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ひら農園

Author:ひら農園
ようこそ、「農園日記」へ
北海道、十勝の新得町屈足地区で農業を営んでいます。
作物たちの成長や農村の暮らし、農園の四季を綴っています。

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北の農園日記
北海道十勝のこだわりのジャガイモ・とうもろこしなどを栽培し、産直販売や観光農園、農業体験も行っている、ひら農園のオーナーが日々の農園の様子をお伝えします。
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守るのだ!
10/6
ワンダバダバダバワンダバダバダバワンダバダバダバダワン♪~

身近なエコを考えると、ヒトのエゴに行き着くことに悶絶している農場長です。

先月から農場内では、いわゆる土木工事音で騒がしいです。
何かと言うと、基盤整備事業で排水対策をするために重機が活躍しているからです。
排水路掘削1

当地、割と水はけのよい地勢ですが、近年、時折の集中豪雨と地下水の変化や大型作業機による踏圧で、部分的に畑が膿んでしまい生産性を下げてしまっています。
樋門へ2

その改良で農道の舗装化と圃場整備にあわせて付帯明渠をきちんとちゃんとした物(今まで土排水路)に整備しましょう~という工事なのですが…
橋げた設置3

測量設計時に大問題が発覚!

最初のプランの路順の農園内の湧水池には、なんと在来種のザリガニが生息しているのでした。
ひら農園にとってはフツ―にみかけるたいして珍しくもないザリガニ君達は、いわゆるレッドリストに登録されていて希少種、絶滅危惧種なのだそうで~
ザリガニ君

ありゃりゃ~そりゃ大変ですわ!

~と、役所と設計者と工事施工者と地権者とヤイノヤイノとやり合って大工事の難航プロジェクトが開始されるのです!

(風の中のすーばる~~♪砂の中のぎーんが~~♪)
工事関係者にとってはかなりタフなプロジェクトだったようで、業界内では事例発表のモデル工事にもなるほどだったそうですが、淡々と粛々と難工事に挑んでおりました。
しかし、そのクールさが逆にたまらないですわ♪
そこのところ、某国営TVのドキュメンタリークルーに取材させたら、ぜったい“プロジェクトX”復活ですよな~♪
(つーばめよ~高い空から~♪おしーえてよ~地上の星を~♪)

ただ…ただですぞ、守るのはゴドラ星人の楽園なわけです。
正確にはゴドラ星人が地球侵略に送り込んだ先発偵察ポットです。
同じはさみの手(?)を持つバルタン星人からみるとかなり控えめな存在ですが、こちらは水辺にも対応可能なので水の惑星“地球”に目星をつけたのは見当外れではないようです。
しか~し、日本においてはアメリカザリガニに駆逐されて今や絶滅危惧種なのでありまして、ゴドラ星人はどうも当初の目的を果たせないこと明白ですな…
(ん?アメリカザリガニこそがゴドラ星人のポットか?そうか?そうなのか?)
いやいや…脱線してしまいました。
(男子は怪獣ネタや妄想好きなのよ)

そして9月も最終週に来てようやくクライマックスを終えた次第。
大工事掘削3

今回のハイライトは河岸段丘をクロスしている町道、私道の2路線を掘削し管を入れて埋め戻す…という重機的にかなりタフな工事なのですが、掘削中に硬盤層から大量の湧水があふれ出しゴドラ星…じゃなかった、ザリガニ君達の池が枯れていってしまったことでした。
掘削管設置4

ある程度予想されていたことでしたが、湧水池を守るために結果的に湧水源を枯渇させてしまったのです。

さぁーーーーーたいへん!

関係者で急遽、現地ミーティングが開始され硬盤層からあふれる湧水を取水管で池に誘導することが追加工事されることになりました。
ザリガニミーティング

その後、なんとかなったと言えばなんとかなったのですが、いやはや…ザリガニ君達のために人類の英知を結集した土木工事!
こうなると、もー意地です!人類の意地ですな!
構造物二段渡し1

農夫の生産環境を基盤強化しつつ、自然と調和しつつ、絶滅危惧種を守りつつ…
産業行為と自然保護の高度な両立は21世紀の人類にとって難易難解で、かつ崇高なテーマなのです!
構造物2

それに忘れちゃならないのは、施工投入される原資はいわゆる税金なわけでして…
ザリガニ君達を守るために投入された税金が、はたしてどれほどの効果があるのか?
農地の生産性が上がったか?
農夫の経営が安定したか?
その結果、消費者には安定的に、安全に、安心できる農産物を供給するという産地の責任を果たし得るのか?
消費者にとっても、少しでも安く~というニーズに対応出来るものか?

むろん、たとえばそれが原料型作物であっても、安定的で、美味しくて、安全なもので、安ければどこで生産された物でもかまわない(国産の物にこだわらない)~とするならば、逆な意味で絶滅危惧種は存在しないのかもしれません。

すでに絶滅しているでしょうから…

農場長が子どもだったころ、その湧水池にはメダカやナマズがいました。
しかし、これだけの技術力と税金を投入しても、一度失ったものが蘇ることはありません。
40年前ならこのプロジェクトは成立しなかったでしょう。
それだけの土木技術もなかったかもしれません。
なにより当時は邪魔な木は伐採し、コンクリートやアスファルトで塗り固めてしまうことが、もっとも効率的で良とされてきたのでしょうし、そうすることが納税者のコンセンサスを得られやすいと思われていたでしょうから…

そういう意味では近年、農業土木、工業土木工事のコンセプトもずいぶん様変わりしてきました。

でも、本当に変わらなければならないのは変えられる力を持っていながら「どうせ無理だから」と、諦めてしまう人類の弱い気持ちなのかもしれません。

ちなみにザリガニ君達はそれほどたくさんの距離を生涯、移動しない、出来ないと言われています。
つまり狭いエリアの湧水群でも、湧水毎に固有の遺伝形質を保持しているということです。
逆に言えば、たいへん脆弱で微妙なバランスのうえで成り立っている生物個体群だということ

ゴドラの楽園の未来はけして明るくはありません…

【追記】
8月の大雨で不用意に流されてしまったのか、はたまた工事音がうるさかったのか、湧水池以外にもザリガニ君達は徘徊していたようで
「時々みかけるザリガニも、できるだけ池に戻していますから」
~と、少年のような目で報告してくれるパワーショベルのOPさん達、ありがとうございました。

また、ここだけの話ですが、かなりの掘削事業でしたから、もし万が一埋蔵金(金鉱脈や古代アイヌの石器、土器類や温泉)が出た場合、「山分けしましょうね」とお約束していましたが、残念ながら注目に値するものは出てきませんでしたね。

湧水には砂金が軽石に交じって時々とれますから、もしかしてアイヌの埋蔵金の砂金でも出てくるかとひそかに期待してましたが…
残念です。(人生変わっていたかもしれないのにね~)

そんなトレジャーハンターな農夫のよもやま話にお付き合いくださって~
工事関係者の皆様、たいへんごくろうさまでした。

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