草剤やりたいし~
スートコーンの除草剤もやりたいし~
5/19日に播種した大豆、小豆の除草剤もしたい~
ポコポコしてきた馬鈴薯の除草剤もやりたいし~
生育ステージが遅れていても小麦の防除もしたいしね~
スプレアーの仕事ばっかりだ…ふぅwww

マルチ張って生食用のスィートコーンの第1段も定植したいし~
出来ればサヤインゲンの第1段も播いて、被覆したいし~
カボチャの畑も準備したいね~
週間予報見てたら、ちょっと優先順位低いかね…ふぅwww

アスパラもニョキニョキと♪
大苦戦の天候でも、甘くて柔らかくて美味しいアスパラもオーダーしていただいたお客様に送らなきゃね~
自家用アスパラ

そうそう!定植後、ちゃんと雨もらっていたからビート順調に活着したけど、草もひどいわ~
定植2.5週

補植も順調に終わったから、そろそろ一発目のカルチ入れなきゃ!
でも、定植後の雨で土がパンパカパンに締まってしまったので、従来のカブマリンじゃ効かないだろうな…となって、スプレアー作業の合間にカブマリンを新バージョンに!
以下、クサカルチを持っている人じゃないと何のことか分からないでしょうが、超レアでハードユーザー向けネタです~お許しを…

♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪

そもそも、旧バージョン(右)と新バージョン(左)
カブマリン交換

旧バージョンのタインがこのように減ってます。
H8年導入ですから、15シーズン目(驚)!ごくろうさまでした!
タインの減り

まず、ストーンプロテクター(通称ウニウニ)をはずします。
(6個のロックナット(10mm)をはずしてね)
ストーンプロテクターをはずす

次に本体を固定しているナットをはずします。
(それぞれ6個のナット(10mm)とスプリングワッシャーと6本の長ボルト)
ボルトをゆるめる

はずすと、バラバラですwww
バラバラにして

そして新バーションのタイン~というか、今度はナイフのよう。
銀色の光沢といい、形状といい、まるでウルトラセブンのアイスラッガーのようです♪♪♪
(う~む、ききそう!ちなみに金色バーションもあります)
タインからアイスラッガー

ここで秘密兵器♪
(というか、この交換作業のミソ!肝!)
登場するのはちょうどよい大きさのスプロケット!
スポロケット

平らな面を利用して皿ボルトを突き出しておきます。
ボルトを出して

そして対角線上にセットしていきます。
対角線に2本

このスプロケットがないとパラパラのチマチマのケチョンケチョンになって組たたりませんのですぞ…
4本

(ちなみにスプロケットはポテトハーベスターの廃品部品です。なんでも捨てないでとっておくものです。)
6本

6本組んで、ふたをして
ふたおして

隙間から“抑えながら、浮かしながら”残りの6本を組んでいきます。
(交換作業のミソ!肝!その2)
抑えながら上げながら

12本組んだら、ワッシャーを入れてボルトで締め込んでいきます。
2本の対角線にしめこめば、パラパラのグチャグチャになりません。
装着
6本のボルトをきちんとしっかり締め込んで~

ストーンプロテクターをかぶせて
ストーンプロテクタネジシロ

ロックナットを締めれば~ただし、締め代が少ないので、素手で慎重にしなければなりません!
エンジニアの指先は繊細なのですぞwww
(ただし油や泥で真っ黒クロスケだけど)
ストーンプロテクタ

しっかり6本しめこめばできあがりでございます。
出来上がり
(ちなみに1セットにかかる所要時間約30分…4時間ほど費やします)


♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪

さっそく、圃場に出て試運転♪♪♪
ウィングディスクとカブマリン

雨が降れば水のたまるイヤな所だけど、意外と甜菜順調です♪
腹下バックミラー

しかもアイスラッガー、思った以上に効きがいいです♪やはり値段だけの価値はありますな!
これからのカブマリン

なんとか条件のいいうちに、畦間ソイラーもかねてしっかり草退治したいところですが、ガンケの向こうにモクモクと積乱雲~
大気の状態は不安定ですな~山沿いはいつもこれです。
雨くるなよ

初期生育に生育処理の除草剤をかけるのは、やはりリスキーだし地温を上げる観点から言ってもカルチ作業は絶対手を抜けない!
女心のような変わりやすい春の空を気にせずに、ジャンジャカジャンジャカとカルチングできたらいいのですが~

明日は明日になってみないと分かりませんか?
コロコロ変わる天気予報に『大丈夫!このアイスラッガーさえあれば!』と、自分を慰めてみたりするのですが…
やはり、ウルトラ族も、カブマリンも、農夫の腕も~
太陽が顔を出さないことにはどうすることもできないのです。




非常事態

5/20
もしかすると、本当は人災じゃないかと思わる部分も~

当地、満開の桜には花濡らしの雨…農夫たちには骨休めの雨なんですな~
花濡らし

例のごとく、雨休みの朝はヒラリーへの日ごろの労いもかねて農場長が朝食をつくりましたが、キッチンから見えるTVに、ここ数日気になるニュースが流れているのです。

宮崎県で発生している“口蹄疫”です。

数日前、宮崎県の友人に「どうしたのさ?どうなっちゃうのよ?」と電話をして、なんとかおさまってくれればと思っていた矢先の非常事態宣言。
20万頭(5/20現在)をこえる処分!いたい…痛すぎです!
しかもここにきて、情報が色々と錯綜しているのですが、事実関係だけを繋ぎ合わせてみると、何となく今の状況はなるべきしてなってしまった部分が垣間見られたりします。
もちろん、九州から遠く離れていて、今は家畜を飼っていない農夫の立場からは無責任なことも言えませんが、だったとしてもやはりこのことは人ごとではありません。

2000年5月、十勝管内は本別町(当農園からは70kmほど離れています)で口蹄疫の疑似患畜牛が確認されて、同居牛700頭あまりが処分されました。当時私はJA新得町青年部の部長をつとめていたこともあり、関係者との対応や協議など色々と大変だったことを思い起こすのです。
消毒剤
(消毒剤)

しかも農園は当時、肉用の緬羊(羊も偶蹄目)を飼っていたので当事者でした。関係機関の消毒剤の戸別配布などの対応はとにかく迅速だったような記憶があります。
ギャンブレル屋根の畜舎
(今は資材庫に~昭和21年建築のギャンブレル屋根の畜舎)

例えば、偶蹄目が感染対象動物だから、野生のエゾ鹿を介しての感染拡大が想定されていましたので、(鹿の行動半径は30kmほどあるので~)自衛隊による山狩りをしなければ~だとか…
国道、道々は町道、一般道の全ての車両の噴霧消毒実施とか…(実際、農場長の車両もされました!)
処分される牛が埋却される時、まるで悟ったように大きな目からホロリと涙をこぼすとか…

今振り返っても、いたたまれないことばかりで苦しいです。
しかも、目に見えないものとの戦い…当時は輸入稲ワラが原因ではないか?とか、色々と言われましたが、今も当時も宮崎県のことは対岸の火事、人ごとではありません。

当時、JA中央会の職員の話を聞くと本当にご苦労されていて、たとえ未知の部分だったとしてもまさにその危機管理能力の高さと取り組みの速さと強さには頭が下がる思いでした。
当初、畜産部局でない者は「関係ないもんね~」みたいな感じだったのでしょうが、JAの某組合長幹部の「誰のために仕事をしているのか、よく考えてほしい!」との一言で、対策本部や関係機関のそれぞれの関係者の心がまとまり、思う以上に早期に終息宣言を出すことができたそうです。
これ以降、時に十勝モンローと揶揄されるほどの結束力こそ十勝農業の底力だとして、これを機会に十勝一丸となって緊急事態に対処する意識の再確認ができたと、評価する声も聞こえてきます。
今考えると、その2年後、平成13年に発症した国内初のBSE患畜の対処も、このことが大きな経験値になったに違いないと思うのです。

