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ひら農園

Author:ひら農園
ようこそ、「農園日記」へ
北海道、十勝の新得町屈足地区で農業を営んでいます。
作物たちの成長や農村の暮らし、農園の四季を綴っています。

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北の農園日記
北海道十勝のこだわりのジャガイモ・とうもろこしなどを栽培し、産直販売や観光農園、農業体験も行っている、ひら農園のオーナーが日々の農園の様子をお伝えします。
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非常事態

5/20
もしかすると、本当は人災じゃないかと思わる部分も~

当地、満開の桜には花濡らしの雨…農夫たちには骨休めの雨なんですな~
花濡らし

例のごとく、雨休みの朝はヒラリーへの日ごろの労いもかねて農場長が朝食をつくりましたが、キッチンから見えるTVに、ここ数日気になるニュースが流れているのです。

宮崎県で発生している“口蹄疫”です。

数日前、宮崎県の友人に「どうしたのさ?どうなっちゃうのよ?」と電話をして、なんとかおさまってくれればと思っていた矢先の非常事態宣言。
20万頭(5/20現在)をこえる処分!いたい…痛すぎです!
しかもここにきて、情報が色々と錯綜しているのですが、事実関係だけを繋ぎ合わせてみると、何となく今の状況はなるべきしてなってしまった部分が垣間見られたりします。
もちろん、九州から遠く離れていて、今は家畜を飼っていない農夫の立場からは無責任なことも言えませんが、だったとしてもやはりこのことは人ごとではありません。

2000年5月、十勝管内は本別町(当農園からは70kmほど離れています)で口蹄疫の疑似患畜牛が確認されて、同居牛700頭あまりが処分されました。当時私はJA新得町青年部の部長をつとめていたこともあり、関係者との対応や協議など色々と大変だったことを思い起こすのです。
消毒剤
(消毒剤)

しかも農園は当時、肉用の緬羊(羊も偶蹄目)を飼っていたので当事者でした。関係機関の消毒剤の戸別配布などの対応はとにかく迅速だったような記憶があります。
ギャンブレル屋根の畜舎
(今は資材庫に~昭和21年建築のギャンブレル屋根の畜舎)

例えば、偶蹄目が感染対象動物だから、野生のエゾ鹿を介しての感染拡大が想定されていましたので、(鹿の行動半径は30kmほどあるので~)自衛隊による山狩りをしなければ~だとか…
国道、道々は町道、一般道の全ての車両の噴霧消毒実施とか…(実際、農場長の車両もされました!)
処分される牛が埋却される時、まるで悟ったように大きな目からホロリと涙をこぼすとか…

今振り返っても、いたたまれないことばかりで苦しいです。
しかも、目に見えないものとの戦い…当時は輸入稲ワラが原因ではないか?とか、色々と言われましたが、今も当時も宮崎県のことは対岸の火事、人ごとではありません。

当時、JA中央会の職員の話を聞くと本当にご苦労されていて、たとえ未知の部分だったとしてもまさにその危機管理能力の高さと取り組みの速さと強さには頭が下がる思いでした。
当初、畜産部局でない者は「関係ないもんね~」みたいな感じだったのでしょうが、JAの某組合長幹部の「誰のために仕事をしているのか、よく考えてほしい!」との一言で、対策本部や関係機関のそれぞれの関係者の心がまとまり、思う以上に早期に終息宣言を出すことができたそうです。
これ以降、時に十勝モンローと揶揄されるほどの結束力こそ十勝農業の底力だとして、これを機会に十勝一丸となって緊急事態に対処する意識の再確認ができたと、評価する声も聞こえてきます。
今考えると、その2年後、平成13年に発症した国内初のBSE患畜の対処も、このことが大きな経験値になったに違いないと思うのです。

でも、なぜこれらのことが今、教訓となって有効な手段をとるに至らなかったのでしょうか?
とにかく悔やまれます。

農水大臣が外遊に行っていてその間、政治主導だから農水省職員が動くことが出来なかっただとか、政権与党の某幹事長が「宮崎の問題」だからと突き放しただとか、当局による報道規制があっただとか、色々と言われていますが初動時の対応に、もし本当にこのような人為的作為的な判断や操作が介入していたとしたら、いち農業人としても看過できません。

