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ひら農園

Author:ひら農園
ようこそ、「農園日記」へ
北海道、十勝の新得町屈足地区で農業を営んでいます。
作物たちの成長や農村の暮らし、農園の四季を綴っています。

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北の農園日記
北海道十勝のこだわりのジャガイモ・とうもろこしなどを栽培し、産直販売や観光農園、農業体験も行っている、ひら農園のオーナーが日々の農園の様子をお伝えします。
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やってみなくちゃわからない
11/30
北海道農業士協会先進地視察研修に参加して(シリーズその2)~

達観しても極楽浄土にはなかなかいけないな~と思う農場長です。(善光寺にて)
(やってみなくてもわかることもあるけどね~という話)

雲ひとつない快晴のもと、甲府を出発し一路長野は東部に位置する小諸市に向かいます。
途中、甲斐の国からみる富士山を背中に目の前は南アルプス連峰、八ヶ岳、北アルプス、そして浅間山と絶景の稜線をのぞみながらの移動でした。
本当素晴らしい風景!北海道の山並みも美しいですが、やはり標高が高いので視線もあがり一層雄大な景色が連なって圧倒されます。

また、道中山梨県清里から長野県野辺山原にかけての高原野菜地帯はレタスの産地としても有名らしく、規模も大きく圃場のそこここに散見するトラクターや農機具類などや、植生もカラマツやシラカバなどがありロケーションが北海道の畑作野菜産地と非常によく似ていて、興味が惹かれました。
ガイドさんによれば、お金持ちの農場主さんでも、このあたりの後継者の花嫁問題は深刻なのだとか…
見るからにきちんと管理された圃場ばかりで力がある産地のように見受けられたので、嫁不足はどこも一緒だけど、ほんとうかな~と思った次第。

甲府を出発してから約2時間30分、目的地小諸に到着です。

以下、報告書から

☆★☆★☆★☆★☆★☆☆★☆★☆★☆★☆★☆

① 農事組合法人 布引施設園芸組合(長野県小諸市)
1.7haのハウス施設でイチゴ経営(イチゴ狩り、業務用イチゴ等)されている組合長の倉本氏からお話をうかがいました。倉本氏は55歳で脱サラをし、設立から8年で長野県を代表するイチゴ経営に成長。
IT技術を利用しデーター活用農業を推進して、日本一の早出しと安定供給の出荷を実現。平成19年度日本農業大賞を受賞されています。
イチゴ園売店

冒頭「北海道農業が頑張らなければ、この国の大型プロジェクトは全部だめになる」と叱咤激励を受けました。
イチゴ狩りにおいてはデーターを活用し「農業であってもお客様に合わせること、“ジャストインタイム”は重要」という視点で売り上げを伸ばしてきたこと。人工環境をいかにコントロールするか、農業もサイエンスであるとエレクトロニクスによる植物の対話を実践してきた過程や、近未来の植物工場を創造するとして、「訪れた家族に植物からの感動を与えます」「サイエンスの素晴らしさを実感します」「人類の未来に発展と希望を与えます」「植物工場はエネルギー効率の高い小宇宙へと進化します」というテーマをたてて実践していることなどたいへん興味深いものでした。
イチゴ園

その後、施設内など見学しながら、国策で取り組んでいるオランダの施設園芸や、東アジアの新興国の農業についても言及されて、さらには勉強不足の消費者やマスメディアにもサイエンスと真実を持って生産者がきちんと言うべきことを言わなくてはならないと、主張されたいへん内容ある視察研修になりました。


―《考察》国策化農業の背景と農業に直結する国際化―
倉本氏はアジアの新興国の中にあっても、農業の形態は依然として近代化が進んでおらずむしろ社会的経済的格差を創出している源流となっている…敗戦国の日本の戦後がまだアジア各国には存在するのだ、と指摘しておられました。
たとえば今般、隣国中国とは領土問題でギクシャクしていますが、そういう“戦後”がまだ残っていることを理解しながらでないと、中国とは会話できないのだと言及されました。
敗戦国ながら高度経済成長を経て世界有数の豊かな国になったこの国の、アジアにおけるこれからを思う時、ひとつの道標としての貴重な洞察眼であることを感じました。