でも、なぜこれらのことが今、教訓となって有効な手段をとるに至らなかったのでしょうか?
とにかく悔やまれます。

農水大臣が外遊に行っていてその間、政治主導だから農水省職員が動くことが出来なかっただとか、政権与党の某幹事長が「宮崎の問題」だからと突き放しただとか、当局による報道規制があっただとか、色々と言われていますが初動時の対応に、もし本当にこのような人為的作為的な判断や操作が介入していたとしたら、いち農業人としても看過できません。

もちろん今は、責任の追及が最優先ではないですが、ことは強権発動に関わることですから、政府と国民との間に最低限の信用関係が成立していることが前提であるわけで、今までと今の状況の中では非常に難しいのではと思うのです。
もちろん農業者、畜産農家にしてみたら「補償金さえもらえるなら、いくらでも処分しますから♪」なんて話ではないことは当然で、むしろこれから大変なのは“また牛を飼いたい!豚を飼いたい!”という畜産農家の生産意欲をどのように喚起してその生産環境を支え育むのか…ということです。

もっと言えば、「この感染拡大した責任は国、政府にあって危機管理を甘くしていたことを深くお詫びし、しかるべく責任をとります。しかし、現に今こうしている間にも感染は広がり、苦しんでいる畜産農家、関係者がいることをなんとかしなくてはならないのが最優先でとられるべき行動であり、課題です。どうか、一致協力して取り組みましょう!」と、ならないともはや誰も納得できないでしょうね。

前出の友人いわく
「畜産農家は『もう怖くて家畜なんか飼えない』っていっている…たいへんなことになっちゃたよ!(涙)」
そう…このことで、生産者のやる気と生きがいがそがれることこそが一番の大きな被害なのです。
メディアにはでませんが、感染地域の当該町長が毎朝畜産農家に電話をするそうです。
「自殺をしないでください」

どうか、どうか…心折れずにがんばってほしい!
ただ祈るのみです…

【追記】
ヒラリーもこの春からの永患いな風邪で変な咳がとれず苦しんでいましたが、今日の雨の休日に率先して病院にいきました。病院嫌いのヒラリーが自ら行くなんていよいよつらかったのでしょう~
もちろん、愛妻家の農場長は病院に行くように何度も、何度も促すのですがそもそも、農場長の忠告など聞く耳持たないので困ったチャン状態でしたのな。
病気や怪我は、お医者さんにかかりお薬を飲めば自然と治っちゃう~なんてものじゃなくて、“治したい”と思う本人の心がけと“治ってほしい”と思う愛する(?)家族の想いこそが、まずはベースにないとたとえ治っても真に治ったことにならないのですわな~

別な構図でも“補償金やるから処分しれや”~に、本当に治さなければならないところ、病んでいるところは別にあることを知らなければと思うのですが~どうでしょうか?
もちろん病んでいるのは危機管理能力がない現政権かどうか…?
それもまた、私たち有権者が選択したことなのですがね…

金さえあれば何でも手に入るとして、食べ飲み散らかしている他の命を糧に生きている罪深い“ヒト”にとって、畜産農家の無念の涙をどのように理解しなければならないのか…
食の本質を見誤ることのないようにしなければなりません。

食を生産する農業人として、自己発信する責任もあるのだと思いました。




まだらのスピカに
5/19
とにかく遅れた小麦の分肥第2段は雨まえに終わらせたいのだ!~

甜菜を植え終わらし、馬鈴薯を植え終わらし、人参を終わらし、スィートコーンを終わらしてヤレヤレとしたいところでも、この時期は成長する作物に合わせての管理作業も並行します。

懸念していたのは完全に適期を遅らせていた、秋まき小麦の2回目の分肥。
ちなみに1回目は先月の17日。まぁ~今年にしては順調な滑り出しかな…と、思っていましたが我が農園的に分肥も2回に分けて施すことを前提としていたので、これまたちょっとヤバいことに…

本町の営農対策協議会からは5月15日付でご丁寧にこんなFAXも~
営農改善協議会小麦調査
良質小麦の生産に向けて地域産地、関係機関が一体となって取り組んでいる高度な生産技術支援情報なのですが、しかしこれもあくまでも目安です。サンプルギャップも当然あります。
いずれにしても分肥の量によって収量や形状品質も左右しますし、タイミングによっては子実の内部品質(灰分やタンパク)も影響を及ぼしますから、安定増収技術としては分肥は絶対手を抜けないのであります。
ざっと見た感じ、小麦の形状や葉色から極端に悪いイメージではないですが、やはりどうしてもどうにかしいところや、なんとかしなくてはならないところもあるのです。

実は今期、全層施肥するブロードキャスターの羽根が傷んで施肥精度が落ちてしまい、分肥作業は苦戦…10年使うとさすがにすり減るのですな~
部品を取り換えればすむ話ですが、これがなかなかままならないのです。どうにもこうにも上手いことおさまらない…セールスを呼んでちょっと確認してよ!と、なったのが今週月曜日(5/17)本当はもっと早くアタックしたのですが、いろいろ事情があってそれもなかなかままならない…
弱り目に祟り目です。

農場長「ね?わかるでしょ?微妙におさまらないよね?これダメだよね!」
某セールス「あ~はいはい、これ削ればいいんでないですか。それで上手くいくでしょ~」
農場長「そ~ぉ?それならそれでいいけどさ!あのね、これね、不良品だよね?いま見てましたよね?」
某セールス「…え~そうですね、不良品です…」
農場長「削って使えるならそうするけどさ~不良品でしょ?当たり前に部品代払うのイヤなんだよね。どう?本当なら『新品と交換させてもらいます』なんじゃないの?」
微妙にあわない羽根

とりあえず、天気のこともあるので、急を要しますから別なアタッチメントで何とかしましたけど…
(しかもちょっと高くついちゃったし~)
全体的に作業も遅れているから、農夫たちだってちょっとイライラしてるんだよね…だからこそ、その遅れを取り戻したいがために効果的なタイミングやより高い精度を求めるわけなんですわ!ちょっとだけ空気読んでほしいな~
まずは「不良品でもうしわけありませんでした」が先でしょ?
「在庫があるかないか確認して、あればすぐにお届けします!なければ○○な方法や○○な対処でなんとかなると思うのですが、どうでしょう?」というのが、正解なのではないですかね~?

なんてやりとの後、スィートコーンの播種作業の合間を見てのブロードキャスター作業。
小麦を抜いて、カッターで幼穂を確認してみると…
幼穂

例年からみて稈長はだいぶ伸びていますが、幼穂の大きさとしてはなんとか許容範囲ですかな~
本来なら5/5ごろが適期でしょうか…意を決して2回目の分肥、硫安を8kg(当初より量を抑えておかなくてはならないな~タイミングが遅いと小麦が窒素を食べきれませんから)の全層散布をまずはひと通り敢行!

そしてどうしても我慢できないこと…
地力や土性の状態で、肥料効果がまだらになっているのです。
このあと、おっかけヒラリーが運転手で農場長がブロードキャスターのシャッターを小麦の葉色を見ながら開けたり、閉めたりしながら再々度の分肥。いわゆる“部分散布”!
小麦濃淡

前回(4/17)が朝ごはん、今回がおやつとしたら、まだら対処はさしずめデザートや夜食といったところでしょうか~
実は3回目の部分散布のヒラリーとの組み作業は、小麦の生育平準化に欠かすことが出来ない我が農園的に奥の手の秘策です。(意外と人知れずやっている人いるけどね~)
ミソはヒラリーがオペレーターということ…小麦の生育状況を農場長がしっかり確認しながら量とタイミングをより的確に散布できるので精度が高くなります。

スピカのおやつは遅れたけど、デザートの時期は約平年通り~
これで何とかなるでしょうか…
神話では農業神と崇められているデメテールのもつ小麦の穂に輝く一等星“スピカ”…
うどんやラーメンやパンになるまであと100日少々

雨あとのスピカの喜ぶ笑顔が、農夫たちの心と身体にとってもどれほど多くの糧になるか…
どうか、どうか…健康にスクスクとりっぱに育っておくれ!