もちろん今は、責任の追及が最優先ではないですが、ことは強権発動に関わることですから、政府と国民との間に最低限の信用関係が成立していることが前提であるわけで、今までと今の状況の中では非常に難しいのではと思うのです。
もちろん農業者、畜産農家にしてみたら「補償金さえもらえるなら、いくらでも処分しますから♪」なんて話ではないことは当然で、むしろこれから大変なのは“また牛を飼いたい!豚を飼いたい!”という畜産農家の生産意欲をどのように喚起してその生産環境を支え育むのか…ということです。

もっと言えば、「この感染拡大した責任は国、政府にあって危機管理を甘くしていたことを深くお詫びし、しかるべく責任をとります。しかし、現に今こうしている間にも感染は広がり、苦しんでいる畜産農家、関係者がいることをなんとかしなくてはならないのが最優先でとられるべき行動であり、課題です。どうか、一致協力して取り組みましょう!」と、ならないともはや誰も納得できないでしょうね。

前出の友人いわく
「畜産農家は『もう怖くて家畜なんか飼えない』っていっている…たいへんなことになっちゃたよ!(涙)」
そう…このことで、生産者のやる気と生きがいがそがれることこそが一番の大きな被害なのです。
メディアにはでませんが、感染地域の当該町長が毎朝畜産農家に電話をするそうです。
「自殺をしないでください」

どうか、どうか…心折れずにがんばってほしい!
ただ祈るのみです…

【追記】
ヒラリーもこの春からの永患いな風邪で変な咳がとれず苦しんでいましたが、今日の雨の休日に率先して病院にいきました。病院嫌いのヒラリーが自ら行くなんていよいよつらかったのでしょう~
もちろん、愛妻家の農場長は病院に行くように何度も、何度も促すのですがそもそも、農場長の忠告など聞く耳持たないので困ったチャン状態でしたのな。
病気や怪我は、お医者さんにかかりお薬を飲めば自然と治っちゃう~なんてものじゃなくて、“治したい”と思う本人の心がけと“治ってほしい”と思う愛する(?)家族の想いこそが、まずはベースにないとたとえ治っても真に治ったことにならないのですわな~

別な構図でも“補償金やるから処分しれや”~に、本当に治さなければならないところ、病んでいるところは別にあることを知らなければと思うのですが~どうでしょうか?
もちろん病んでいるのは危機管理能力がない現政権かどうか…?
それもまた、私たち有権者が選択したことなのですがね…

金さえあれば何でも手に入るとして、食べ飲み散らかしている他の命を糧に生きている罪深い“ヒト”にとって、畜産農家の無念の涙をどのように理解しなければならないのか…
食の本質を見誤ることのないようにしなければなりません。

食を生産する農業人として、自己発信する責任もあるのだと思いました。

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この記事に対するコメント

長雨に低温。大変でしょうね。作業が順調に進むようお祈り申し上げます。
口蹄疫。いろいろ調べて学習しております。宮崎県のダメージは日本のダメージ。100年かけて創り上げてきたものが途絶えてしまう。これは由々しきことですね。
【2010/05/25 22:05】 URL | 山茶花四十郎 #- [ 編集]


こちらも食品会社なので
色々な情報が飛び交ってます(ーー;)
しかも、今の時期メキシコ産やインド産マンゴー問題(防虫剤)も勃発(ーー;)
食品って、怖いです。一歩間違えばの世界ですから。
奥様の咳は大丈夫でしょうか?
咳は長引くので気をつけてください。
我が家は、咳の特効薬。かりんをしょうちゅうと氷砂糖で漬け込んでます。
これって、咳にきくんですよ^^
文章がうまく出来なくて(^^ゞ
話がコロコロ変わって恥ずかしいですが・・・
本日より、我が娘北海道の大地に行っております^^
【2010/05/25 22:13】 URL | ふぃる #- [ 編集]

まいりましたwwwが…
山茶花四十郎様

ご無沙汰のコメント、ありがとうございます。
山花茶四十郎さんのブログ、いつも読み逃げばかりで申し訳ありません。

> 長雨に低温。大変でしょうね。作業が順調に進むようお祈り申し上げます。
ありがとうございます。さすがにまいります。
それでも、当農園はまだいい方なのかな~と…
小豆を播いている畑の隣でビートを移植していたり、植えたはいいけどなかなか萌芽しないジャガイモなど集落はもとより、管内はどこも大苦戦のようです。
ため池のようになってしまった畑くらいで、へこたれてはいられないのですが…