また、国策としてオランダの農業について提言されておられたことについて、自身なりに考察を入れたいと思います。
1960年代に立ち上がるEUの農業共通政策「CAP」は、いうなれば農業構造改革を推進してきた政策理念ですが、ただCAP導入後推進してきた“零細農家の離農促進”は国民の負託に応えるための農業者の流す血の代償として、CAP適用に際して守られるべきガイドラインを、「農業の社会構造=家族農場が主であること」「地域格差=構造上、風土上条件不利を考慮すること」「漸進的調整=混乱を伴わない緩やかな調整が必要であること」「関連産業、地域経済と農業の密接な関係=CAPの成功なしに共通市場の成功無し」とし、以上を特別に考慮が図られるべきであると整理しました。
つまりこの部分を担保する代わりに国策として農業分野に税金を投入するというものです。
ちなみに、当時“離農促進”という形でもっとも多くの代償を払ったのが、比較的国土、農地の狭い“オランダ”“ベルギー”“ルクセンブルク”です。
さらにいえば今時、我が国が国際交渉の場面で主張するものと、この背景が類似する点に注目したいと思います。EUは、当時から自国・EUの農業の発展と食料の安全保障のため、議論し実践してきました。国策とするにはそれ相応の血と代償が払われなければならないということ…
しかしながら我が国において、はたして“南風の離農促進政策”が有効に働くでしょうか?
いまさら取り組みの遅さを嘆いてみても仕方がありませんが、1960年代といえばこの国はまだ馬耕が主流だったはず?美味い不味いを言うのは不徳なことで、まずは胃袋が満たされることが最優先だったはず?農業基本法~いわゆる今にして言う旧法が出来て、選択的拡大品目が推奨されつつはあったのだけれど…
いずれにしても、世界と仲良くすると同時に世界と戦うためには納税者の理解を得るためにも、少なくとも土地利用型作物、原料型作物、ワールドトレード上重要品目といわれている物については農業構造改革が必要であることは既定の事実だったはずなのですが、しかしここにきて政権与党の基本農政はぐらついたままです。
他方、北海道の農業政策環境をみると、北海道畑作、酪農は高度基盤整備が成された当時(昭和50年代)からEU農業に目標を合わせてきました。それは技術移入の先進国だった意味合いもありますが、40年経って、その生産環境も、技術環境も肩を並べる位置に来て、ひとつ政策環境だけが取り残された感を否めません。米政策という大きな柱の陰になってしまった…と、嘆くのは易いですが、少なくとも構造改革の加速度に対応するだけの基礎体力はつけてきたのではなかったでしょうか。
農業構造改革が言われて、政策転換に伴い現制度を持って米政策にも大手術を施そうとしていました。
事前説明をかなり省略しながらです。手術は成功しても、患者は死んでしまった…、なんて事がないようにしなければなりませんが、一番問題なのは重病患者なのに“自覚症状”がないことだ…と言われてきました。
我が国の政策議論はまだ、特に現場ではそのレベルです。


② 松井農園(長野県小諸市)
昼食と合わせて、リンゴ狩りの発祥の地と言われる観光農園にお邪魔し、専務の松井哲男氏からお話しをお聞きしました。
松井専務から

夏季にはブルーベリー狩り、秋にはコスモス狩り、また野外バーベキューや釣り堀など幅広い観光経営を実践している松井農園は入園者数年間10万人とのこと。
軽井沢に近いという立地条件をいかし、当事斜陽になっていたリンゴ販売を体験型の観光農園としてオープンさせ「やってみなければわからない」ことだらけだったけど、いろいろ試行錯誤と成功と失敗を繰り返し、それでも「やってみなければわからない」と、挑戦してきたことが今につながっているとお話しされました。
長野リンゴ

我々農業士のメンバーとほぼ同年代の松井専務であったので、たいへん気さくにお話しをうかがうことが出来ました。農園のリンゴもたくさん試食させていただき、リンゴ作りに対する熱意も垣間見ることが出来てたいへん美味しい研修となりました。

☆★☆★☆★☆★☆★☆☆★☆★☆★☆★☆★☆

研修ミッションを貫徹し、その後夕刻に牛にひかれて《善光寺》~
手をあわせて神妙にお参りをしてきました。
善光寺山門

受験生の三女の合格祈願のお守りも手に入れました。
三女の学力では志望校は正直、危険水域に達していますが、とにかく頑張れ!と見守ることしかできないのが親なのですね。
善光寺本堂

せっかくなので、善光寺本堂のご本尊の真下になる真っ暗な回廊を巡る“お戒壇巡り”をしてきました。真っ暗とはこれほど無の世界なのかと…
これほど暗いと目をあいていても役に立ちません。まさに心眼が必要かと…無の境地…
人生もこんな真っ暗な中を手さぐりで彷徨っているのかもしれないと、極楽浄土に通じるとされる錠前にふれて、心身ともに毒気が抜けたように達観した次第。
あ…そうか、そこに極楽浄土に導くとされる錠前があると、信じるからこそ真っ暗な中でも手探りで進んでいけるのですな~
もちろん何を信じるかは人それぞれなのでしょうけど…
善光寺境内


そして本日のお泊りは《戸倉上山田温泉》
長野県唯一の温泉歓楽街…だったそうですが、今でもそういうお店は多いようで先輩で僚友でもある某田守氏がタフネスなネゴシエートをしてくれたおかげで、2次会はすっかり韓国語を勉強した次第。
韓国語講座~
ちなみに韓国語で愛をささやく時は「チョワエヨ」と言うのでして、ずいぶん練習をいたしました。
農業もサイエンスですが、愛だってサイエンスなのだ…
アナログからデジタルに…点数が出る時代(カラオケとかね)になってきたということで盛り上がったりしました。

善光寺の戒壇巡りで悟りを開くはずだったのが、煩悩まるけになってしまい仲間たちの笑い声は夜も更けた“新世界”にこだまするのでした。

【追記】

サイエンステクノロジーでよい点数を出すことも大切ですが、本当に大事なことはハートなのですな~
最近はそのハートにさえ余計な贅肉が付くようになりました。
まだまだ修行が足らないと思った次第…いえいえ、生きている間はこれみな修行

合掌…

《次記事予告》
―北海道農業士協会道外視察研修(その3)もし笑顔だったら怖い~の心―

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