こうでなくちゃ!
5/17
腕まくりのコーン播種♪やはりこうでなくちゃね!~

樹齢80年の我が農園的シンボルツリーの蝦夷山桜も開花宣言♪ようやくです♪
シンボル桜

前日、前進栽培の人参を撒き終わらせて今度はスィートコーンを播種!
昼過ぎにポツポツと雨がこぼれおちてきましたが、なんとか終わらせることが出来ました!
農園スタッフの皆さん、ご苦労様でした♪これでようやく、植付作業ステージはイーブンになりましたよ。
(週間天気予報は19日後半から雨マーク…それまでには、なんとか!~と)
桜開花宣言

やはり腕まくりするくらいの陽気でなくちゃ、“春”って気がしませんし“植えてる”って感じがしませんな!
ウルトラバイオレッドシャワーで、まくった腕がみるみる黒くなっていきます!
う~ん…農夫の腕だ♪(でも皮膚癌には気をつけなくちゃね~)

ちなみにスィートコーンは加工用の日本缶詰と契約をしているもの。
生産者ごとに栽培面積も契約ですから、隣接するデントコーン(飼料用トウモロコシ)畑のせいで播けませんでした~なんてことはできませんから難しいです。とりあえず予定の約5haはなんとかうまりました♪収益性のことよりも、むしろ土づくりには欠かすことのできない有機物還元性の高い作物なんですが~
さらに、日本缶詰製品とはいわゆる“アオハタコーン”ですが、工場の運営上、地域や品種によって播種日が指定されています。
ちなみに当地区の品種は早生のSU333(←色気も何もない名前ね)で、指定日は5/10。
すでにこの時点で7日遅れ↘
でも、天気だから仕方がないとはいえ、これも緊急事態なんですわな…収穫時期がやばいです。

我が農園のような土地利用型作物を栽培している営農形態だと、特に植付時期は作業機をいかに止めないかが効率的な適期作業のポイントだったりしますが、そういう意味ではトラクターのOPで、それぞれの作業ツールでそれぞれにこなしてくれている父やヒラリーには大感謝です♪本当に貴重な戦力♪
早朝ロータリー

少々曲がっていても、この春のこんな緊急事態では背に腹は代えられません。
015.jpg

さー!人参の次はコーンだ!となった時、すでに畑が整地されていると本当にはかどりますし、心落ち着けてプランター作業に向き合えますからね♪
(プランター作業、意外とデリケートなんですぞ)
しかも、今年は農園的に傾斜とカーブのこんな畑がコーンだったりします。
スィートコーン播種
(美瑛や富良野だったら珍しくもない圃場なのでしょうけど)

加工用コーンはハーベスターの関係から畝幅が99cm。
コーンプランター

往復で約6mですから、はかどりますが種の形状は不定形のシワシワ種。種板で色々悩ませながらゆっくり走行しなくてはなりません。通常、種板は10穴で親ギアは8枚なので、デンデンムシがごとくなかなか時間がかかりますが、今回は秘密兵器!11.5mmの薄型板をセレクトして親ギアを12枚の15穴~理論上1.5倍の速度でもOKということになります♪
種板と親ギア
これだけで播種精度ってかなりあがるのですな~
ちなみに、コーティング種子は使用しません←カラスにやられてしまうから↘
(分かる人でなければ分かりませんよね~失礼しました)

まずは植えないことには!
待ってました♪とばかりの春の陽気に、畑がみるみるふさがっていきます!




ようやく!

5/16
雨あと、春耕期植付の第2段は人参からなのだ!~

先週12日の雨あとはなかなかスカッと晴れなくて、馬鈴薯や甜菜の植付が終了していない農家さんはとてもヤキモキしていたでしょうが、わが家も人参!スィートコーン!なかなか播種できなくてやばくなってきましたwww

この春の遅さに、畑は潜在的な土壌水分を溜めていてしかも、まとまった雨がちかくに降るものですからなかなか乾かないwww天気ばかりはどうしようもできません。
それでもようやく!なんとかなりそうになったのが昨日(5/15)
モヤモヤと
朝もやの中、モンモンとして畑から水蒸気が昇っていきます♪

でもやはり、少しジッメっとしているかな…↘↘↘もう少しです!
ここで慌てると人参はダメです…(過去に痛い経験あり)
しかし、協同収穫、協同選別、共同出荷体制のJAによる計画播種ですから、わが家の都合ばかり言ってられませんのですわ…
すでにこの時点で昨年から見て10日以上遅れていますから↘↘↘

そんな事情と、畑の状態とのにらめっこの末、いよいよ始動です!
まずは、パラソイラーから!
日高の山並みも鮮やかに佐幌岳を背景に、トラクターの轟音が農園に響きます。
パラソイラー新コンビ
ちなみに、このセット初コンビ♪F6610とパラソイラー(6本爪)~
意外と重たがりませんな♪頼もしい♪♪
なぜか、この刃の曲がり具合がまたいいのです~
刃の曲がり具合
よしよし!フカフカのベットが出来ましたぞ♪♪♪

そして本日、人参播種機登場♪
人参播種
JAマン「お昼までに植え終わらせて下さいね~」
後がつかえているのですわ…でも、焦るとミスをするし畝がクネクネと曲がってしまいます。
人参スタンヘー

心静かに落ち着けて、それでもちょっとネジを巻いて頑張りました↗

ちなみに、この間には父やヒラリーにスィートコーンの畑を作ってもらいながら…
(見当畝だけは農場長の出番ですが)
ようやく!ようやくの春が農夫たちの背中を押してくれます♪
(次はスィートコーンだぞ!!!)




下界は何をするものぞ
5/12
まずはひと区切りの雨の日の身体のメンテナンスに~

昨日(5/11)、なんとか甜菜と馬鈴薯の植付が終了しました♪
畝枕よ
(畝枕)
わが家的平年の馬鈴薯で15日遅れ、甜菜は5日遅れの植付完了です。

それでも、家族力の底力、まざまざと!
何年ぶりかの風邪で絶不調のヒラリーも、ルーキーな長男も、土日に帰省した次女も、ずぶ濡れになってもへこたれなかった三女も、今年から老人会の会長になった父も、昨秋膝の手術をした母も、経験値豊かなJA芽室の育成システムのオリちゃんも、器用なレディースファームスクールのアキちゃんも、みんな頑張ってくれたおかげでなんとか終わらせることができました。
もちろん名犬シロも♪
名犬シロ

そんな本日の雨は身体も心もしっかりお休みにする農休日。
農場長のコブシもギュ~ッと握ることができないほどに、腕がパンパンです。
そこで農園恒例の泥落としのウチアゲ温泉にー!
~って、ヒラリーは風邪だし、オリちゃんは5/10に帰っちゃったし…で、結局農場長ひとりの温泉休日♪
向かう先は農園から4kmほどにある『トムラ登山学校レイクイン』♪
レイクイン

第三セクターで建ててから20年程経ちますが、施設自体斬新な作りで会議室や研修施設もあり、温泉施設も今でこそ珍しくないですがスーパー銭湯的要素の作りを呈していて、当時としてはかなり“頑張った”建物です。
温泉フリークや登山者はもちろん、地元の人にもよく利用されている温泉です。
クライミング施設

なにはともあれ名のある神様の気分になって「よきかな…」などとトップリと湯船につかってうなってみるべや♪
そぼ降る雨の露天風呂に、伝説のカムイロキを眺めながら仙人がごとくコマゴマとした下界を憂い、まわりに誰もいないことをいいことに「はぁぁぁぁっぁぁぁっぁぁぁっぁっぁっぁ~~~~」と、気をはくとそれはまさに至福の時♪
雨の屈足湖とガンケ
そんなごく地元の温泉、色々と思い入れがあって、そういえばあんなことこんなことあったでしょう~♪と、思い起こすと霞みを喰う仙人の清新な心が俗心に犯されていくのですな…

♨♨♨♨♨♨♨♨♨♨♨♨♨♨♨♨♨♨♨♨♨♨♨♨♨♨

【この顔ピンときたら】
わが家の一姫二太郎がまだ小さかった時、長女を寝かしつける目的でよく夜中に温泉に通いました。
なので子どもたちにとってもお気に入りの温泉で、長男などは温泉に入りに来る近所のおじさんたちによく可愛がられました。
そんなある時、脱衣場から入れ替わりに出てくる背の高い青年に何かがひっかかるのです。
「???なんだろう…誰だったけ…」
そのモヤモヤが何だったか分かったのは数日後、温泉の休憩室のあるポスターを見たときでした。
「あーーーーーー!こいつだ!どこかで見たと思ったんだ!」
そのポスター…そう、指名手配の犯人の顔写真が載っている…
思わず、指をさしたのは、一連のオウム事件などに関わって指名手配されている平田信!
ヒラリー(当時はまだヒラリーってあだ名じゃなかったけれど)に話すと
「そういえば、北海道出身でこっちに潜伏しているかも?ってTVでやってたわ!」
「背が高くてさ~毛が濃い感じだったから、なんか印象に残っていてさ…」
でもどうしようか?と、さんざん悩んだ挙句…。
だってこんな田舎にはふつう潜伏しないしょ?
しかも逆に、けっこう人の出入りがある温泉施設を簡単に利用するかい?
そうそう、きっと人違い、他人の空似、見間違え、ヒトの記憶なんていい加減だしね~
となって、結局何もしないで終わりました

でも…でも、あの時おまわりさんに言っていたらどうなっていたでしょうか???
あはははっはあぁ~「よきかな」…いやいや全然良くないですぞ!