> 口蹄疫。いろいろ調べて学習しております。宮崎県のダメージは日本のダメージ。100年かけて創り上げてきたものが途絶えてしまう。これは由々しきことですね。
おっしゃるとおり…
賢明で洞察力のある山花茶四十郎さんならすでにお分かりのことと思いますが、春先の天候不順やこの大雨による十勝管内の畑作農家のダメージと、宮崎の口蹄疫の被害の構造は実は根っこの部分で非常に似ているものです。
誤解を恐れないであえていうならば、いわゆる主産地は慢性的に“作り過ぎている、飼い過ぎている”状況なのです。もちろんそれができるからこそ、産業使命を果たし生産責任を全うすることがかなうのですが、ひとたび非常事態になれば人の力では対処できない状況になってしまいます。
もしも、適正規模の範疇であれば疑似患畜を埋却する場所も確保できたでしょうし、適期のうちに甜菜もバレイショもスィートコーンも大豆も小豆も播き終わらせていたことでしょう…
いわゆるマスプロな産業構造はそういったリスクと背中合わせだということなんです。

だから、たとえば畑作農家は少し無理をして今以上の能力を超えるスペックの農機具を用意しなくてはなりません。より限られた作業適期に効率的で精度の高い仕事をしなくてはならないからです。
(ちなみに“無理”とは、農機具のローン、借金のことです)
畜産農家も同様で、一度漕ぎだすと絶えず休まず漕ぎ続けなくてはなりません。管内、道内はもとより畜産農家の大規模化はゴールのない自転車レースのようなものです。
(ゴールがあるとすれば今回のようなことで~)

それでも、元をとるのはなかなかゆるくない…
しかも、求められるものは“より安く、より美味しく、より安全で、より安定的で…”
でも、借金をしたくないから規模拡大をしない~と誰もがなれば、耕作放棄地を生み出してしまう…それでは産地の責任を全うすることができませんよね?

そろそろこの辺が限界なんですけど…と、誰もが思いながら見えないゴールに向かっている…
(もちろん、ビックファーム、大規模化を否定するものではないですが)
そんな危うい業界構造、生産環境の上に今があるのだと思います。

はてさて、どうしたらいいでしょうか?
もはや制度が変わればとか、政権が代わればとかそんな次元の話でないのでしょうが…

ちなみに管内…
世界と仲良くすると同時に世界と競争しなくては~との国の方針で、雑豆(小豆、菜豆類)の分野では“関税割当制度”なるものが30年ほど前に導入されていますが、当時から見て農家戸数は半減、経営規模は2倍に…そして、公立小学校も児童の数も半減しています。
規模拡大とともに地域は枯れ進んでいるのですね~
たしかに、それまでは小豆のことを“赤いダイヤ”などと揶揄されていましたが、それ以降おかげで実需者は安定供給をかなえて、とりあえず中国産だろうと十勝産だろうと“黒くて甘い”餡子は安価に出回ることが出来ました。
お金さえあれば、世界中の優れた製品や美味しい食物を手に入れることが出来るようになりました。
この国は、おそらくワールドトレードの恩恵を最も恵受している国なのでしょうが、その代償がそういう部分に澱のようにたまっていることを、見逃してはならないのだと思うのです。

ほんとうにどうしたものか…
この雨も、農政も、この国の食料安全保障も…
少しだけ、一緒に考えてもらえたら嬉しいです。
【2010/05/26 07:25】 URL | peaceman #- [ 編集]

ご心配をおかけしまして~
ふぃる様

マンゴー問題!?
まだ、メディアに出てきていませんよね?
確かに、毒餃子の件も含めて何が安全で何が安心なのかは、いち消費者の立場からもしっかり関心を持たなくてはなりませんね~
正しい情報を仕入れるにはそれなりに苦労するということでしょうか…

> 奥様の咳は大丈夫でしょうか?
> 咳は長引くので気をつけてください。
> 我が家は、咳の特効薬。かりんをしょうちゅうと氷砂糖で漬け込んでます。
> これって、咳にきくんですよ^^
ご心配をおかけしました。
とりあえず快方にむかっています。
かりん焼酎も機会があればためしてみます。ありがとうございました
農場長の虫歯の件もそうですが、お互いをお互いに言うことを聞かない立場にしておりますな~夫婦関係も20年を過ぎると、かなりトウがたってきますよ(笑)

> 本日より、我が娘北海道の大地に行っております^^
当地、あいにくの天候ですが想い出に残る素晴らしい修学旅行を、北の大地がプロデュースできますように…ようやくのアスパラも甘くて美味しいですよ♪
ぜひ、ご堪能されますように

【2010/05/26 08:15】 URL | peaceman #- [ 編集]


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