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【発祥の地】
H15年7月、農水省の大臣官房企画評価の某課長が企画官2名をつれだってお忍びで現地視察をされる最初の宿泊地がこの登山学校レイクイン。
ぜひ食事を一緒にしてもらえませんか?と、オファーをもらいレクチャー資料などのお土産をアレコレ抱えてうかがうと、私とほぼ同年代のまだ若い企画官が「登山学校ってなんですか~?」なんて、盛んに突っ込んでおられましたが本省視察団がお泊りするにはあまりにもゆるいネーミングの温泉施設でも、内容も、中身も、もちろん温泉も濃くてすっかり気に入っていただき、次日の畑の真ん中でのやり取りがのちに関係者の間で“品目横断のスタート地点”などと称されるほどの転換期と場所になったのです。
いまや、その制度も政権交代とあわせてスクラップになる予定ですが…
あ…あの時はあれでよかったのだろうか?いやいや、むしろ大事なのはこれからか…さてどうしたものか…

ふはぁぁッぁああ~「よきかな」…いやいや全然良くないな!

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まずは、植付の前半戦終了したぞ!
あとは、前進栽培の人参~パラソイラーかけて整地して地温が上がってから…さて、いつになるやら…
スィートコーンも播種指定日を過ぎてしまった!もう一度スプリングハローをかけて地温を上げてと~そういえば、プランターのデスクオプナーのベアリング、交換修理しなくちゃな…
小麦の分肥も適期を過ぎちゃうぞ!ブロキャスの羽根も交換しなくちゃいけない…

あと…あと…え~と

うううううぅぅっぅぅ~「よきかな」…ちょっと良くないか…

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そんなこと、あんなことを徒然と…こんなんじゃ、あまりちゃんと休んだうちに入らないですな~
それでも身体の毒気は温泉成分に溶け出て、こころなしか軽くなったような♪
(後から入るヒト、農夫の毒が浮いています!気を付けてください!)
腰や背中のいやぁ~なコリも幾分解消されたような♪
(ほっておくと、ちょっとヤバいことになっていたかも…っていう少し前にメンテナンスする!農夫の身体もトラクターもそんな風にするのがベスト!)

でも、仙人の境地には程遠いですな~
農場長の場合、やはり“下界”にいて、文句を言いながらも土に起っているのが性分のようです(笑)




満足していただけたでしょうか?
5/9
降りすぎた次の日の突貫工事の成果~

ビートの移植…雨の中…もう少しで畝枕…エンコーダーが動かず…(前回記事5/6)
馬鈴薯の植付をあと1日、甜菜の定植を2日分のこして、翌日(5/7)のこの雨↘↘↘
水たまり甜菜
いたい…痛いですね~
水たまり馬鈴薯
しかし!
条件の悪いところから、やっつけてしまいたいとした当初の目的を果たせたので良しとしましょ♪

そんな雨の翌日は畑には入れないので、機械の整備です。
どうやらトラクターのダイナモに問題があったようで、とりあえず作業機側にはトラブルがないようです。
まずは一安心です。

ついでに、そういえばヒラリー、始業前に移植機の作業椅子がどうのこうのと言っていたっけ…となって、長年の課題だった串取係(ペーパーポットをはがしてテーブルに並べていく農具から言われる俗称)農婦の椅子のポジションをどうにかすることに着手!

そもそも農作業機って補助者の作業性の負担軽減する取り組みより、たいがいコストの問題や軽量化などを優先しがち。人間工学に基づいた立ち位置や座り心地などは二の次なのでありますわな~
このビート移植機もそう…補助者が座る椅子がもう少し前で高かったら、作業移動中の不安定な足場に立ちっぱなしで作業しなくてもすむのですが…
(農夫的には苗箱のテーブルの高さも、あと10cm低かったら背中も腰もピキッ!とかグキッ!ってしなくてすむのにね~)
いずれにしても、外人仕様なのですよ…日本のローカルメーカーなのに↘↘↘

そして、今年!この時!そんな不都合に応えてやる時が来たのです!
農場長、愛妻家なのですが、当初実はあまりやる気がなかったのですが、今月1日からサポートしてもらっているJA芽室町育成システムの研修生の“オリちゃん”(23歳イケメン)の協力をヒラリーがまんまととり付けて(こういうところ、上手いんだな…)あーでもない、こーでもないとホームセンターにそれらしい部品を買いだしにいって、突貫工事でトンテンカンと作ったのがこれ…
いすさげる
折りたたみ式作業用椅子
いすあげる

名付けて“農婦を楽にする作業椅子・オリタカモデル”
(注:オリタカ=イケメン研修生の名前から)
【材料の紹介】
丸椅子は閉校になった小学校の理科室の椅子。
(色もとけ込んでいてGood♪)
あとは、折りたたみ用の机の脚(これがミソ)とボルトとナットと色々…

農場長は言われるまま、溶接をして余計なところを切断するだけ♪
オリちゃん

オリちゃん、満足そう♪
ヒラリーも母も次女も三女も喜んでますな~
(本当にそれほどの出来栄えでしょうかね?)

なにはともあれ定植作業再開!
予報の雨マークは12日…
何としても、それまでに出来るだけを猛チャージして終わらせなければ!!!

パンパンになった農夫たちの腕と胸と肩と背中と腹筋(腹筋は贅肉でタポタポか…)がうなって、思いがけず晴れた十勝野にトラクターが闊歩するのです。




失敗ばかり
5/6
○○ばかりシリーズ(←とうとうシリーズ化か?)の第2段!~

この春耕期の遅れの異常事態に農場長の脳ミソもいかれてきたのか、小チョンボ、中チョンボ、大チョンボを連発しております↘↘↘↘↘
きっと虫歯菌に脳ミソがおかされているに違いない…(全てはそこからか)

【上げ過ぎない!】
中途半端にしてしまった馬鈴薯の植え付け。
トラクターのF6600とポテトカッテイングプランターのコンビ結成は20年目を迎えますが、実は微妙に相性が悪かったりします。
作業機を上げ過ぎると、補助者が座る椅子でキャビンの後の作業窓ガラスを割ってしまうこと…構造上仕方のないことなんですが、対処する方法がないわけでなく…
~で、今年初プランター作業の長男、割ってしまいました↘
ガチャン!

もちろん、不注意で農場長も割ったことがあります…それも授業料のうちか…
でも、長男の言い訳がいい
「かあさん(ヒラリー)のお尻があまりにも大きかったからさぁ」
あのね、ヒラリー、ローカルだけど元スピードスケート選手だったでしょ~そのお尻の大きさにホレボレしちゃったのさ…って、そんな話じゃない!とにかくこれは大損失だからな!と、適当に脅しておきました~ぜんぜん堪えていないみたいだけどさ…
でも、微妙に相性が悪くてもそこは長年連れ添えば、何とかなるようになって味が出てくるのですな~あちらこちら割ったり壊したりしながらも溶接で曲げたり付けたりしながらよ…
(あら、それって誰達のことなのよ?byヒラリー)

【ガス欠】
連休中の子どもたちの手をあてこんで、甜菜の移植作業を開始したのが4日~
早朝、まずは肥料を切って♪段取りまで色々と行程があってかかるのですわ。
甜菜施肥畝切り

移植機自体も車速トロトロと、始まるとしかし順調は順調なのですが、調整部分が例えば3mmとか5mm単位。
意外とデリケートなのですぞ!ビート移植機は~
雨前の甜菜移植

~と、そんなところに気をとらわれていたわけじゃないけれど、5日夕刻、あと畝枕を少しにして「ぷすぅ…ッ」とトラクター突然止まってしまいました!
もしかして突然死?
間もなく30歳を向かるトラクターだから?
でも、よりによってこんなところで?
もしかして?…燃料タンクを叩いてみます。
「コンコンコン…」か、か、乾いた響き…テンプラだ!(驚)畑の中でガス欠なんて初めてです!恥ずかしい…とりあえず燃料を入れてガスを抜いて…「ブロロロロロンンンンン!ガンガラガンガラガンガラガラガラガラガ…」なんとかエンジン、かかりましたwww
心にも満タン、必要なのでしょうか?

【危なくため池に】
甜菜の苗は定植する前夜にしっかり潅水します。
夜、就寝する前に蛇口を止めます。
それを忘れてしまいました。
朝起きるまで気がつきませんでした。
さすがに青くなりました。
健苗
(苗はスーパー健苗なんだけど)

取り返しのつかないことに…予定していた仕事がパー?

ところが…散水機、止まっています。
老人会長の父「ハウスの照明消えてなかったからよ~水出しっぱなしになっているかと思って昨夜止めておいた~」
最敬礼です!ありがとうございます!お父さま!
やはりいざという時、若い人を助けるこういう御老人にならなければなりませんよね!
馬耕の時代からトラクターへ~近代農業の変遷のど真ん中に生きた父。
今日の農園の土台と基礎を、ただただ汗を大地にこぼすことでしか生きることをかなわなかった時代の証明者である…私はそういう者の背中を見て育ったのですよ(なんちゃってwww)
(↑~の割にはチョンボばかりよね~byヒラリー)

【ダイナモがダメカモ】
夕刻…雨が降り出して作業者もビチャビチャに…やばい!やばい!やばい!でも、もう少し!もう少しだから頑張って!…と、神様にお願いしたとたん移植機がトラブルました↘↘↘
あらら…苗を振り分けるエンコーダーが動きません。
エンコーダー
しかも、そのうちトラクターの照明もダウン↘
あらららー?電圧が足らんのかいな?泣く泣く中途半端なポジションで車庫に帰ります。
ダイナモか?あ…またまた、修理代が~
ダイナモロス
でもこの後、何がどう悪くてどこをどうすればよいのやら…現場で動かしてみないことには直ったかどうかはわかりません~こまったなぁ…


~と、いう普段なら考えられないようなチョンボばかり。
もっともダイナモの件はイレギュラーだけど、突然死症候群のような感じで動かなくなるのは初めてです。
それにヒラリーのお尻の大きさはむしろ善意のエラー…農場長のせいではありませんしね。
(↑なんだと!(怒)言いたいことはそれだけか!バキッ!ボコッ!ドスッ!byヒラリー)

いずれにしても、きちんとしていないのですな~今春は毎日がスクランブルですから、なおさらとりこぼさないようにしっかりしなくてはいけないのに…
(ヒラリーに怒られているうちはまだセーフかね?)
でも、中3の末娘、部活と塾を休んで甜菜移植の現場に直行してずぶ濡れになって手伝ってくれます♪
そんな家族力にしっかり応えなければね!

ヒラリーいわく
「有頂天になって偉そうなことばかり言ってるからじゃないの?」
おっしゃる通り…やるべきことをやっていなければ言うべきことは言えないのであります!

虫歯菌め!今にみておれ!
かならず!かならずや、この春をやりきってお前らを退治してくれてやるからな!
(ちょっと向かうところが違うようだけど~byヒラリー)




まがり三分?
5/3
それでも真っすぐに!馬鈴薯植え付け再開ですが~

先月29日の降雪状態から中断していた馬鈴薯の植え付け作業が再開しました!!!
降雪の後の雨もまとまった量で、圃場が乾くまで時間がかかりました↘↘↘
乾き切らないうちに無理をすると、管理作業や収穫時に難儀するので出来るだけいい条件で植え付けしなければ!ここまでになってしまうと、植え付け作業の遅れは取り返せませんがとにかくこの後遺症を致命傷にしないためにもガマンガマンのドライな天候を待ち望んでいました。

ところが、連休中は天気がよさそうでも、その後は雨マークが続きそうな予報↘↘↘
春の神様は農夫たちを見離したような雰囲気ですな↘↘↘

もちろん、だから限られた時間。やりたいことは色々とある!
連休中は子どもたちも休みだから、より人手が必要な甜菜(ビート)の定植作業に着手したい!
でも、条件の悪いジャガイモ畑もなんとかケリをつけたい!

そこでやりくりをして~

農場長は甜菜の畑の施肥を!
全層肥料

大学生の長男とヒラリーとLFS研修生のアキちゃんはセットでジャガイモ植え付けを!

さらに、今季から老人会の会長の父と、今月1日から泊まり込んでサポートしてくれているJA芽室の育成システムの“オリちゃん”(イケメン23歳)には、ロータリーで馬鈴薯や甜菜の整地作業を!
こんな日がこようとは

まさにオールスタッフ!オールキャスト!
それぞれをそれぞれにして作業を分担し進めます!

でも、でも…
中学生からトラクターを乗り回していた長男でも、プランター作業は初めて。
ウネウネ曲がるだろうな…心配…しかも、圃場は道々わきの交通量の多いところ…みんなにみられちゃうし…
そこはそれ、緊急事態だからしようがないとしましょうか…

逆に頼もしいのは育成システムの笑顔が素敵な“オリちゃん”。
さすがです♪
ヒラリーいわく
「私よりまっすぐかしらね…(ちょっと嫉妬)」
(↑ヒラリー、若いイケてるメンズに弱いし甘いからな~)

実は簡単そうでも、真っすぐ畝を切るのには熟練した技術と経験値が必要なんです。

業界の格言に“曲がり三分”という言葉があります。
畝は少々曲がっていた方が株が余計にたって結果的に収量が増す~という理論。
たしかに理屈はそうだけど、どうもそれは真っすぐに畝が切れない農夫の言い訳や慰めのようでいけませんな~
“曲がり真っすぐ”という表現があるけれど、真っすぐじゃないと管理作業も収穫作業も色々とロスが出ちゃうでしょ…
農薬散布だってオリジナルの畦上散布出来ないし、結局コスト高になっちゃうしね~

でも、背に腹は代えられません。

農場長がお手本(というほど、真っすぐじゃないけれど)を示した後、トラクターの横いてレクチャーです。
まっすぐに

「この作業のミソは、入口、出口。いかに垂直に真っすぐ入って、出るかだ!真っすぐ畝を切るだけならちょっと器用な中学生でもできる。難しいのはスパッと真っすぐ入るかなんだ!ハンドルを切るタイミングと片ブレーキのタイミングを五感の全てを使って感覚で覚えろ!」

「いいか!近くを見て遠くを見て、見当をつけて、微調整しながら、畑の傾斜やハンドルのとられ加減を身体で感じながら、真っすぐに畝を切るんだ!」

「種イモと肥料の供給は3cm、5cm単位で狂っただけで補助者の作業性を極端に悪くするし、作業効率を下げてしまうぞ!慎重に!効率的にやれ!油圧は下げながらバックして、上げながら前進だ!ゆっくり確実にやるんだ!」

「このすべてがルーティーンだからな!リズムとタイミングだ!補助者のいる作業だから気をつけてケガをさせるなよ。取り返しのつかないことになるぞ!あと、機械も壊すな!連休中は農機具会社も休みの所もあるから簡単に修理できないからな!」

なんだかゴチャゴチャと…
それでも「はい!はい!」と素直に返事して必死にやってくれてますわな~

~いつか来るとは思っていたけれど、こんな時がくるとは…しかも、こんなスクランブルの時になるとは~

とりあえず予定通りに一枚の畑は畝枕も終わらせて完了♪
まあまあ、まっすぐ♪孫畝できちゃたからちょっと辛い点数になるけど70点!
初めてにしては上々♪合格でしょう♪

「むずかしかったwww」
息子よ…このハンドルに力を込めたその腕の経験値は着実に上がったからな!

なんだかんだいって、家族力に助けられ支えられて北の大地の作物たちは植え付けられていきます。
本当なら、太陽さんも味方につけたいところなのですが今のところ嫌われてばかり…
温暖化だからね~などと、地球規模の異常気象の原因がホモサピエンスの経済行為によるところを棚上げにして、能天気に過ごしている人類へのしっぺ返しか?最終警告か?

三分でも余計に穫れれば、もちろん儲けものなのですが~

家族中、必死の春が続きます!




どちらさまもまったなし
4/30
生産的現地ヒアリングの延長戦を~

少し時系列が前後します。

4/27にジャガイモを植え始めた日に、道庁の某課の現地ヒアリングのオファーを受けていました。
ちょうど午前中の一服の後段~自宅近くの圃場だったので、もし気づいてくれたら(黄色い鉢巻をトレードマークにしている農夫ってこの辺じゃ農場長しかいないから~)ポテトプランターをむこうにして青空教室でもしかけようか~と、企んでいたら案内役の地元普及センター車両がブ~ンとスルーしていってしまい、こちらも無視することもできず家族に「畑に来い!」と、呼びに行ってもらった次第…

~で、現地ヒアリング…30分
かかる制度改変に現場の意見は?の、あれやこれや~というヒアリングでしたが、当然そんなものでどうにかなる尺の長さでもなく、あらためて延長戦を仕掛けますからと某課長にメール配信しようと机に向かった朝がこんな天気…(4/29)
マニュアも白く

配信が4/30~その日の夕刻には『国も道もはき違えている部分が多いからこそ、現場に自ら足を運び、
農業者と現実をしっかりと共有することから全ては始まります。』と、返信をいただきました。
ありがたい~♪

長文です。
(農家以外の方には凄くわかりずらい内容です。あしからず)

====================

先日はタイトな日程の中、現地ヒアリングにお越しくださいましてありがとうございました。
いわゆる“品目横断の発祥地”でなければ聞けないこともあったのでは?と、勝手に自己評価をしているところです。
もちろん30分では自身も足りないと思っておりましたから、不躾ですが延長戦のようにアレコレと配信します。長文、お許しください。

【普及センターのこと】
導入部分で「普及センターは現場を見ていない!」の自身の発言は、改良普及事業の曲がり角に来ているものへの期待の裏返しですし、叱咤激励と思って下さい。
私が就農したころは、普及員が畑を良く観察していて
『和男さんのところの東2線ふちのビートは成績がいいですね~』
などと、別な圃場の畝枕などでよく声を掛けられていました。
いまさらそんなことを望めるわけでもないのですが、それでも普及センターは農家のホームドクターだと思っています。JAの職員や道庁の職員にも言えることですが、とにかく『よく現場を見て!』欲しいわけです。
さらに、今回のような政策議論では、データーによる理論武装は欠かすことができませんが、そういうデーターベースも支庁(振興局)と普及センター、北農中と普及センター、試験場と普及センター、統計情報事務所と普及センター、役場と普及センターの間の共有化が全くできていません。
これからの改良普及事業に求められるもののひとつに、そんなシンクタンク的な役割があると思うのです。
厳しい意見かもしれませんが、それでも当該地区の普及センター職員はまだ使える方です!非常に助かっています!貴重なブレーンです!だからこそ『現場をよく見て!』と、言いたいのです。

【12時05分にはJRに乗るのでしょ?】
現地ヒアリングでの30分ではあまりにも駆け足だったのでは?
今回に限らず、このことはどの方にも意見させていただいています。
「30分で何が見れますか?何を聞けますか?こんな大名行列で~」
国交省の課長が農地・水・環境向上対策の視察で来られた時も、内閣府の法務局長官が来られそうになった時も…

今回は3名の指導農業士と私のところ~合計約3時間
お付きの方もあわせてそれぞれ10名程度…総計30時間ってところでしょうか?
はてさて、どのくらい歩留まるでしょうか…政策提言やら要望やらのあれこれは~
しかもほぼ私の方から一方的にお話してしまいましたから、道庁の皆さんの持っている情報や意見が聞くことがかないませんでした。やはり30分では…

その労力と予算があるのなら、もう少し知恵を使ってほしい!
”○月○日○○時、道庁○○会議室でヒアリングと意見交換会を行います。旅費、宿泊費は出しますから○○さん、○○さん、○○さん…来てください”
とした方がずっと生産的です。
自身も他の生産者の声も聞けますし~
それにどうせ新しくなる制度です。”北海道版食料農業農村基本計画”を策定する戦略会議室や対策本部や特命チームを作って、広く道民に知らしめるべく担い手農業者の説明責任を果たし得るテーブルを用意してほしいのです!担い手農業者には同時にそういった説明責任が発生すると思うのです。そんな新しい視点とやり方で、この制度改変期をマネジメントしてほしい!

今回の現地ヒアリングは、そんなマネジメントへの先行投資だと思いたいのですが…いかがでしょうか?

【水田・畑作経営所得安定対策の課題と評価】
さて、本題に~
お示しした資料の旧制度と現制度のグラフ
「どこかでみたな~」
の声がありましたが、H19年1月に高橋経営局長(当時)が来勝した時、担い手農業者(当時の農協青年部の役員)と意見交換した時にお示ししたものです。
いわば自身のオリジナル資料ですが、現場の担い手農業者からの声として当時すでにそういうシミュレーションがなされていたことを重く受け止めていただきたいのです。

評価としては構造改革を進めようとする経営形態(あくまでも土地利用型作物)においては、政策支援の対象者を限定的にしたことです。
政権与党とは相反するところがあるかもしれません。佐々木政務官も苦悩されているとのこと…それでも、このことがなければ多くの納税者、生活者のコンセンサスを得ることはできないと思っています。

課題、問題点としてはお渡しした資料をもとに、昨年2月に関係6省庁で構成する農政改革特命チームのヒアリングで表明しています。
議事録などでご確認いただければと思いますが、やはり制度設計の欠陥がある以上早急にリコールされるべき~と総括しています。
今になってみれば、リユースするところはリユースし、リサイクルするところはリサイクルし、リセットするところはリセットしながらスクラップしなければならないというところでしょうか。
特に、輸出国の”緑”と輸入国の”緑”とでは、本来生産刺激性を抑制すると言われている効果や効かせ方や目的が違うのではないか?と言うことです。そこが整理されなければ、そもそも新制度に向けた準備や議論もできないということなんですが…

【戸別所得補償制度に対する期待】
資料には昨年11月に佐々木政務官が現地ヒアリングに来られた時の内容をベースにしています。
やはり新政権になって一番大きなストレスは政治主導と称して”ガチャガチャ”しなくなったこと。そのことで「ちゃんと現場の声って届いているんだべか?」というところ。それは制度設計者でもある霞が関も大きな戸惑いのようです。
プロセスを共有できないと知らない誰かが作った制度だから、補助金なんてもらった者勝ちだよね~♪となってしまい、そのことはけしてこの国の農業や、農業者のためにはならないのだということです。
かかる政策議論は農家所得が施策によって安定的に図られるための制度を如何に仕掛けるかということであって、そのためには農業者の自主自立と自律が必須なことを提起するものです。

また、民主党がH19年に提出した農家戸別所得補償法案にまで言及しているのですが、この部分は当時も今も”真っ白”です。
もちろんフライングしてはダメでしょうが、今時において制度のアウトラインも骨格もお示しできないとはあまりにも無責任!これから法律を作って予算設計をしてでは、物理的に間に合わないでしょ?この9月に23年産の小麦が播種されるのですから。(参議院選挙もあるので1カ月近くは政治空白になるでしょうし~)
制度が磨かれないまま世に放たれると”子ども手当”のように500人の養子の受給申請は○or×を自治体裁量でやらなくてはならないようになります。公正公平原則を著しく逸脱することになりはしないか…大いに危惧するところです。

もう一つは作為的な仕掛けになっていることです。
たとえば、H19年のこの法案提出を受けて同年の日本農業新聞には、面積単価は当時の「次の内閣・農水大臣」の私的試算としながらも、小麦(畑)30,820円、(田)36,280円、大豆(畑)21,512円、(田)28,245円と掲載されています。
この場合の算定基礎を「単位収量を政府の2015年目標にし、実際より高い数値で計算することで単価を抑制」したと説明していることから、目標値よりも高反収な生産者にとってはハッピー♪そうでない生産者はハードルが高そう…ってことになるのか?それはそれで良しとして、そもそも”実際より高い数値で計算することで単価を抑制”(by次の内閣・農水大臣)とは、基本的に財政出動を(米以外の品目については)極力圧縮したい~なんてところを言っているのではないでしょうか?

こうなると、そもそも制度の仕組みをどうするのか~の以前の話です。
このような政策環境下では、北海道畑作本作の営農努力を公正に評価することはできない…つまり、新制度には期待が持てないということになります。
ただし、現制度導入時もそれはそれでしたし、そうはいっても希望は捨てていないわけです。

私達の主張として…

現場の人間が、故なき不条理、理不尽な目にあわず、自分たちの描く夢や希望が、自分たちの努力と工夫でかなえることができる~
意欲と能力のある担い手農業者の営農努力、経営努力が正当に公正に評価される~

まずはそういう制度でなければならないと考えますし、その制度設計にかかる過程にはしっかり現場の声を聞き、現場とプロセスを共有するものでなければ、農業者や産地の汗に報いる制度とはならないと思います。

【誰も答えてくれない】
疑問、質問については政務官との意見交換時に本省随行の関係課長と政務官にお渡ししたものです。
残念ながら今の段階でどなたもお答えしていただいておりません。
霞が関の責任ある方は、たいがい何らかの形でお答えしたりお示ししたりくれていたのですが、政権与党が変わったとたんコレです。

もっとも、霞が関相手に「話が違うべや!霞が関一丁目一番地ってボッタクリバーか?(怒)」と思いっきりデッドボールをぶつけてしまったのでそれも致し方のないこと…
それとも政治主導だから、いち役人の分際でかってに答えちゃダメ!となっているのでしょうか?

それでも、随行課長が別れ際、作物別の新旧制度ごとの比較グラフを見て「ちょっと数字的に納得できないのですが~」(特にグラフからはみ出してしまう澱原馬鈴薯とか)というので、「こちらもいい加減な数字を使っているわけでないです。もちろん自家労働費も入れての統計情報調査の当町のデーターです。出るところに出てしっかり話し合ってもいいですよ!」みたいなやり取りもしたのですが~今のところスルーになってます。
たぶん、デッドボール…相当痛かったのでしょうね~

ひとこと「善意のエラーだったかもしれませんが、現制度は制度設計者のミステイクで制度的に穴がありました。新制度ではそのてつを踏まないようにしっかり検討します!」と言ってくれれば、デッドボールだって手加減したのに…
ちなみに、政務官との意見交換会は私以外にJAの組合長が3名と十勝地区の農協青年部会長、農連の役員が5名で合計10名。与えられた時間は1時間少々…ひとり5~6分…あらら、今回の30分の現地ヒアリングンの方が余程充実していた(?)ことになりますか~

【北の農園日記/プランA-G】
てまえ味噌で恐縮なのですが、ブログのカテゴリで農業政策は、意外と関係者が目を通していて後で思いがけずそれなりに反応していただいたり、ご意見をいただいたりしています。
農業者自身の、しかも原料型作物を耕作している農業者の声を自己発信するツールとして活用しているのですが、思った以上に色んな声を聞けるのでそれはそれで楽しみでもあります。
(そのかわりデスクワークが多くなったせいか、視力がおちてきましたけど)

そんなわけで、モデル事業の説明に事務次官達がこられた本年1月の会食時、「制度の外骨格は3月末にはお示しさせていただくけど、畑は難しい~現場からも何か持ってきてくれ」という宿題をいただいて、あちらこちらに色々聞いて押したり引いたりしてまとめたのが“プランA”~”プランG”です。

ちなみに、道農協畑作青果対策本部委員会で示された“パターン1”は”プランA”が元ネタです。
なぜにいまさら真っ黄色なのか?
少なくとも本道畑作本作の収量水準、営農水準は世界のどの先進地を見ても引けを取りません。
たとえば、道産小麦のホクシンなどは世界で最高峰といわれているASWよりも美味しいと言われるまでになったのです。本道酪農の生産水準もそうですが、量、品質ともに世界のトップレベルと言っていいでしょう。
それを支えてきたものはなんだったのか?
緊張感のある競争原理から産地、生産者の自己淘汰を繰り返し、農村を枯れ進めてまで取り組まれてきたのは、努力した者に報いる数量支払いがあったからです。より穫った者こそが評価される~そういう政策環境が、今時の農業生産基盤を構築してきたのは紛れもない事実です。それこそが経営意欲を喚起し、あまさず畑に作物を植え生産責任、供給責任、さらには産業使命を果たしてきた源になったものです。

しかし、自由貿易を推進しようとする国際貿易規律の強化は、世界中のおそらくどの国よりもワールドトレードの恩恵を受けているわが国においてスルーにできません。世界と仲良くすると同時に世界と戦わなくてはなりません。
また、世界最高水準の農業生産環境であっても、コストは割高です。
でも、それは生産者の責任ではない…割高な肥料、割高な農薬、割高な運賃、割高な雇用労賃、割高な地代、農地~
そんな生産者では埋めきれない経済構造上の問題を政策で拾っていきましょう~というのが、H19年から導入される日本型直接支払制度の内外価格差是正措置(いわゆる品目横断的経営所得安定対策)~つまり現制度です。

また、コスト高について以前、そのことを指摘し世界分業を提言していた経済学者もおられました。
たぶんその方は、十勝の農業をご存じないのだと思いました。
H16年の基本計画審議会企画部会もしかり
当時25名いた部会員のうち、北海道関係者は当時留萌の支庁長をしておられた西山氏お一人でした。
そんな中での主要三課題のうち、いわゆる品目横断は議論の入り口から「プロ農家に集積するとは何事か!(怒)」と府県の委員にかき回されて産業政策議論はフリーズしてしまいます。
そんな中、有識者ヒアリングに呼ばれて、とにかく現場を見てくれ…と、お話しするのです。
「食料、農業、農村基本計画って、この国の将来の食料や農業や農村のことをどうするか考えるのでしょ?では部会員の皆さんはこの国の食料基地北海道の中にあって、農業王国を言わしめている十勝農業のオンシーズンに来られたことがありますか?十勝の農業って知ってます?もし知らないでこの議論が進むのだとしたらナンセンスです。だってそれは、自分のうちの食料庫や冷蔵庫に何があるか知らないで今晩の献立何にしようか朝っぱらから悩んでいるみたいなものですよ」
これ以降、ひら農園には視察者が増えるのですが、そういうものも自己発信の一つの手立てだと思うのです。

道庁にはなかなか農園から発信する電波をキャッチするアンテナがないような…
どうせ道庁はお金、自由にできないし、貧乏だし、権限ないし、直接霞が関行って話してきた方が早いかな~なんて思っているわけでもないのですが~おたがい錆つきそうなアンテナを少ししっかり磨かないといけませんね。

【平均は公平か?】
提案いただいたプランEを改良した方法はご指摘の通り、当該者の反収を平均反収で割り、面積単価と作付面積を乗じれば…品代以外の交付金単額はイメージしやすくなるでしょう。
~が、公平かどうか?
平均値をベースにするとシステムによっては平等悪を生み出してしまいます。必ずしも公平でない場合があると思うのです。
7中5にしても直近3にしても、あくまでも平均値。半分の人はアンハッピー感があり半分の人はハッピー~みたいな制度はやはり公平ではないと思います。
その部分は気をつけなければなりません。

【水田利活用】
食料自給率向上の観点から~とはあくまでも後付けで、水田並みの所得を確保するためにと施された水田利活用交付金は41千円から逆引きして35千円ということになるでしょ~
だったら本作畑作は6千円か?ということになります。
これまでだって、今だって、おそらくこれからだってしっかり穫ってきた、穫る、穫ろうとする本作農家の所得目標金額がアベレージでバーチャルとはいえ6千円(10a)ではあまりにもあんまりです。
たしかに水田転作は土地改良区負担等があって割高な生産環境があるのでしょうが、それだって優先順位をつけて基盤整備してきた結果です。
農村インフラ整備や基盤整備事業で一巡感がある~などとの評価は、水田地帯のことであり畑作酪農地帯は周回遅れになっていることを理解していただきたい。
前出の国交省の課長や某審議会の大学教授が来られた時、何が一番印象に残ったかお聞きしたら、「意外と砂利道おおいんですね~」と感嘆されていました。コンクリートから人へ~なんて、そもそも生まれてからアスファルトやコンクリートでしか生活していない人が考えることで、その砂利道は我々農民の生活道路であり観光道路でもあり、もちろんトラクターが走る産業道路であることは言うにおよびません。

【プランF~農地・水・環境向上対策→環境保全加算】
農地・水…の畑作単価はどのように算定されたのかご存知でしたか?
H16年からプレ調査されていましたが、調査対象地区の全国400か所のうち十勝管内からは唯一か所、当町屈足地区(まさに今回視察された地区)の資源管理や付帯施設のメンテナンスにかかる労働費調査、コスト調査が行われました。北海道畑作の支援水準はその調査数値がベースになっています。つまり計算基礎とする分母が非常に少ないデーターによって算出されたものです。
当時の開発局の担当課長は、当町に協力依頼する前に帯広市の某地区にオファーを出したのですが、
「補助金がもらえから草刈りするべって話になるのか?そんなところに使う予算があるんだったら、“黄色”を厚くしてくれや!」
と言われて、テンパっていました。
この時すでに品目横断は“品代+黄+緑”という制度体裁が北農中意見としても示され、畑作本作農家にとっても当時の最大の関心事項でしたから、知りえる生産者の多くは当然そのような感度になるわけです。

「補助金がもらえから草刈りするべって話になるのか?そんなところに使う予算があるんだったら、“黄色”を厚くしてくれや!」

この辺からして、水田版の向上対策と、畑作、酪農平場版の対策とでは異質なものとなってしまいました。それは畑作、酪農地帯の環境保全の取り組みは自己完結しやすいからで、環境向上対策は生産環境を充実させた延長線上に結果的に取り組まれているということです。

ちなみに当町は当時予算がないのと、地元農家のコンセンサスが得られないからとしてこの制度に手を上げませんでした。(某トムラウシ地区はエントリーしましたが…)
唯一畑作本作の調査対象地区でありながら…(はんかくさい?)
現制度の農地・水…はオール・オア・ナッシングですから、その地区に一人でも「めんどくさい!」なんていうお父さんがいたらアウトになってしまいます。
それでも地域には独自に環境保全対策や消費者との対流事業を取り組んでいる方もいるわけで、そういう“戸&個”に対して評価できるシステムで意欲と能力のある担い手のノビシロを制度としてサポートできないでしょうか?

【収入変動緩和対って…】
政権与党は収入変動緩和対策をやるって言っていないので、積み立て分は耳をそろえて返してもらえそうですけど…でもただ、返してもらえればそれでいいでしょうか?
米の集荷円滑化の原資みたいに返金してもらうと一時所得金みたいなことになって課税の対象になっちゃうかも?もともとは自分で積み立てていたものなのに?
そもそもNOUSAI制度の災害収入方式の充実でセーフティーネットはなんとかなるのに~と、現場はH13年からの農業災害補償制度の検討委員会で提言してきました。

ひとつ整理しなくてはならないのは、そんな現行制度の収入変動緩和対策は発動要件がかなりハードルが高いにも関わらず、豊作年(H19、20年)の某管内で対象生産者がいるということ。この点、北農中でもなぜ?かを、リサーチされていないようです。
この辺が分からないと、どこが悪くてどこが良かった制度なのか総括できません。
事務次官が経営局長時にしかけたナラシの制度ですから、「みごとに機能しなかった」などというと「そりゃあんまりだ!」といじけるのですが、ぜひ道庁でもその部分解析できないでしょうか?

もちろん生産者としては甜菜も澱粉原料用馬鈴薯も災害収入PQが導入されればよかべな~と、要望していくのですが…

【放置プレイを許さない】
雑豆対策は、南の方の甘シャ糖や甘藷澱粉のように地域特産物対策でよいのでは~という主旨で、別に補助金や奨励金までをつけろとは言っていません。
たとえば、種苗法違反の件(H14、手亡 H16、小豆)や加糖あんの件は国の制度としてしかっりディフェンスしないと、現場は重たいボディーブローをもらうことになります。
新制度だと恒常的に赤字だから制度で救われていいのだ~なんていう話ではないです。
少なくとも種苗法違反した犯人は必ずいるわけで、知的財産権の保護の観点から言ってもJAが独自に行っている奨励金み合いはそういう不逞な者に搾取されているのですから、道民の貴重な税金を原資に開発された推奨品種を守るためにもしっかり取り組んでもらわなければ困ります!
雑豆対策は、まずはそのルールづくりと取り締まりが先です!

【オール北海道で野心的に】
前回の反省点は、制度骨格が出来るまでは担い手農業者は意見集約や組織討議やヒアリングや意見表明でその政策議論に関わることができましたが、それ以降~法案が成立し、予算設計されるまでを霞が関と北農中と代議士に任せてしまいました。それが、彼らの仕事と領分があると思ったからです。
しかし、実際制度運用されてみると穴だらけ…町村の基準反収はNOUSAIの引き受け反収を引用してしまうし~そもそも共済制度の引き受け反収は保険律令上の数字であって、実反収と実態の伴わない乖離した数字になってしまいました。

H17年10月の経営所得安定対策等大綱が決定した時も、北海道の平場の代議士はそもそもチンプンカンプンで中山間地域を多く抱える中国四国選出の代議士の「零細農家、小規模農家をつぶすのか!」にきちんと反論できませんでした。
有権者の感情として、食料安全保障の観点から言ってもこの国の基本的な政策なのですから与党、野党問わずオール北海道で議論し農業、農村を後押しして構造改革を進めてほしいところだったのですが、それもまた期待のできないところです。
結局、品目横断だって本来は北海道畑作本作に向けた制度だったはずなのに、当該者が経営的にも一番大きな傷を作り、不具合や理不尽な部分を溜めてしまいました。

そんなことあんなことも含めると、当時の制度設計の段では道庁はほぼ傍観者だったような気がするのです。たしか当時の某上川支庁長が「品目横断は十勝農業に向けたものだから」と、農業者の何かの会合でそんな挨拶を言ったとか言わないとか…たぶん新制度の理解度としてせいぜいその程度だったのでしょう。

しかし本道農業者にしてみるとこれほどの不幸なことはありません。
役所とはいっても役に立たず、政治と金で不信を招いているのは本道選出の代議士ばかり、そもそも予算も潤沢でなく、北農中は霞が関に騙されて、農業者自身だってチンプンカンプンでトンチンカンな物言いばかり。

なんとかなりませんか?
どうせ新しいものを作るのです!なんとかしたいですね~
そういうグツグツした想いが道庁からも発せられてもいいと思うのですが…

長文たいへん失礼しました。
延長戦の方が永かったようです。

お忙しいでしょうがぜひぜひ、新たな情報がありましたらお繋ぎください!
まずはヒアリングのお礼まで

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自分でキーボードをたたいていても長文…
きっとご迷惑をかけていたことでしょう。

でも、それでもやはり延長戦だからこそ、しっかりボールを投げておきたかったのです!
そんなキャッチボールのおかげで、遅い春もがっちりとギアが入って動いてくれればいいのですが…

どうも春の神様はまだ寝ぼけ眼のようです。